「神権政治」を復活? 「神道政治連盟」の危険な陰謀

「いま」を生きる若者たちへ、愛と連帯を込めて。
日本の保守政治には、いまだに亡霊たちが生息しています。
戦前の「国家神道」を復活させ、天皇中心の神権政治を
復活させようとする亡霊たちです。その中心になっているのが、
「神道政治連盟」という組織。その活動目的は――。
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現政権の中核にいる閣僚のほとんどが、「神道政治連盟」に所属する議員たちである。
ここにこそ、現政権の危険さがある。
前回は、そういう話をしました。
この「神道政治連盟」とは、いったい、どういう組織か?
今回は、そこらへんから話をしてみようと思います。
祭政一致を目指す「神道政治連盟」という組織
いまから45年ほど前。折しも、安保改定をめぐって、日本中の若者たちが過激な闘争を繰り広げていたその時期に、自民党の保守系議員を中心に、靖国神社を「国家護持」しようという動きが起こりました。
戦前の軍国主義をリードした「国家神道」。その本体であった――とも言える「靖国神社」を、再び、国家の手で運営しようというわけです。「護持」と言っていますが、実際には「国家管理」しようとする法案です。
これは、戦前の国家神道復活につながりかねないとして、当時の野党は猛反対。さらに、仏教界、キリスト教界、さらには、創価学会などの新宗教各派も反対の声を挙げ、それらの後押しを受ける与党議員の中からも反対の声が挙がったため、この法案は議員立法の形をとらざるを得なくなり、結局、審議未了のまま、廃案となってしまいました。
このとき、あきらめきれない神社側が、「神道の精神を政治に反映させよう」として設立されたのが、「神道政治連盟」でした。
その設立目的は、表向きは、「日本の歴史・文化・伝統を後世に伝えること」となっていますが、では、「日本の歴史・文化・伝統」とは何かと言うと、「天皇を中心とした神権政治」です。
同連盟のホームページには、その活動目的が、以下のように記されています。
「神道政治連盟」が掲げる活動目的
・世界に誇る皇室と日本の文化伝統を大切にする社会づくりを目指します。
・日本の歴史と国柄を踏まえた、誇りの持てる新憲法の制定を目指します。
・日本のために尊い命を捧げられた、靖国の英霊に対する国家儀礼の確立を目指します。
・日本の未来に希望の持てる、心豊かな子どもたちを育む教育の実現を目指します。
・世界から尊敬される道義国家、世界に貢献できる国家の確立を目指します。
ここにこそ、現政権の危険さがある。
前回は、そういう話をしました。
この「神道政治連盟」とは、いったい、どういう組織か?
今回は、そこらへんから話をしてみようと思います。

いまから45年ほど前。折しも、安保改定をめぐって、日本中の若者たちが過激な闘争を繰り広げていたその時期に、自民党の保守系議員を中心に、靖国神社を「国家護持」しようという動きが起こりました。
戦前の軍国主義をリードした「国家神道」。その本体であった――とも言える「靖国神社」を、再び、国家の手で運営しようというわけです。「護持」と言っていますが、実際には「国家管理」しようとする法案です。
これは、戦前の国家神道復活につながりかねないとして、当時の野党は猛反対。さらに、仏教界、キリスト教界、さらには、創価学会などの新宗教各派も反対の声を挙げ、それらの後押しを受ける与党議員の中からも反対の声が挙がったため、この法案は議員立法の形をとらざるを得なくなり、結局、審議未了のまま、廃案となってしまいました。
このとき、あきらめきれない神社側が、「神道の精神を政治に反映させよう」として設立されたのが、「神道政治連盟」でした。
その設立目的は、表向きは、「日本の歴史・文化・伝統を後世に伝えること」となっていますが、では、「日本の歴史・文化・伝統」とは何かと言うと、「天皇を中心とした神権政治」です。
同連盟のホームページには、その活動目的が、以下のように記されています。

・世界に誇る皇室と日本の文化伝統を大切にする社会づくりを目指します。
・日本の歴史と国柄を踏まえた、誇りの持てる新憲法の制定を目指します。
・日本のために尊い命を捧げられた、靖国の英霊に対する国家儀礼の確立を目指します。
・日本の未来に希望の持てる、心豊かな子どもたちを育む教育の実現を目指します。
・世界から尊敬される道義国家、世界に貢献できる国家の確立を目指します。
「歴史と伝統を踏まえた新憲法」とは何か?
靖国の英霊に対する国家儀礼とは何か?
「道義国家」とは何か?
ひとつひとつ突き詰めていくと、筆者は身の毛がよだつような思いがします。
現に、現総理・安倍晋三の親分にあたる第85~86代総理大臣・森義朗氏は、こんな発言をして、当時の言論人たちをあきれさせてしまいました。

