ホメられてうれしいのは、「素質」よりも「労力」

人は、自分を上手にホメてくれる相手を「好き」になります。
そのホメ方には、ちょっとしたコツがあります。ポイントは、
その人の「素質」ではなく、「労力」をホメる――です。
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『モテる大人のほめルール』
発行・こう書房
2013年8月
単純に比較してみましょう。
もし、あなたが、周りのだれかから次の2通りのホメられ方をしたら、どちらのほうがうれしいと感じるでしょう?
パターンA
「○○さんって、頭いいんだね」
パターンB
「○○さん、よく勉強したんだね」
個人差はあろうかと思いますが、筆者だったら、断然、【パターンB】のほうです。
「頭いい」は、素質をホメる言葉です。
「よく勉強した」は、努力をホメる言葉です。
「素質」というのは、生まれつき持っている性質ですから、筆者などは、そこをホメられても、自分がホメられているような気がしません。もしかしたら、ホメられているのは親か――という気さえしてしまいます。
しかし、「努力」は、ほかのだれのものでもない自分の所産です。そこをホメられると、「ああ、ガンバってよかった」と思い、うれしくなります。
大まかに言うと、「努力」と「ホメ」の間には、こういう原則が成り立つかと思います。
人が他者から「ホメられたい」と期待する程度(報酬の量)は、
そのためにかけた「労力」の程度に比例する。

先の【パターンB】の例で言うと、こういうことです。
毎日、4時間も5時間もかけて勉強した人は、一日1時間しか勉強しなかった人よりも、「よく勉強したね」とホメられることを期待する気持ちが強い。それを「頭いいんだね」で片づけられちゃたまらない。
しかし、一日1時間しか勉強しなかった人は、「よく勉強したのね」とホメられても、「いや、それほどでも」と苦笑いするしかありません。場合によっては、「勉強? 全然しなかったよ」と、「努力」を否定にかかるかもしれません。
人は、かけた「労力」に対しては「報酬」を期待します。その報酬の中でも、いちばんうれしいのが、「ホメる」という形での「評価」。そして、その「評価」の中でも、もっともうれしいのが、「労力」そのものの評価である――と、まずは覚えておいてください。

「労力」には、もうひとつの評価の仕方があります。
こちらは、その「労力」が「人のため」や「組織のため」に支払われた場合の評価の仕方です。
今度は、次の2つの「ホメ方」を比較してみましょう。
パターンA
「ありがとう。さすが○○さんだね、よくできてるよ、これ」
パターンB
「ありがとう。○○さんに頼んでよかった。助かったよ」
場面としては、上司または教師またはサークルのリーダーなどが、「○○さん」に何かの仕事を依頼し、その結果について評価を下しているところ――と考えてください。
あなただったら、どちらのホメ方がうれしいでしょう?
ビミョーと思う人もいるかもしれませんが、私だったら、やはり、【パターンB】のほうです。
この2通りのホメ方、どこが違うかと言うと、【パターンA】では「仕事の出来栄え」を評価しているだけですが、【パターンB】では、その出来栄えが依頼者にどう作用したかを評価しています。
だれかが、だれか(またはみんな)のために、何かをする――ということは、そのだれか(またはみんな)の「役に立ちたい」と思うからです。動機としては、「いい仕事をしたい」より「役に立って喜ばれたい」のほうが大きいのではないか――と、私は思います。
なので、ホメるときにも、「役に立ったよ」「みんな喜んでるよ」を伝えてあげたほうが、ホメられたほうもうれしいのではないか――と思うわけです。
このことをいちばん感じるのは、人に何か「贈り物」を送ったりしたときに、返ってくるお礼の言葉です。
よくある言い方を比較してみました。
次の2つのcaseでの【Aの言い方】と【Bの言い方】、あなただったら、どちらが感動するでしょうか?

A こないだは、けっこうなものをありがとうございました。
B こないだは、ありがとうございました。みんなで、おいしくいただきました。

A こないだは、ありがとう。ムリさせちゃったわね。
B こないだは、ありがとう。ホラ、もう使ってるよ(と、胸元をチラリ……)。
私だったら、断然、Bの言い方のほうが、「あげてよかった」と思うだろうと思います。Bの言い方のほうが、もらった側の「心の状態」が伝わってくるからです。
「お礼」を言う場合も、相手の労力を評価する場合も、基本は同じです。
感謝したり、評価したりする場合に大事なのは、その贈り物や行為そのものの価値を評価するのではなく、それが自分にどれだけ役に立ったかという「使用価値」を評価してあげたほうが、労力や物を提供した側の心には響く。
これは、あらゆる「ホメ」に共通する原則です。
「助かったよ」「楽しませてもらったよ」「みんな喜んでるよ」「大事に使わせてもらってるよ」――ホメ言葉にこういうひと言を付け加えるだけで、ガンバってくれた人のモチベーションは上がり、「またカンバろう」という気になります。
人をホメるとき、特にその「労力」をホメるときには、ぜひとも覚えておいていただきたいポイントのひとつです。
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