愛が深まる 《2ビート話法》 のすすめ

会話が一向にはずまないカップルがいます。その原因のひとつは、
「あいづち」が欠けているからです。相手が気持ちよく話せる
「あいづち」が打てる人間には、確実に愛が増量します。そのコツは?
愛の会話力レッスン レッスン57(改訂版)
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カフェなどで話しているカップルを観察していると、会話が全然はずんでないなぁ――と思う人たちがいます。
「はずんでない」と感じるひとつのパターンは、会話がポツリ、ポツリ……とぶつ切れになっているパターン。こんな感じです。
もうひとつは、どちらかが一方的に話していて、相手は聞いているだけ、というパターンです。こちらは、こんな感じ。
どちらも、けっして、はずんでいるとは言いがたい会話ですよね。
もうお気づきかと思いますが、この2つのパターンには、共通している特徴があります。
それは、絶対的に「あいづち」が不足している――ということです。
「あいづち」がないので、相手が自分の話を聞いているのかどうか不安になって、会話がプツリと途絶えたり、「あいづち」という「休符」がないので、一方の話が延々と続くことになったりしてしまうわけです。
「はずんでない」と感じるひとつのパターンは、会話がポツリ、ポツリ……とぶつ切れになっているパターン。こんな感じです。
会話例1
女 きのう、××のライブに行ってきたんだよ。
男 …………。
女 ボーカルの××が、チョーよかった。
男 …………。
女 …………。(なんだ、聞いてないのか)
女 きのう、××のライブに行ってきたんだよ。
男 …………。
女 ボーカルの××が、チョーよかった。
男 …………。
女 …………。(なんだ、聞いてないのか)
もうひとつは、どちらかが一方的に話していて、相手は聞いているだけ、というパターンです。こちらは、こんな感じ。
会話例2
女 きのう、××のライブに行ってきたんだけどさ、ボーカルの××が、チョーよかった。前から聞きたいって言ってたでしょ。だから、○子と一緒に行ってきたんだけどさ、あの××ってボーカル、チョー声が高くてェ、しかもハスキーなのね。なんか、胸の奥がジーンってなってェ。○子なんか、胸の前でこうやって手を組んで、ウルウルしちゃってェ~。そんでね、帰りにね……。(この後も、延々と話が続きます)
男 …………。(長ェんだよな、こいつの話)
女 きのう、××のライブに行ってきたんだけどさ、ボーカルの××が、チョーよかった。前から聞きたいって言ってたでしょ。だから、○子と一緒に行ってきたんだけどさ、あの××ってボーカル、チョー声が高くてェ、しかもハスキーなのね。なんか、胸の奥がジーンってなってェ。○子なんか、胸の前でこうやって手を組んで、ウルウルしちゃってェ~。そんでね、帰りにね……。(この後も、延々と話が続きます)
男 …………。(長ェんだよな、こいつの話)
どちらも、けっして、はずんでいるとは言いがたい会話ですよね。
もうお気づきかと思いますが、この2つのパターンには、共通している特徴があります。
それは、絶対的に「あいづち」が不足している――ということです。
「あいづち」がないので、相手が自分の話を聞いているのかどうか不安になって、会話がプツリと途絶えたり、「あいづち」という「休符」がないので、一方の話が延々と続くことになったりしてしまうわけです。

