「しろ!」ではなく「してくれるとうれしい」~【やさしい命令】

人に命令されると、反発や嫌悪を感じる人たちがいます。
そういう人たちに何かを命令するときには工夫が必要。
ポイントは、「報酬」の示し方にあり。その「報酬」とは……?
愛の会話力レッスン レッスン75
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世の中には、2種類の人間がいます。
ひとつは、他人から指図されたり、命令されたりすると、嬉々としてそれに従おうとする人たち。
もうひとつは、指図されたり命令されたりすることを嫌い、反発しようとする人たち。
両極端とも思われるこの2つのタイプを分けるのは、その人間が持っている気質や性格であろうと思われます。
「命令」を甘受するタイプは、ちょっと「M」か「お子ちゃま」
「脱げ!」「脚、開け!」などと命じられて、ちょっとゾクッとしながら、その命令に従うことに快感を感じるタイプがいます。
たぶん、こういう人は、その程度はともかく、「M(マゾ)」の要素を持っているのだと思います。「プチM」であれ、「ドM」であれ、「M」の要素を持っている人は、人に命令され、その命令に従うことに快感を感じる性質を持っています。
こういう人に、やさしく、「××してくれないかなぁ」などとお願いモードでモノを言っても、一向に、その耳には届きません。届かないどころか、「気持ちわるい」とさえ思われてしまうかもしれません。
あるいは、こういう人たちは、恐ろしく自立性の低い人たちなのかもしれません。自己評価も低く、常に「他人の意思」に従順に従うことで「評価」を得ようとするので、「××しなさい」「××しなきゃダメだぞ」などとハッキリ指示されないと、どう動いたらいいのかわからなくなってしまいます。
こういう人にも、「××したらどう?」なんていう遠回しな命令は、あまり効果がありません。
しかし、逆に、「命令されること」に拒絶反応を示す人たちもいます。
「命令」を嫌い、反発するのは、自立を重んじるタイプ
人から「ああしろ」「こうしろ」と指図されることをもっとも嫌うのは、「支配欲」の強い人たちです。
人を自分の指図に従わせ、相手より常に「優位」に立っていたいと願うタイプですから、それが目上の人間であろうと、「××しろ」と言われると、「しかし、それでは……」と、何かと反論を試みようとします。それが目下であれば、「おまえ、だれに向かってそんな口、きいてるんだ」「あなた、私に指図する気?」と、場合によってはキレてしまうかもしれません。
「自立心」の強いタイプも、「命令」されたり「指図」されたりすることを嫌います。
話し合って納得したことであれば、誠実にその「合意」を守ろうとしますが、一方的に「××するのが当たり前でしょ」と価値を押し付けてきたり、「オレの言うことが聞けないのか?」と、力ワザで指図しようとしたりする相手には、嫌悪感を抱いてしまいます。
こういうタイプに「命令口調」の口をきくと、返って来るのは「反発」だけ。
ここは、ちょっと工夫が必要になります。
ひとつは、他人から指図されたり、命令されたりすると、嬉々としてそれに従おうとする人たち。
もうひとつは、指図されたり命令されたりすることを嫌い、反発しようとする人たち。
両極端とも思われるこの2つのタイプを分けるのは、その人間が持っている気質や性格であろうと思われます。

「脱げ!」「脚、開け!」などと命じられて、ちょっとゾクッとしながら、その命令に従うことに快感を感じるタイプがいます。
たぶん、こういう人は、その程度はともかく、「M(マゾ)」の要素を持っているのだと思います。「プチM」であれ、「ドM」であれ、「M」の要素を持っている人は、人に命令され、その命令に従うことに快感を感じる性質を持っています。
こういう人に、やさしく、「××してくれないかなぁ」などとお願いモードでモノを言っても、一向に、その耳には届きません。届かないどころか、「気持ちわるい」とさえ思われてしまうかもしれません。
あるいは、こういう人たちは、恐ろしく自立性の低い人たちなのかもしれません。自己評価も低く、常に「他人の意思」に従順に従うことで「評価」を得ようとするので、「××しなさい」「××しなきゃダメだぞ」などとハッキリ指示されないと、どう動いたらいいのかわからなくなってしまいます。
こういう人にも、「××したらどう?」なんていう遠回しな命令は、あまり効果がありません。
しかし、逆に、「命令されること」に拒絶反応を示す人たちもいます。

