知識人が口をつぐむと、民主主義は死ぬ!

キング牧師の演説 若者たちへ。24の手紙    
「いま」を生きる若者たちへ、愛と連帯を込めて。

安保関連法案に反対して、連日、国会前で「反対!」の声を
挙げ続ける若者たち。その声は貴重だ――と、私は思います。
かつてこの国は、独走する軍部に対して、だれも声を
挙げませんでした。二度とその過ちを繰り返さないために――。


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 民主主義が健全に機能するためには、権力者の危険な動きに目を光らせ、警鐘を鳴らす役目を担う人たちが必要である。
 その役目を担うべきなのは、第一に、ジャーナリズムである。しかし、そのジャーナリズムには、「変節」が伴うこともある。
 そのジャーナリズムの「変節」に気づくことができ、背後で締め付ける権力の意図を見抜いて抗議の声を挙げることができる、第二の防波堤。
 その役目を担うべきなのは、「知識人」だろうと思います。そして、その卵とも言うべき、学生諸君です。
 私は、こう思っています。

 学問を積み、知識を身に着けた人間は、その知識や良識を、社会が間違った方向に進まないように役立てる責務がある。
 知識人の卵として学問を修得中の学生にも、絶えず社会の動向にアンテナを立て、いち早く危険を察知する感受性を磨くことが求められる。


 戦前には、そうした立場にある人間たちが、口をぬぐってしまったために、日本は抜き差しならない戦争への道を歩むことになりました。

愚かな宰相を、なぜ、だれも止められなかった?

 満州で発火した戦火が、中国全土へ、そして太平洋へ――と、拡大していくのを、だれも止められなかった。止めようとする声も挙げられなかった。前回、お話したとおり、当時の新聞は、そんな動きを批判するどころか、むしろ煽り立てるような論調を繰り返しました。
 そして、知識人たちは?
 沈黙してしまったのですね、文学者も、学者も、宗教界も、そして議会人も……。
 すでに戦況の悪化が決定的となりつつあった1944年、東条英機首相は、帝国議会での施政演説で、こんなことを言っています(一部抜粋)。

一人よく十人を斃さずんば已まざる皇軍将兵の前に、不逞にも、挑戦し来れる米英軍の前途たるや、正に暗澹たるものがあり、彼等を待つもの只最後の敗北のみであります。
申す迄もなく、戦争は、畢竟、意志と意志との戦いであります。最後の勝利は、あくまでも、最後の勝利を固く信じて、闘志を継続したものに帰するのであります。
三千年来弥栄(いやさか)に栄えます皇室を戴く、大和民族の忠信報国の精神力は万邦無比であります。而して、自存自衛の為、已むに已まれずして起ち上った、此の大東亜戦争に於いて、此の力は何物をも、焼き尽くさずんば止まざる勢をもって進んでいるのであります。

 すでにガダルカナルが玉砕し、トラック島を包囲され、敗色が濃厚となりつつある中で、「意志の力が強ければ勝てる!」と、子どもにも笑われそうな精神論をぶち上げるこの総理大臣に、当時の議会人は、だれひとり異議を唱えませんでした。異議を唱えないどころか、万来の拍手でこの演説に支持を表明したのです。
 もちろん、新聞はこれを叩かないし、これを「そんなバカな」と批判した知識人もいませんでした。

「死」によって国の誤りを糾す、という悲愴な覚悟

 知識人が口をつぐむと、こういうことになってしまう。
 では、当時の学生たちは、どう思っていたのでしょうか?
 大本営が発表する嘘八百の戦果を真に受け、この戦争は正しい戦争であると信じ、日本は必ず勝てると信じて、学徒動員に応じていったのでしょうか?
 戦没学生の手記(←軍の検閲が入っているので、本心が綴られているとは限りませんが)などを見ると、中には、ほんとうにそう信じて死んでいったのだな――と思われる学生も、少なからずいただろうと、想像はつきます。
 しかし、私には、どうもそうではないように見えて仕方ありません。
 前回も取り上げましたが、保阪正康氏の『「特攻」と日本人』(講談社現代新書)の中には、沖縄特攻作戦に参加して戦死した慶応大学生のこんな遺構が紹介されています。

所感
権力主義の国家は一時的に隆盛であろうとも、必ずや最後には敗れる事は明白な事実です。我々はその真理を、今次対戦の枢軸国家において見る事が出来ると思います。ファシズムのイタリヤは如何、ナチズムのドイツまた、既に敗れ、今や権力主義国家は、土台石の壊れた建築物のごとく、次から次へと滅亡しつつあります。真理の普遍さは今、現実によって証明されつつ、過去において歴史が示したごとく、未来永久に自由の偉大さを証明していくと思われます。自己の信念の正しかった事、この事はあるいは祖国にとって恐るべき事であるかも知れませんが、吾人にとっては嬉しい限りです。
(中略)
出撃の前夜記す