会話における「あいづち」は、「息継ぎ」のようなものです。
話しているほうは、心地いいタイミングで「あいづち」を打ってくれる聞き手が好きです。そういうふうに自分の話を聞いてくれる相手に、愛情を感じたりもします。
「あいづち」にそんな効果があることを知っているので、TV番組などでも、この「あいづち」を効果音として使ったりします。レポーターが何か面白い話を紹介する場面などでは、「ヘエーッ」「ホォーッ」「ハァーッ」などの音声を、わざと挿入したりしています。
生身の人間同士の会話、それも、これから親しくなっていこうとする人間の会話であれば、なおさら、この「あいづち」の効果は重要になる、というわけです。
問題は、そのタイミングです。
あまりに間延びしたタイミングでは、会話の勢いが削がれますし、あまりに多すぎる「あいづち」では、気ぜわしくなってしまいます。
個人的な好みもあるかもしれませんが、私は、相手の息継ぎに合わせて、「ヘェ」だの「フーン」だのと「合いの手」を入れてあげるのがベストではないか、と思っています。
私は、これを「2ビート話法」と呼んでいます。前出の会話を例に、ちょっと験してみましょうか。
会話例3
女 きのう、××のライブに行ってきたんだけどさ……。
男 ヘーッ。
女 ボーカルの××が、チョーよかったの。
男 そうなんだ……。
女 私、前から聞きたいって言ってたでしょ。
男 ウン。
女 だから、○子と一緒に行ってきたんだけどさ、あの××ってボーカル、チョー声が高くてェ、しかもハスキーなのね。
男 ヘーッ。
女 なんか、胸の奥がジーンってなってェ。○子なんか、胸の前でこうやって手を組んで、ウルウルしちゃってさぁ~。
男 ヘーッ、あの子がねェ。
女 きのう、××のライブに行ってきたんだけどさ……。
男 ヘーッ。
女 ボーカルの××が、チョーよかったの。
男 そうなんだ……。
女 私、前から聞きたいって言ってたでしょ。
男 ウン。
女 だから、○子と一緒に行ってきたんだけどさ、あの××ってボーカル、チョー声が高くてェ、しかもハスキーなのね。
男 ヘーッ。
女 なんか、胸の奥がジーンってなってェ。○子なんか、胸の前でこうやって手を組んで、ウルウルしちゃってさぁ~。
男 ヘーッ、あの子がねェ。
どうでしょう。だいぶ、会話らしくなったと思いませんか?
しかし、私だったら、この「あいづち」にもうひと工夫、加えます。「ヘーッ」とか「ホォ」だけなら、TVで機械的に付け加える「人工あいづち」と同じ。いまひとつ、「あなたの話を聞いてるよ」が伝わらないような気がするからです。
その方法として、私がよく使うのが、「復唱」という方法です。

もう一度、前段の会話を振り返ってみましょう。(簡単にするために、前半の3往復だけを抜き出してみます)
会話例4
女 きのう、××のライブに行ってきたんだけどさ……。
男 ヘーッ。
女 ボーカルの××が、チョーよかったの。
男 そうなんだ……。
女 私、前から聞きたいって言ってたでしょ。
男 ウン。
女 きのう、××のライブに行ってきたんだけどさ……。
男 ヘーッ。
女 ボーカルの××が、チョーよかったの。
男 そうなんだ……。
女 私、前から聞きたいって言ってたでしょ。
男 ウン。
確かに「あいづち」を打ってはいるけど、何だかもの足りませんよね。
私だったら、ここに「復唱」というプロセスを追加します。
ちょっとやってみましょうか。
会話例5
女 きのう、××のライブに行ってきたんだけどさ……。
男 ヘーッ、××のライブ、聴いてきたんだ?
女 ウン。ボーカルの××がさぁ、チョーよかったんだよ。
男 ボーカルの××。そう? そんなによかったの?
女 私、前から聞きたいって言ってたでしょ。
男 ウン、言ってたね。チョー言ってた。
女 きのう、××のライブに行ってきたんだけどさ……。
男 ヘーッ、××のライブ、聴いてきたんだ?
女 ウン。ボーカルの××がさぁ、チョーよかったんだよ。
男 ボーカルの××。そう? そんなによかったの?
女 私、前から聞きたいって言ってたでしょ。
男 ウン、言ってたね。チョー言ってた。
どうでしょう?
もっと「聞いてるぞ」感が強くなった、と思いませんか?
なぜ、そう感じるかと言うと、聞き手が相手の言葉を繰り返しているからです。
こうして、相手の言葉を自分も繰り返すことを 《復唱》 と言います。この「復唱」という行為は、恋愛に限らず、ビジネスの場面でも重視されています。軍隊などで上官の命令を受けるときにも、「復唱せよ」と教えられることが多いと思います。
「復唱」には、「あなたの話は、こうして間違いなく聞きましたよ」と話し手に伝え、「聞き間違い」などのミスを防ぐ効果が期待できるからです。
しかし、「復唱」の効果はそれだけではありません。