人から「ああしろ」「こうしろ」と指図されることをもっとも嫌うのは、「支配欲」の強い人たちです。
人を自分の指図に従わせ、相手より常に「優位」に立っていたいと願うタイプですから、それが目上の人間であろうと、「××しろ」と言われると、「しかし、それでは……」と、何かと反論を試みようとします。それが目下であれば、「おまえ、だれに向かってそんな口、きいてるんだ」「あなた、私に指図する気?」と、場合によってはキレてしまうかもしれません。
「自立心」の強いタイプも、「命令」されたり「指図」されたりすることを嫌います。
話し合って納得したことであれば、誠実にその「合意」を守ろうとしますが、一方的に「××するのが当たり前でしょ」と価値を押し付けてきたり、「オレの言うことが聞けないのか?」と、力ワザで指図しようとしたりする相手には、嫌悪感を抱いてしまいます。
こういうタイプに「命令口調」の口をきくと、返って来るのは「反発」だけ。
ここは、ちょっと工夫が必要になります。

「命令」されるのが好き――という人には、どんな乱暴な「命令」を下しても、むしろ、それを喜ばれたりするのですから、言い方を工夫したりする必要はありません。
問題は、「命令」に反発を感じる――という人への言い方です。
どうすれば、相手に伝えたい「命令」や「指図」を、やわらかく、相手の心に届くように言うことができるか?
以下、その工夫を紹介してみます。

言葉だけを「ていねい」にしても、「慇懃(いんぎん)」としか思われない
「命令」を「命令」と感じさせないように――と言うと、たいていの人は、言い方を「ていねい」にしようとします。
「××しろ」は「××してよ」、「××してよ」は「××してくれる?」、「××してくれる?」は「××してください」、「××してください」は「××していただけますか?」――というふうに、《言い方》だけが「ていねい」になっていくんですね。
もちろん、「オイ、××しろよ」と乱暴に言われるよりも、「××してください」と言われたほうが、耳にはやさしく響きます。
しかし、どんなにやさしく響こうと、「命令」が「命令」であることに変わりはありません。
「××していただけますか?」などと言われると、中には、その「慇懃さ」を「気持ちわるい」と感じる人もいるかもしれません。だったら、「××して」と言われたほうが「よっぽど気持ちいい」と感じる人もいるかもしれません。
こういう言い方では、単に文法が変わっただけ。
「命令」そのものが嫌い――という人には、あまり効果がないだろうと、筆者は思います。

「××してくれたら、○○してあげる」と「ご褒美」をチラつかせる「命令」
これも、よくある言い方です。
「もう少しガンバってくれたら、チーフに格上げしてもいいゾ」と、昇進や昇給をちらつかせて奮起を促す「命令」。
「ちゃんとゴミ出ししてくれたら、おかず一品増やしてあげる」と、サービスをぶら下げて奮起を促す「命令」。
「もう、ベテランなんだから、少しはガンバれよ」とか「私、忙しいんだから、ゴミぐらい出してよね」などと、人格をチクチクと刺しながら発する「命令」よりも、数段、耳には心地よく響きます。
しかし、こういう言い方をしようとしたら、何か「命令」するたびに、「報酬」をチラつかせなければならなくなります。
子どもならこれもあり――いや、子どもでも、こういう「命令」の仕方を続けていると、何をするにも「報酬」を期待する人格ができ上がってしまいます。
問題は、「報酬」が「利益」であるところだと思います。
では、この「報酬」がもっと別のものだったらどうでしょう?

