挫折することなく、その声を挙げ続けてほしい!

キング牧師の演説 若者たちへ。24の手紙    
「いま」を生きる若者たちへ、愛と連帯を込めて。

国会前での「反対!」の大合唱にもかかわらず、
安保関連法は国会を通過してしまいました。しかし、
闘いはここからです。大事なのは、声を挙げ続けること。
みなさんがその意志を持ち続けてくれることを信じて……。


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 安保関連法案は、「反対!」の声が渦巻く中、参院で強行採決されてしまいました。
 残念ながら、法案阻止はなりませんでした。しかし、闘いは、これからです。その闘いを続けていくための確かな手がかりを、国会前に集まったみなさんは、つかめたのではないか――と、私は思います。
 8月30日には、安保関連法案に反対する市民や学生、主催者発表でおよそ12万人が国会前に集結し、道路を埋め尽くしました。
 こんな風景が、生きているうちにまた見られようとは、筆者は想像もしていませんでしたので、驚くと同時に、なんだかうれしくもなったのですが、その驚きの中には、「いまは、みんな、こんな形で政治を語るんだ」というのもありました。
 ひと言で言うと、時代は変わったなぁ――でした。

「流血」が付き物だった、「あの頃」

 筆者が20歳の頃の日本は、毎週のようにどこかでデモが行われ、その度に、ヘルメットに覆面姿(当局に写真を撮られないようにするためです)の学生たちが街頭に繰り出しては、機動隊と衝突を繰り返していました。
 警備する警察側は、ジュラルミンの盾に完全防護の戦闘服スタイル。警棒が振り回され、催涙弾と催涙剤入りの放水で、辺りは目も開けていられない状態になる――というのが、日常茶飯でありました。
 その先頭に立つ学生たちの間には、こんな意識もありました。

 自分たちが血を流すことによって、
 大衆が目を覚まし、
 蜂起してくれるのではないか。


 こういう意識を「前衛意識」と言います。
 前回、特攻隊員として出撃することになった学徒兵の中には、こんな本音を書き残している人もいた――という話をご紹介しました。

  こんな作戦(特攻作戦のことです)で、
 国が守れるとは思えない。
 しかし、ここで自分が突撃して命を散らせば、
 「あなたの軍隊は、国民にこんな犠牲まで強いているんですよ」と、
 お上(天皇のことです)にこの無益な戦争を
 思いとどまらせることができるかもしれない。

 どこか似ていると思いませんか?
 自己犠牲によって、国や社会の誤りを正そう――という姿勢です。
 あるのは、訴える相手が「大衆」か「天皇」か、という違い。
 その思いは尊い――と、筆者は思います。
 しかし、その思いは実を結んだのか?
 答えは、「NO」と言わざるを得ません。

若者の「政治離れ」を招いた40年の空白

 なぜ、当時の学生たちの先鋭化した運動は、広範な大衆運動に引き継がれることがなかったのか?
 先鋭化しすぎてしまったからだろう――と、私は思います。
 運動に参加しようと思ったら、逮捕されることも覚悟で臨まなくてはならない。いったん、逮捕歴が付くと、就職は棒に振ることになる。場合によっては、警棒で殴られて脳に損傷を負うことだってあり得る。60年代後半から70年代初頭にかけての学生運動では、何人もの学生が命を落としました。
 当時の左翼運動の象徴的な舞台でもあった「東大闘争」では、学生たちによって、こんな屈折した論理が生み出されたりもしました。

 日本の官僚機構を生み出している東大は、解体してしまうしかない。
 東大生よ、東大を解体せよ!
 「東大生」である自分を「自己否定」せよ!