心理学の法則によると、好意を持ち合っている人間同士は、おたがいの行動を「シンクロ=同調」させる傾向がある――と言われています。
相手が脚を組めば自分も脚を組み、相手が腕組みすると自分も腕を組み、相手が身を乗り出してくると、自分も身を乗り出す――なんていう行動を、無意識のうちにとっているわけですね。
特に、男女の間では、この傾向が大。
「復唱」は、この「シンクロ行動」を言葉の上でやる行動ではないか――とも考えられるわけです。
最初の例だとわかりにくいので、次のサンプルで比較してみてください。
会話例6
非シンクロ会話
女 もう、ひどい雨。靴の中まで濡れちゃって、大変だったのよォ。
男 雨、まだ降るのかなぁ……。
シンクロ会話
女 もう、ひどい雨。靴の中まで濡れちゃって、大変だったのよォ。
男 エエッ、靴の中まで濡れちゃったの? そりゃ大変だったねェ。

女 もう、ひどい雨。靴の中まで濡れちゃって、大変だったのよォ。
男 雨、まだ降るのかなぁ……。

女 もう、ひどい雨。靴の中まで濡れちゃって、大変だったのよォ。
男 エエッ、靴の中まで濡れちゃったの? そりゃ大変だったねェ。
後者の「シンクロ会話」のほうが、ふたりの親近感は高まるはず――と、容易に想像できますよね。
たったひと言、相手がもらした言葉を「復唱」するだけで、親近感がまるで違ってくる。この原理を、恋愛に利用しない手はありません。
さらに、この「復唱」には、あらゆる人間関係、あらゆるシーンでその効果を発揮するもっと大きなメリットがあります。

よく知られていることですが、「復唱」には、記憶を保全する――という効果があります。
たとえば、あなたが、カレまたは彼女と話していて、会話の中にその友だちの話が出たとしましょう。
「オレの友だちで××ってヤツがいるんだけどさ、そいつがさぁ……」なんていう話がよく出てくると思うのですが、このとき会話に出てくる「××」という固有名詞、あなたは覚えていられますか?
たいての人は、聞いた途端に忘れてしまうと思います。
なぜなら、この程度の記憶は、脳の中に一時的に保管されるだけの「短期記憶」だからです。
人間の記憶には、大まかに分類すると、「短期記憶」と「長期記憶」があるのですが、「短期記憶」とは、数分から数時間で消えてしまうその場限りの記憶のことです。
とても、もろい記憶です。
しかし、そんなもろい記憶も、一度、「復唱」するだけで、断然、忘れる速度が違ってきます。さまざまな実験で確かめられていることなのですが、ここで、その内容を細かくご紹介する余裕はありません。
ただ、覚えておいてほしいのです。ただ「復唱」するだけで、記憶の保持時間は、格段に長くなる――ということを。
カレや彼女がチラともらした友だちの名前も、親や兄弟の名前も、出身校の名前や、最近、聞いて感動したミュージャンの名前も、しっかり記憶に留めておいて、後日、「そう言えば、きょう、お母様の誕生日でしたよね」「○○さん、××の曲が好きって言ってたから」と、さりげなく切り出す。
こういう「記憶力」は、恋愛でも、仕事でも、大きな力になる――と筆者は思っているのですが、「復唱」は、その記憶力補強にも大いに威力を発揮する、ということを、ぜひ、覚えておいていただきたいと思います。
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シリーズ「マリアたちへ」Vol.1
『チャボのラブレター』
2014年10月リリース
Kidle専用端末の他、アプリをダウンロードすれば、スマホでもPCでも、ご覧いただけます。
作品のダウンロードは、左の写真をクリックするか、下記から。
チャボのラブレター (マリアたちへ)
『チャボのラブレター』
2014年10月リリース
Kidle専用端末の他、アプリをダウンロードすれば、スマホでもPCでも、ご覧いただけます。

チャボのラブレター (マリアたちへ)

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