「解決策」は要らない。わかってくれるだけでいい

悲しんでいる人、苦しんでいる人。そういう人に向き合うと、
男はつい、何とか「解決策を」と思います。しかし、女は、
「わかる、その気持ち」と同調するだけ。この違い、どこから…?
愛の会話力レッスン レッスン80
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書店で見かけたら、ぜひ、手に取ってご覧ください。
『すぐ感情的になる人から傷つけられない本』
発行・こう書房 定価・1400円+税


「感情的になる人たち」とどうつき合えば、傷つかずにすむか――という内容をまとめたものです。
以下にご紹介するのは、その内容のほんの一部です。
よかったら、ぜひ、書店で手に取ってご覧ください。

だれかが、あなたの目の前で、とても見過ごしにできないほど、何かの「悲しみ」に打ち沈んでいる。あるいは、何とかしてあげなくちゃ――と思うほど、何かに苦しんでいる。
こういうとき、あなただったらどう声をかけるでしょう?
その対応の仕方が、男と女では、まるっきり違うのだそうです。
アメリカの言語学者、デボラ・タネンは、その著書『わかりあえない理由』の中で、女は「私とあなたは同じ」という《対称性》の関係を重視するのに対して、男は「あなたと私は違う」という 《非対称性》 の関係を重視する――と語っています。
これには、いろんな理由が考えられます。


そんな説明をする学者もいます。
これには異論もあるようですが、男が《非対称性》に重きを置く競争・序列の生きものであり、女が《対称性》に重きを置く和合の生きものである――というのは、どうやら確かなことのようです。
悲しんでいる人、苦しんでいる人と向き合うときの姿勢にも、その違いが表れてくる。
デボラ・タネン女史は、そう言っています。

たとえば、あなたの職場で一緒に仕事している同僚が頭痛を訴え、「もしかしたら、重い病気じゃないだろうか?」と不安に顔を曇らせているとします。
こういうとき、男性だったら、こんな言い方をする人が多いだろうと思います。

言っていることは、まったく正しい。アドバイスも的確だと思えます。しかし、それで、本人の不安な気持ちが和らぐかと言うと、ちょっと「?」です。
では、女性だったら、どういう言い方をするでしょうか?
こちらも、よくあるパターンをご紹介しましょう。

言っていることは、大して変わらないのですが、男性の言い方とのいちばんの違いは、「辛いわねェ」と「共感」を示す言葉が含まれていること。そして、「私も同じ」という信号を発していることです。
もし私だったら、こういう言い方をされると、少し気持ちがラクになり、言われるとおり、医者に診てもらおうかという気にもなるだろうと思います。

みなさんは、感じませんでしたか?
どうも、男性の言い方のほうが、上からものを言われているような気がする――と。
先ほど、男性は競争・序列の生きものだと申し上げましたが、こうして不安に頭を悩ませている人間に向き合うときにも、男性の意識は、どちらかと言うと、相手を「自分の手で救う」ということに向けられます。
大事なのは「自分の手で」ということと「救う」ということです。
この2つが満たされることによって、男性は、自分の序列が上がったような気になります。「序列が上がる」とは「優位に立つ」ということです。男性のすべてがそうとは言いませんが、そういう感じ方をする人の率は、男性のほうが高いだろうと私は見ています。
中には、後になってこんなことを言い出す人もいるかもしれません。

つまり、「救いの手」を差し伸べておいて、それを手柄話にしてしまうのですね。
「手柄話」になんぞにされてはたまれませんので、筆者は、そういう人のアドバイスには耳を傾けないようにしています。

「悲しんでいる人」や「苦しんでいる人」「悩んでいる人」を「自分の手で救わなくちゃ」と思う人の中には、言われた相手がちょっとメイワクに感じる「あること」を、相手に押しつけようとするタイプもいます。
その「あること」とは、「解決策を提示する」です。もちろん、その解決策が「ありがたい」と思える場合もあるのですが、たいていは、そうでもないようなのです。
落ち込んでいる相手に、「何とか、解決の方法を示さなくては」と思うのは、どちらかと言うと、男性に多く見られる傾向です。
たとえば、だれかが叶わない恋に胸を苦しめ、「辛いんだ」とその胸の内を明かしてくれたとしましょうか。
こういうとき、「辛いよねェ。その気持ち、よくわかる」と、共感・同調を示すだけではもの足りないと感じると、人は、つい、余計な世話まで焼いてしまおうとします。

と、キューピッド役を買って出ようとする人もいるかもしれません。

などと、アドバイスをくれようとする人もいるかもしれません。中には、

などと、余計な忠告までしてくれる人もいます。
すべて、何とか解決策を示そうとするがゆえのひと言です。たぶん、そういう人たちは、解決策を示すことによって、自分が「役に立った」と思いたいのだろうと思います。「役に立つ」ことによって自分の「存在価値」が上がる――と考えているのだろうと思います。
逆に、自分が提示した解決策がどうも相手の役に立たなかったようだ――と思うと、このタイプは、自分の「存在価値」を否定されたように感じて、ムッとしたり、落ち込んだりしてしまいます。
「存在価値」が上がれば、相手に対する「優位性」は高まり、序列も上がります。下がれば、「優位性」を失い、序列も下がります。序列を気にする男性は、どうしても「存在価値」を高めようと思ってしまうため、「役に立つ」ことを願って、解決策を示そうとするわけです。
しかし、繰り返しますが、その解決策は、「ありがたメイワク」である場合が多い。
私は、相手から「何か知恵はありませんか?」と尋ねられない限り、自分から余計なアドバイスなどはしないようにしています。
「悲しい」「苦しい」「辛い」などの感情をあなたにぶつけてくる人は、あなたに「解決策」を求めているわけではない。ただ、同調してほしい。気持ちをわかってほしいだけだ。
「悲しみ」「苦しみ」などの感情と向き合うときには、このことを頭に入れておくことが何より重要――と、私は思います。
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シリーズ「マリアたちへ」Vol.1
『チャボのラブレター』
2014年10月リリース
Kidle専用端末の他、アプリをダウンロードすれば、スマホでもPCでも、ご覧いただけます。
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チャボのラブレター (マリアたちへ)
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