 ここまでわかっていながら、この若い出陣学徒は、自らの死によって国家の誤りが証明されるのであれば、それは「嬉しい限りだ」と言い残して、沖縄の海に散っていったのです。
 保阪氏はまた、回天(人間魚雷)搭乗員となったものの、出撃前に終戦となって、いまも存命中という80歳(執筆当時)の老人のこんな証言も紹介しています。

私たちはその感情を決して書き残すことはできなかったし、戦後もそういうことを表にすることはできなかったのですが、それは、天皇陛下にこういう愚かな戦争を止めてください、(あなたの軍隊は)こんなひどいことまでしているんですよ、と訴えたかったのです。

 つまり、自分たちが「特攻」して見せることによって、天皇の誤りを正したかった――というわけです。しかし、その想いが天皇に伝わることは、ありませんでした。

火は、ほんの小さな「小火」のうちに消せ!

 そこまでわかっていながら、自ら死地に赴いていった若者たちを「尊い御霊」などと持ち上げて、それで事足れり――にしようとする指導者がいるとしたら、それは、人間として決して許されないことだと、私は思います。
 戦後、それをもっとも熱心にやったのは、「諸君らの後から、私も必ず行く」と彼らを「特攻基地」から送り出した司令官たちです。
 「私も必ず行く」と言いながら、実際に特攻に飛び立った司令官は、わずか1名。腹を切って自害したもの1名。残りは、「私には、彼らの魂を慰霊する義務がある」などと称して延命を図りました。中には、「慰霊のため」と称して金を集めたまま、姿をくらましたものもいます。
 こういう事実を知ったら、死んでいった若者たちは、どう思うでしょう?
 その無念は、いったい、どうやって晴らされるのでしょう?
 実は、そこにこそ「靖国」の「英霊思想」の許しがたいからくりがあるのですが、そのことについては、機会を改めて詳述することにしましょう。
 問題は、そうして「戦争」へと突き進む愚かで危険な権力者の意図に気づきながら、悄然と死地に赴くしかなかった若者たちは、なぜ、自分たちの疑問を口にしなかったのか――ということです。
 「しなかった」のではなく、「できなかった」のです。
 明治憲法下の日本は、およそ民主主義とは言えない国家でした。それでも「民権思想」が高まった時期があったのですが、軍部が台頭し、「大政翼賛会」が結成され、「挙国一致」が声高に叫ばれるようになってからは、「戦争反対」などと声を挙げると、たちまち官憲が飛んでくる、という社会になっていました。
 官憲ばかりではありません。「愛国婦人会」のような組織が、「住民で住民を監視する組織」として機能するようになり、少しでも批判的な言動を見せる人間がいると、「あいつは非国民だ」などという風評を立て、場合によっては官憲に密告する――などということを行うようになりました。いまで言う「ネトウヨ」だらけのような社会ができ上がってしまったのですね。
 そういう空気が作られてしまってからでは、もう遅い!
 そうなる前に、少しでも「おかしい」と思う動きが感じられた時点で、「これを放っておくと、大変なことになる」と、声を挙げる人たちが必要なのです。ただ、「バカなことをやるぜ」と鼻で笑っているだけではダメなのです。それを声にし、行動に表す必要があるのです。
 その役目を負うのが、ジャーナリズムであり、知識人であり、学生である――と、私は確信しています。
 連日、国会前で「戦争法案反対!」と声を挙げ続けるみなさんの存在は、そういう意味でも貴重だ――と、私は思っています。

 ガンバれ、知識人!
 負けるな、学生!
 目覚めよ、市民!


戦争法案反対の声を挙げている主な団体】
  他にも、各地で多くの団体が熱心に声を挙げています。みなさんの熱心な活動に敬意を表して――。

 ●戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会

 ●SEALDs~自由と民主主義のための学生緊急行動

 ●戦争をさせない1000人委員会

 ●安全保障関連法案に反対する学者の会

 ●安保関連法案に反対するママの会



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Re: No title

ウルフドッグさま

いつもコメント、ありがとうございます。

> 長野県上田市にも、自害した軍人がいました。

ええ、この人の話は記録に残っています。
すでに終戦が決定しているのに特攻に出撃して、
部下を道連れにした――と非難された司令官もいました。
「延命」を図った他の司令官たちよりは、
ましなのかもしれませんが、
「美談」として語るべき話でもありませんよね。

哲雄

No title

長野県上田市にも、自害した軍人がいました。特攻兵の教官で、名を「遊佐 卯之助」
と言います。ただ、生後間もない我が子も道連れにしてしまっているので、悲劇として伝えられています。
ご訪問ありがとうございます
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