第56夜☆男の子がおチンチンの快感に目覚める日
第56
「愛とは何か?」をめぐって、管理人・哲雄がパートナー・AKIを相手に展開する、オヤジ・ギャグ風+ちょっぴりアカデミックおしゃべり。さて、今回は、肛門期から男根期への性意識の変化について話を展開する予定――。
AKI でも、よかったですね、哲ジイ。ウ×コを食べた幼き哲ジイが、そのまま、スカトロジストなんかにならなくて。
哲雄 おかげさまで、SにもMにもならずにすみました。速やかに次の段階に進みましたので。
AKI エーッと、次の段階というのは、「男根期」。「大根期」じゃないですよね。
哲雄 ハイ。この時期の子どもというのは、段階を追って次々に気持ちのいい場所を発見していくんだけど、次に発見するのがおチンチンなんですね。
AKI さぁ、いよいよ「おとなへの入り口」に到達ですね。
哲雄 まだまだ。この段階の「気持ちいい」は、あくまで「ここ、気持ちいいよ」という「部分欲動」であって、全体を統合された性意識じゃないんだよね。要するに、意味もわからずおチンチンをさわったりしてるわけです。でも、そこが気持ちいいことだけは発見する。
AKI エーッと、最初が、オッパイを吸う唇で、次がウンチをする肛門で、今度はおチンチン。なんか、こんがらがってきますね。
哲雄 と思ったので、用意してきました。こちらの図をご覧くださいませ。

AKI オーッ、これは便利。もらっちゃっていいですか?
哲雄 こんなものもらって、何に使おうというのですか? あ、そうか。男の分析に使おうって魂胆だな?
AKI それもありますけど、ちょっとね、自分の性癖などを自己分析してみようと思いまして。アレ……?
哲雄 どうした?
AKI この図によると、「男根期」っていうのはあるけど、「女陰期」ってないんですね。
哲雄 そうなんだ。実は、そこが、フロイト理論の弱点ではないか――と、私は思ってるんだけどね。
A子 もしかして、フロイトさんは女嫌いだった?
哲雄 じゃないと思うけど、クリトリス嫌いだったかもしれない。
AKI エッ!? あんないいものをどうして?
哲雄 やっぱり、いいものですか? 私も、大好きなんだけど、フロイトは、女性がクリトリスで快感を得るのは、性意識が未熟な段階の行為で、いつまでもクリトリスに依存する女性を「不感症」だとまでおっしゃったんだ。
AKI そんなこと言ったら、女性を敵に回しますよ。
哲雄 実際、回しちゃった。特にフェミニズムの連中からは、保守的な男性の代表みたいに思われて、『ハイト・リポート』をまとめたシェア・ハイト女史なんかも、クソミソにこきおろしてる。
AKI 保守的っていうのは、クリトリスを排撃したから?
哲雄 というより、やっぱりフロイトという人は、男根主義者だったんだね。フロイトはこの段階の女児は、自分の体に男の子みたいなおチンチンがついてないことにショックを受けて、自分は不利な立場にあると思い込む、と言ってる。そして、こう言ってるんだね。
AKI 女としては、ちょっとムカつくかもしれませんね。
哲雄 でしょ? 一方、男の子のほうも、女の子のそこにおチンチンがないことを知って、ショックを受ける。
AKI エッ!? ショックなの? もっと見せて……とかじゃなくて。
哲雄 あのネ、5歳やそこらの子どもがそんなこと思う? この時期って「お医者さんごっこ」のピークなんだけど、それは別に、見ながら抜こうとか、そういう目的じゃないんだよね。そこがAKIクンとは違う。
AKI 私も、そんなことはしてません。じゃ、何のためにやるわけ?
哲雄 あくまで、体に対する興味から。そして、女の子がショックを受けるのと同じくらい、男の子もショックを受ける。そして、こう思う――と、フロイトは言ってる。
AKI カモ~ン! フロイト!
哲雄 ボクの体も、あんなふうになっちゃったらどうしよう?
AKI あんなふう……って、おチンチンのない体に?
哲雄 フロイトはこれを「去勢コンプレックス」って呼んでるんだけど、たとえば、親におチンチンいじりをとがめられて、「そんなにさわってばかりいるとチョン切るゾ」なんてことを言われたりすると、いつか、自分もおチンチンを失って、あんな体にされてしまうかもしれない――という恐怖心が抜けなくなってしまうんだね。
AKI 失礼ねェ。「あんな体」って、あんな体が好きなのは、どこのどいつだ!
哲雄 ハ~イ。ここのこいつです。
AKI そりゃ、哲ジイが部類のアレ好きなことは存じております。でもさ、これじゃまるで、ペニスのついてる男は優秀で、ついてない女は劣等だと言わんばかりじゃありませんか?
哲雄 言わんばかりじゃなくて、実際、言ってるわけですよ。この時期に、男は女に対して優越感を感じ、女は男に対して劣等感を感じるとね。「去勢コンプレックス」は、その優位性を失うというコンプレックスなんだよね。
AKI 失礼きわまりない話だわ。
哲雄 ま、そこらへんがフロイト理論の難点というわけです。ただ、この時期に男の子がペニス、女の子がクリトリスを快感部位として発見して、意味もわからないままにマスターベーションを始めたりするのも、また事実ですから、あながち的外れな見解というわけでもない。
AKI ヘーッ、みんな、そんな早くからやってるんだ?
哲雄 みんなかどうかはわからないし、それをマスターベーション、つまり、性的な行為と自覚してやってるかどうかも疑問。ただ、気持ちいいからさわってるだけだと思うけど、そのうちオーガズムを発見したりもするんだね。
AKI エーッ、早くもオーガズムですか。私は、少なくとも、その年頃には知らなかった。哲ジイは?
哲雄 また、話がわき道にそれちゃうなぁ。
AKI そういうわき道、大好き!
哲雄 わかった。じゃ、その話はこの次。きょうは、この図を作るので、疲れちゃったから……。

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