 言っていることは、100%正しい。
 しかし、「正しすぎた」のです。
 ここまで言うと、一般学生はついて来られなくなります。
 「安保改定阻止」「ベトナム戦争反対!」「米軍は日本から出ていけ!」――そう叫んで街頭に飛び出していった学生たちの運動も、その度に1000人近い逮捕者を出し、ケガ人を出し、ついて来られなくなった一般市民や労働者から見放されて、尻すぼみとなってしまいました。
 後に来たものは何か?
 「シラケ」という「時代の気分」です。
 
 政治……?
 もういいよ、そういう話は。


 ある意味では「厭世的」と言ってもいい気分です。
 そういう気分を増幅させたのは、盛り上がった運動末期に、過激派組織内で頻発した「内ゲバ」と呼ばれる内部抗争であり、そして、追い詰められた一部組織が地下に潜って起こした、「あさま山荘事件」などのテロ活動でした。
 政治なんてもうコリゴリだ――と思うようになった若者たちが向かったのは、ひとつには、「4畳半フォーク」に歌われたような「厭世的巣ごもり」の世界でした。その気分を代表する曲に、たとえば、井上陽水の 『傘がない』 があります。
 その歌詞に、こんな一節があります。

テレビでは、わが国の将来の問題を
だれかが深刻な顔をして話してる。
だけども、問題は、きょうの雨、傘がない。
行かなくちゃ、君の街に行かなくちゃ。
雨に濡れて行かなくちゃ。
傘がない。

 参考までに、こんな感じの曲です。(←You Tube より)



 その一方で、「若者の保守化」という傾向も指摘されるようになりました。
 激しすぎる「政治の季節」の後にやって来たのは、若者の「政治離れ」でした。それが、つい最近まで、ほぼ40年ほどにわたって続くことになったのです。

理想は、若者が政治になど振り回されずにすむ世界なのですが……

 誤解のないように申し上げておきますが、筆者は、

 若者が政治を熱く語る時代が、いい時代である。

 ――などということを主張したいわけではありません。
 むしろ、その逆です。

 若者が、政治活動になど情熱を傾けずにすむ
 そんな時代になってほしい。


 そう、心から願っています。
 国会前で「戦争法案反対!」を叫ぶ「SEALDs」の若者のひとりが、TVのインタビューに応えて、こんなことを言ってました。

できれば、こんなことはとっとと止めて、学校に戻りたいんです。でも、ボクたちがいま、これを止めたら、この恐ろしい法案が通ってしまう。それだけは、何としても防ぎたい。

 「安保関連法案に反対するママの会」から参加した、シングルマザーであると言う女性も、同じくTVのインタビューに応えて、こんなことを言います。

子ども3人を育てながら働いているので、ほんとは、こうして国会前で「反対!」を叫んでいる時間なんてない。早く「ふつうのママ」に戻りたいんです。でも、この法案が通ってしまったら、そんなこと言ってられなくなる。この子たちを、将来、戦争に送り出すなんてことには、絶対になってはいけない。だから、ここに来てるんです。

 筆者が見る限り、国会前に詰めかけていたのは、「プロの活動家」たちではありません。已むに已まれない気持ちでやって来た――という、ふつうに市民生活を送っている人たちです。
 そういう人たちが腰を上げて、声を挙げている――というところに、現在の状況の深刻さが現れているとも言えるわけです。

再び、この火は消えてしまうのでしょうか?

 さて、こうして盛り上がっている反対運動にもかかわらず、法案は、与党のゴリ押しで通されてしまいました。
 問題は、これからです。
 こうして結集された市民の声の高まりは、どうなってしまうのでしょう?
 40年前にそうであったように、みなさん、何事もなかったように、ふつうの生活に戻ってしまい、再び、「沈黙の時代」がやって来るのでしょうか?
 世の中が安穏に戻り、安心して暮らせる社会が実現できるのであれば、それでもかまわない――と、私は思います。
 しかし、私が見る限り、どうも、そうはなりそうにない。
 だからと言って、いつまでも、いまの調子で運動を続けなさい――とは、私には言えません。
 ムリは禁物です。ムリした運動の後には、必ず、その反動がやって来ます。
 大事なことは、継続的に問題を考える「意思」を持ち続けることだと思います。
 みなさんは、そのスタイルを見つけたのでしょうか?
 見つけたんだろうな、そうであってほしい――と、私は、心から願っています。

【戦争法案反対の声を挙げ続けている主な団体】
  他にも、各地で多くの団体が熱心に声を挙げています。みなさんの熱心な活動に敬意を表して――。

●戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会

●SEALDs~自由と民主主義のための学生緊急行動

●戦争をさせない1000人委員会

●安全保障関連法案に反対する学者の会

●安保関連法案に反対するママの会



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