「××してくれたら、もっとあなたを好きになる」という「命令」
たとえば、いつもトイレを使うたびに、便座を上げっぱなしで出てくる夫に、「使ったら便座を下ろしといてよ」という「命令」を伝えるケースを考えてみましょうか?
その言い方を、これじゃ「反発」を買うだろうな――と思われる順に並べてみます。
〈1〉 何度言ったらわかるの。使ったら、便座上げといてって言ったでしょ!――強圧的命令
〈2〉 あなたが上げっぱなしにした便座を見るたびに、「何でこんな男を選んだのかな」って、絶望的な気分になるのよ。――脅迫的命令
〈3〉 お願いだから、便座上げといてね。あんまり、私をガッカリさせないで。――哀願的命令
〈4〉 ねェ、便座を上げといてね。それ、いつもやってくれたら、一緒にお風呂に入ってあげる(ホントはイヤだけど)から。――利益誘導型命令
〈5〉 あなたがいつも便座を上げておいてくれたら、すごくうれしい。あなたのこと、もっと好きになると思うんだけどな。――愛情誘導型命令
〈2〉 あなたが上げっぱなしにした便座を見るたびに、「何でこんな男を選んだのかな」って、絶望的な気分になるのよ。――脅迫的命令
〈3〉 お願いだから、便座上げといてね。あんまり、私をガッカリさせないで。――哀願的命令
〈4〉 ねェ、便座を上げといてね。それ、いつもやってくれたら、一緒にお風呂に入ってあげる(ホントはイヤだけど)から。――利益誘導型命令
〈5〉 あなたがいつも便座を上げておいてくれたら、すごくうれしい。あなたのこと、もっと好きになると思うんだけどな。――愛情誘導型命令
〈4〉 は、前段でご紹介した「報酬付きモード〈1〉」と同じです。
ここでおすすめするのは、〈5〉 の言い方。これも、「報酬付き」の言い方ではあるのですが、「報酬」の中身が違います。〈4〉の「報酬」は「利益」なのですが、〈5〉の「報酬」は「愛情」です。「××して」くれたら、その愛情が「増量する」と言って、相手の自発的行動を促しているわけです。
職場であれば、「キミが××するようになってくれたら、みんな、キミのことをもっと好きになると思うよ」という言い方でいいと思います。
人が人に期待する最高の「報酬」は、「愛」です。
その「愛」を「報酬」として提示するこういう「命令」であれば、人は、喜んでその命令に従おうとするのではないか――と、筆者は思います。

「ありがとう」を先に言う、超ソフトな「命令」
みなさん、駅のトイレなどで、こんな貼り紙を見たことはありませんか?
《いつも、きれいに使っていただき、ありがとうございます》
見た人は、どう思うでしょう?
「オレ、きれいになんて使ってねェぞ。バッカじゃねェの」でしょうか?
たぶん、そんな感じ方をする人は、いないだろうと思います。
「そう言われたんじゃ、汚すわけにはいかないな」
たいていの人は、そう感じて、ふだんより気をつけて用を足そうとするだろうと思います。
《みなさんで使うトイレです。汚さないように注意して使いましょう》などと言われるより、たぶん、ずっと心に響く言い方ではないでしょうか。
この言い方の特徴は、「××してくれたら」の後に続く「報酬」を、先に言ってしまうところにあります。つまり、「報酬」を「プリペイド」しているわけですね。
職場であれば、「もう少しガンバってくれれば……」と言う代わりに、「いつもガンバってるね。ありがとう」と言って、モチベーションに火を点ける言い方です。
「報酬」を先渡しするこの言い方は、「命令」の伝え方としては、もっともソフト。
あらゆる場面で使えますから、よかったら、試してみてください。
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シリーズ「マリアたちへ」Vol.1
『チャボのラブレター』
2014年10月リリース
Kidle専用端末の他、アプリをダウンロードすれば、スマホでもPCでも、ご覧いただけます。
作品のダウンロードは、左の写真をクリックするか、下記から。
チャボのラブレター (マリアたちへ)
『チャボのラブレター』
2014年10月リリース
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チャボのラブレター (マリアたちへ)

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