「寛容さ」を失くしていく社会にはびこる「エセ正義」

社会から「寛容さ」が失われているような気がします。
その象徴的な出来事が、ベッキーの不倫叩き。
「不寛容」を増殖させているのは、「利己主義」と結びついた
「エセ正義」の台頭です――。
その象徴的な出来事が、ベッキーの不倫叩き。
「不寛容」を増殖させているのは、「利己主義」と結びついた
「エセ正義」の台頭です――。
メンタル エロ 恋愛観 男の心理 女の心理 官能小説
最近の報道を見ていて感じることがあります。
それは、
どうもこの世の中は、全体的に、
「寛容さ」を失いつつあるのではないか。
ということです。
私が特にそれを感じたのは、例のベッキー騒動のときでした。
タレントのベッキーが恋をした。
その相手・川谷絵音に妻がいた。
世間はそれを「ゲス不倫」と騒ぎ立て、ベッキーにタレント活動の自粛を迫った。
やっと謹慎期間(←ほんとは、そんなもの要らない――と、筆者は思うのですが)を終えて、
ベッキーが復帰会見をやると、「まだ復帰は早いんじゃないか」と、
レポーターやコメンテータ(主に女性たちです)が、こぞって騒ぎ立てた。
何なんだろう、この社会は――と、筆者は暗澹たる思いがしたのを覚えています。
そして、思ったのです。
いつの間に、この国は、
独身の女性が妻ある男に恋していけない国になったのか?
そうなのです。
そんな法律は、どこにもないのです。
それを「道義に反すること」とする正当な哲学も、倫理も、道徳律さえも、どこにも存在しない。
なのに、この社会は、ちょっと「愚かな恋」に身をやつしただけの女の子を、寄ってたかって、「ゲスだ」「不道徳だ」となじって止まないのです。
実に、不思議な「エセ正義」が、この社会にははびこって、口々にわめき立てている。
筆者は、この現象を「恐ろしいことだ」と感じています。
それは、
どうもこの世の中は、全体的に、
「寛容さ」を失いつつあるのではないか。
ということです。
私が特にそれを感じたのは、例のベッキー騒動のときでした。

その相手・川谷絵音に妻がいた。
世間はそれを「ゲス不倫」と騒ぎ立て、ベッキーにタレント活動の自粛を迫った。
やっと謹慎期間(←ほんとは、そんなもの要らない――と、筆者は思うのですが)を終えて、
ベッキーが復帰会見をやると、「まだ復帰は早いんじゃないか」と、
レポーターやコメンテータ(主に女性たちです)が、こぞって騒ぎ立てた。
何なんだろう、この社会は――と、筆者は暗澹たる思いがしたのを覚えています。
そして、思ったのです。
いつの間に、この国は、
独身の女性が妻ある男に恋していけない国になったのか?

そうなのです。
そんな法律は、どこにもないのです。
それを「道義に反すること」とする正当な哲学も、倫理も、道徳律さえも、どこにも存在しない。
なのに、この社会は、ちょっと「愚かな恋」に身をやつしただけの女の子を、寄ってたかって、「ゲスだ」「不道徳だ」となじって止まないのです。
実に、不思議な「エセ正義」が、この社会にははびこって、口々にわめき立てている。
筆者は、この現象を「恐ろしいことだ」と感じています。

私は、こうした社会現象の背景にあるのは、「利己主義」の増殖だ――と見ています。
この「利己主義」は、自分たちの「既得権」を守れ――と騒ぎ立てます。
ベッキー騒動の背景にある「利己主義」の正体は、「妻の座を守れ」という「利己主義」でした。
「結婚」したら、その配偶者である妻や夫は、「自分の所有物」である。
その「所有権」を脅かす「不倫」なんてとんでもない。
そう感じる人たちが、「侵入者」を「泥棒」扱いして、罵声を浴びせようとするのだろうと、私は思います。
「所有権」の主張は、「妻の座」「夫の座」だけに向けられるものではありません。
自分たちが暮らす住宅や、その住宅を取り巻く環境にも向けられ、さらには、社会的な「既得権」にも向けられます。そんな「利己主義」が、あちらでもこちらでも、「既得権」を主張して叫び声を挙げ始めました。
日本だけではありません。欧州でも、アメリカでも、そんな「利己主義」が台頭して、醜い主張を繰り広げています。
「移民を排斥せよ!」と主張する欧州の国家主義者たち。
「アメリカがいちばん」を主張するトランプに群がるアメリカの下流民たち。
福島の汚染ゴミを「オレたちの街には持ち込むな」と主張し、「保育園はうるさいから、自分たちの街には建設するな」と騒ぐ、日本の「地域エゴ」な住民たち。
こういう「利己主義」が台頭する背景には、成熟した小市民社会が「格差の拡大」によって揺らぎ始めているという社会情勢もあるのではないか――と、私は推測しています。
やっと手にした「プチ権益」なのに、貧しい層への分配が増えることによって、自分たちの取り分が減らされてしまう。
「冗談じゃないよ」と眉を吊り上げる了見の狭い小市民が、日本でも、世界でも増えているように、私には見えるのです。

始末に負えないのは、こういう「利己主義」が「正義感」と結びついて作り上げられる「エセ正義」です。
「不倫狩り」に血道を上げているように見える「賢母連盟」のような既婚女性たち。
何かと言えば教師を吊し上げて喜ぶ「モンスターPTA」。
飲食店やショップにクレームをつけては「土下座しろ」などと詰め寄るクレーマー。
戦時中には、「愛国婦人会」や「国防婦人会」といった婦人団体が結成されて、「国防は台所から」なんていうスローガンを掲げ、「ぜいたく狩り」や「非国民狩り」に血道を上げました。
「エセ正義」の特徴は、「スローガンに弱い」ということです。
よく考えもせずに安易にスローガンを振り回しては、他人を攻撃して喜ぶ――というのが、その行動パターン。特に、彼らが攻撃のターゲットに祭り上げるのは、「やっかみ」や「妬み」の対象となる人間たちです。
ベッキーは、そういう「エセ正義」によって血祭に上げられた――と言ってもいいかと思います。先の舛添知事叩きにも、そんな傾向が見てとれました。
『週刊文春』や『週刊新潮』やTVのワイドショーといった俗流ジャーナリズムが得意とするのも、その種の「モグラ叩き=出る杭叩き」です。
そんな俗流にあおられて、「エセ正義」に踊らされ、「不寛容」な主張を強めていく日本の社会を、私はいま、ちょっと危険――と感じています。
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