神様を大事にしようというもっとも大事なことを、どうも世の中、忘れているんじゃないか――との想いから、「神道政治連盟」及び「国会議員懇談会」を設立した。
(中略)
日本の国は、まさに天皇を中心としている神の国であるぞということを、国民の皆さんにしっかり承知をしていただく。
まがりなにも「民主主義」を標榜する国の総理が言うことか――と、当時(2001年のことです)、筆者は唖然としました。そして、こうも思ったのです。
この国には、いまだ亡霊が棲んでいる。
その亡霊たちは、再び、この国を
銃剣が牛耳る軍国に復活させようとしている。

そういう亡霊たちが群れ集っているのが、「神道政治連盟」という組織であり、その「国会議員懇談会」の会長を務めているのが安倍晋三。
現政権の目指すものがどこにあるのか、これでおわかりいただけるかと思います。

もうひとつ大事なことを。
「神道政治連盟」を実質的に動かしているのは、「神社本庁」という組織です。
というより、「神道政治連盟」という組織を作ったのは、「神社本庁」と言っていいかと思います。
「本庁」などと名乗っていますが、決して官庁ではありません。単なる「宗教法人」です。戦後、GHQによって神社と国家が分離されることになったため、戦前の内務省の外局であった「神祇院」の業務を引き継ぐ目的で、1946年に設立されたのが「神社本庁」でした。
神社を統括する団体としては、日本最大の団体ですが、すべての神社が包括関係を結んでいるわけではありません。教派神道の神社や、出雲大社、産土神(地域の氏神)を祀る神社などは、この組織の傘下には入っていません。
この「神社本庁」の目的は、祭政一致の国家の建設です。
その憲章第一条には、こう記されています。

「大御代」とは「天皇の治世」という意味、「彌栄」とは「ますます栄える」という意味です。
この「憲章」成立以前に制定された「敬神生活の綱領」(昭和31年)には、次のように「敬神生活」で守るべき事柄が示されています。
一、 神の恵みと祖先の恩とに感謝し、明き清きまことを以て祭祀にいそしむこと。
一、 世のため人のために奉仕し、神のみこともちとして世をつくり固め成すこと。
一、 大御心をいただきてむつび和らぎ、国の隆昌と世界の共存共栄とを祈ること。
「大御心」とは、言うまでもなく「天皇の心」という意味です。
民主主義国家となった日本で、
「天皇」を「神」として、その「御心」に従って政治をしろ。

――と、「神社本庁」は主張しているのです。
その主張を実現するための政治組織として、「神社本庁」は「神道政治連盟」を動かしている。
その神道政治連盟に所属する議員たちが、現在の安倍政権を動かしている。
ここに、安倍政権の危険な性質が潜んでいるわけで、だからこそこの政権には、一刻も早く引導を渡さなくてはならない――と、筆者は思うわけです。

そんなふうに申し上げると、あるいは、こんな反論をする人がいるかもしれません。

日本の伝統を守る――っていうのは、日本人として当たり前じゃないか!
「日本の伝統」を尊重しようじゃないか――ということに関しては、私もまったく同感です。
しかし、私が「尊重したい」と思う伝統と、現在の自民党政権が口にする伝統は、まったくの別物と言わざるを得ません。
私が「尊重したい」と言うのは、私たちの祖先たちが万葉の昔から育ててきた「伝統」です。明治になって、長州や薩摩を中心にした維新政府が、西洋人を真似て大慌てででっち上げた、インチキな伝統ではありません。
いま、若い世代の間でも、一部で、日本の伝統に立ち返ろうという意識が高まりつつあるように見えます。その中には、軍艦旗を掲げて排外的な言葉を発することが伝統であるようなふるまいをする人たちもいます。
「伝統」を間違えてはいけない
――と、私は、強く思います。
少なくとも、現在の安倍政権などが叫んでいる「伝統」は、明治以降になって作り上げられた「偽りの伝統」としか思えません。
その明治という時代が作り出した「伝統」が、実は、日本のそれまでの伝統を破壊してしまい、日本人のメンタリティを作り変えてしまった。あるいは、作り変えるように誘導した。
そのことを、しっかり区別しないと、「伝統への回帰」は単なる「戦前復帰」になってしまいます。
明治が作り上げた伝統は、どこがどうおかしいのか?
その話は、次回、改めてお話したいと思います。

「安保法案」をはじめととする安倍政権の危険な動きに、「反対」の声を挙げている主な団体です。みなさんの熱心な活動に敬意を表して――。
●戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会
●SEALDs~自由と民主主義のための学生緊急行動
●戦争をさせない1000人委員会
●安全保障関連法案に反対する学者の会
●安保関連法案に反対するママの会
管理人の本、Kindle で販売を開始しました。よろしければ、ぜひ!

シリーズ「マリアたちへ」Vol.1
『チャボのラブレター』
2014年10月リリース
Kidle専用端末の他、アプリをダウンロードすれば、スマホでもPCでも、ご覧いただけます。
作品のダウンロードは、左の写真をクリックするか、下記から。
チャボのラブレター (マリアたちへ)
『チャボのラブレター』
2014年10月リリース
Kidle専用端末の他、アプリをダウンロードすれば、スマホでもPCでも、ご覧いただけます。

チャボのラブレター (マリアたちへ)

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