第49夜☆目は口ほどにウソを言う
第49夜
「愛とは何か?」をめぐって、管理人・哲雄がパートナー・AKIを相手に展開する、オヤジ・ギャグ風+ちょっぴりアカデミックおしゃべり。今回は、目はいかにして本心を表し、ウソをつくか、というお話です――。

「愛の砦」を守ってください。管理人は、シッポを振って喜びます。

管理人の脳内環境は、すこぶる改善されます。
哲雄 さて、前回、話しかけた目線のアングルなんだけど、きょうは、なんだか一段ときれいだね、AKIクン。
AKI ホントッ!?
哲雄 そうそう、その目線。図にするとこうなる。

AKI エーッ、私、こんな目しました?
哲雄 いま、した。それそれ、その目ですよ。この目線は、いったい、何を物語っているか?
AKI 何も物語ってないと思いますけど。少なくとも、哲ジイが期待するようなことは……。
哲雄 これ、一般的には、「下から目線」と呼ばれてる目線だけど、この目線には、「尊敬」「憧れ」または「甘え」「懇願」などの意味が含まれている、とされている。
AKI なんか、違う気がする。私はただ、「ホントですか?」と、真偽を確かめたかっただけですよォ。
哲雄 たとえ、「真偽を確かめたい」であっても、「こいつ、怪しいぞ。ウソだろ、それ?」と思ってる場合なら、目線は上から下へ向けられる。次の図のようにね。
AKI これ、なんだかちょっと気分がわるい目線ですね。
哲雄 と思うよ。こっちは「上から目線」って呼ばれてる目線だけど、こういう目線が表しているのは、「軽蔑」「不信感」「疑念」などで、見られたほうは、たいてい不快になる。
AKI 「あんた、だれに向かってモノ言ってるの?」なんて言うときの目線ですよね。
哲雄 「まったくしょうがないヤツだ」なんて部下を見下すときの上司の目とか、「私とデート? あなた、お金、持ってらっしゃるの?」などとぬかす自称セレブの女の目つきなんかも、これだね。
AKI ヘーッ、そんな女にまで声かけてるんだぁ。
哲雄 だから、例として挙げてるだけです。で、話を戻すけど、キミの「ホントッ!?」には、「ホント? ホントならうれしいな。ホントって言ってよ」という「懇願」の意思が含まれてた。だから、目線は下から上へ向かった。
AKI ま、「ホントならうれしい」っていう気は、そう言われればあったかも……。
哲雄 しかもそれを、この私から言われたいという甘えの気持ちもあった――と、私は推測する。
AKI そんなこと、これっぱかりも思ってませんッ!
哲雄 ホラ、ウソついた。
AKI どうしてウソだと言えるんです?
哲雄 いま、キミの目は、こんな動きをした。
AKI エッ、これって…?
哲雄 目を右斜め上から左斜め上、左斜め上から右斜め上……というふうに、泳がせたでしょう?
AKI それが何か……?
哲雄 こういう目線を遠くの相手に向けて、一方向だけにチラッチラッ……とだと、前回の「秋波」になるわけだけど、相手が目の前にいるのに、これをやるときは、たいてい何か隠し事をしている。ああッ!! キミ、きのう、カレとエッチしてきたでしょう?
AKI し、しませんよーッ、そんなの……。
哲雄 ホラ、そういうときの目。隠し事をしたり、ウソをついたりするときには、目が相手の視線を避けようとして、つい、斜め上にそらされるんだ。ただし、これが、斜め上よりは、真横に近い感じで、こんなふうに動くときは……。
AKI あ、これ、哲ジイがさっきから使ってる目線だァ。な、何ですか、この目線の意味は?
哲雄 いや、それは……。
AKI ずるいなぁ。教えてくださいよ。学問的良心にしたがって……。
哲雄 英語で言うと、It’s time to call it a day.
AKI 英語にしなくていいから!
哲雄 「そろそろ終わりにしようぜ」とか「その話、もう飽きたぜ」とか、「オレ、このあと、行くところがあるんだ。もう時間ないんだよね」「私、もう、帰りたいんですけど」なんていうときに、使う目線です。つまり、「退屈」「倦怠」「逃避」を表す目線だね。そして、その目線の先には、たいてい、部屋の出口があったりする。
AKI フーン、そうだったの、哲ジイ?
哲雄 いや、そうじゃなくて……。実は……。
AKI 実は何? 言ってごらんなさい。
哲雄 もう、がまんできない。トイレ!
AKI エッ、じゃ、チラチラ見てたのはトイレ?
哲雄 この目線の先には、目的が隠されてることが多いんだ。出口だったら、「もう帰りたい」だけど、洗面所だったら、「トイレに行きたい」。それを察して、「そろそろ出ようか」と言ってあげたり、「行っておいで」と言ってあげるのも、パートナーの心得なんだよね。
AKI だから、早く行ってきてくださいよ。御託並べてないで……。
(申し訳ありません。中断です。
およそ20分が経過。ハイ、そっちのほうだったんです――)
哲雄 フーッ、お待たせ。
AKI 目は口ほどにものを言う――って、ホントなんですね。
哲雄 しかし、ウソもつく。
AKI エッ!? ウソつくの? 目が?
哲雄 目は口ほどにウソもつく。
AKI それ、いま作ったでしょ?
哲雄 だって、口ほどにモノを言うんでしょ? 口はウソをつくわけだから、だったら、目だってウソをつくことにならないか? だいいち、目がウソをつけなかったら、女優なんてショーバイは成り立たないし、ファースト・フードの店員も、CA(キャビン・アテンダント)も、デパートの美容部員も、仕事できなくなる。
AKI そう言えば、そうかも。私だって、エステの仕事、やってられないかもしれない。
哲雄 日本の接客業では、まず、目でウソをつく訓練から始めるよね。スマ~イル、なんちってさ。
AKI 仕方ないでしょ。サービス業なんだから。
哲雄 しかし、どんなに訓練しても、本心を隠せない体のパーツもある。そして、私のようなベテランの男は、そこを見て、彼女の本心を探り当ててしまう。
AKI それ、知りた~い!
哲雄 その話、長くなるので、また今度。
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AKI なんか、違う気がする。私はただ、「ホントですか?」と、真偽を確かめたかっただけですよォ。
哲雄 たとえ、「真偽を確かめたい」であっても、「こいつ、怪しいぞ。ウソだろ、それ?」と思ってる場合なら、目線は上から下へ向けられる。次の図のようにね。

哲雄 と思うよ。こっちは「上から目線」って呼ばれてる目線だけど、こういう目線が表しているのは、「軽蔑」「不信感」「疑念」などで、見られたほうは、たいてい不快になる。
AKI 「あんた、だれに向かってモノ言ってるの?」なんて言うときの目線ですよね。
哲雄 「まったくしょうがないヤツだ」なんて部下を見下すときの上司の目とか、「私とデート? あなた、お金、持ってらっしゃるの?」などとぬかす自称セレブの女の目つきなんかも、これだね。
AKI ヘーッ、そんな女にまで声かけてるんだぁ。
哲雄 だから、例として挙げてるだけです。で、話を戻すけど、キミの「ホントッ!?」には、「ホント? ホントならうれしいな。ホントって言ってよ」という「懇願」の意思が含まれてた。だから、目線は下から上へ向かった。
AKI ま、「ホントならうれしい」っていう気は、そう言われればあったかも……。
哲雄 しかもそれを、この私から言われたいという甘えの気持ちもあった――と、私は推測する。
AKI そんなこと、これっぱかりも思ってませんッ!
哲雄 ホラ、ウソついた。
AKI どうしてウソだと言えるんです?
哲雄 いま、キミの目は、こんな動きをした。

AKI エッ、これって…?
哲雄 目を右斜め上から左斜め上、左斜め上から右斜め上……というふうに、泳がせたでしょう?
AKI それが何か……?
哲雄 こういう目線を遠くの相手に向けて、一方向だけにチラッチラッ……とだと、前回の「秋波」になるわけだけど、相手が目の前にいるのに、これをやるときは、たいてい何か隠し事をしている。ああッ!! キミ、きのう、カレとエッチしてきたでしょう?
AKI し、しませんよーッ、そんなの……。
哲雄 ホラ、そういうときの目。隠し事をしたり、ウソをついたりするときには、目が相手の視線を避けようとして、つい、斜め上にそらされるんだ。ただし、これが、斜め上よりは、真横に近い感じで、こんなふうに動くときは……。

AKI あ、これ、哲ジイがさっきから使ってる目線だァ。な、何ですか、この目線の意味は?
哲雄 いや、それは……。
AKI ずるいなぁ。教えてくださいよ。学問的良心にしたがって……。
哲雄 英語で言うと、It’s time to call it a day.
AKI 英語にしなくていいから!
哲雄 「そろそろ終わりにしようぜ」とか「その話、もう飽きたぜ」とか、「オレ、このあと、行くところがあるんだ。もう時間ないんだよね」「私、もう、帰りたいんですけど」なんていうときに、使う目線です。つまり、「退屈」「倦怠」「逃避」を表す目線だね。そして、その目線の先には、たいてい、部屋の出口があったりする。
AKI フーン、そうだったの、哲ジイ?
哲雄 いや、そうじゃなくて……。実は……。
AKI 実は何? 言ってごらんなさい。
哲雄 もう、がまんできない。トイレ!
AKI エッ、じゃ、チラチラ見てたのはトイレ?
哲雄 この目線の先には、目的が隠されてることが多いんだ。出口だったら、「もう帰りたい」だけど、洗面所だったら、「トイレに行きたい」。それを察して、「そろそろ出ようか」と言ってあげたり、「行っておいで」と言ってあげるのも、パートナーの心得なんだよね。
AKI だから、早く行ってきてくださいよ。御託並べてないで……。
(申し訳ありません。中断です。
およそ20分が経過。ハイ、そっちのほうだったんです――)
哲雄 フーッ、お待たせ。
AKI 目は口ほどにものを言う――って、ホントなんですね。
哲雄 しかし、ウソもつく。
AKI エッ!? ウソつくの? 目が?
哲雄 目は口ほどにウソもつく。
AKI それ、いま作ったでしょ?
哲雄 だって、口ほどにモノを言うんでしょ? 口はウソをつくわけだから、だったら、目だってウソをつくことにならないか? だいいち、目がウソをつけなかったら、女優なんてショーバイは成り立たないし、ファースト・フードの店員も、CA(キャビン・アテンダント)も、デパートの美容部員も、仕事できなくなる。
AKI そう言えば、そうかも。私だって、エステの仕事、やってられないかもしれない。
哲雄 日本の接客業では、まず、目でウソをつく訓練から始めるよね。スマ~イル、なんちってさ。
AKI 仕方ないでしょ。サービス業なんだから。
哲雄 しかし、どんなに訓練しても、本心を隠せない体のパーツもある。そして、私のようなベテランの男は、そこを見て、彼女の本心を探り当ててしまう。
AKI それ、知りた~い!
哲雄 その話、長くなるので、また今度。
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