女たちを狩り出せ! 「女性活躍」政策のほんとうの狙い

新聞を読む女  恋愛ジャーナル〈31〉 
実際に起こった出来事を長住流に解説します。

しきりに「女性の社会進出」を説き、「女性が輝く社会」を
と訴える安倍総理。しかし、この言葉、どこか、ウソっぽい。
実は、この政策、女たちを労働市場へと狩り出すための
策略ではないか――と、長住には思えるのです。


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 安倍政権が、最近、しきりと使う言葉に、管理人は「ウソ寒さ」を覚えています。
 その言葉というのが、この3つ。

 「女性の社会進出」
 「女性活躍」
 「女性が輝く社会」


 そもそも、何と言う「古臭い言葉」なんでしょう。
 こんな言葉が、まるで「新しい世の中のキャッチフレーズ」みたいに使われること自体が恥ずかしい――と、筆者は思います。この種の言葉、少なくとも先進諸国では、1980年代ぐらいで用済みとなっている言葉です。
 いまさら、そんなことを言わなくちゃいけないほど、日本の社会は「男女平等」が進んでいないのか――と指摘されても仕方のないキャッチフレーズだと、長住は感じています。
 実際、「世界経済フォーラム」がまとめている「男女の格差指数」によれば、2012年度で、日本は135か国中なんと101位。この種の調査をやると、日本は、常に世界最低ラインが定位置となっています。
 つまり、日本の社会は、世界に冠たる「男女格差社会」と言えるわけです。

 これじゃまずい。何とかしようぜ――というわけで、安倍政権が打ち出したのが、いまさらながらの「女性の社会進出」だの「女性活躍」だのといった、古臭いキャッチフレーズだったわけです。
 しかし、みなさん、この言葉に仕掛けられたワナを見逃してはいけません。

「家庭」は「社会」ではないのか――という素朴な疑問

 最初に申し上げておきますが、わたくし長住は、「女性はしっかり家庭を守るべき」なんていう古典的な考え方には、まったくなじまないリベラルな考え方の持ち主であります。女性が職場などで受ける性差別的な扱いに関しては、怒りさえ覚える「フェミニスト」でもあります。
 しかし、その私をもってしても、安倍某のおっしゃる「女性の社会進出」という言葉には、違和感を感じるのです。
 「リベラル」というのは、基本的には、人の「ものの考え方」や「価値観」の多様性を認めよう――という姿勢です。
 「ビジネスの世界に飛び出してバリバリ仕事をしたい」という価値観も、「いや、自分は専業主婦として家庭をしっかりマネジメントしたい」という価値観も、どちらもあり――として受け入れる。それが、「リベラル」ということだと思います。
 しかし、そこで「社会進出を応援」だの「女性活躍」だのと言われると、「家庭にいる女」はダメだ――と言われているような気がします。

 てことは何かい?
 「家庭」は「社会」じゃないのかい、安倍ちゃん?


 長住は、そう言いたくなってしまうわけです。
 繰り返しますが、「女性はしっかり家庭を守れ!」なんてことを言いたいわけではありません。

 「家庭」だって「社会」である!

 そう申し上げているだけです。
 極端な言い方をすると、専業主婦」というのは、「家庭」を主たる職場としている「個人事業主」である――と、長住は言いたいわけです。
 もし、「女性が輝く社会を」と言うのであれば、家庭で働く「専業主婦」も、会社などに身を置く「ワーキング・ウーマン」も、ともに「輝ける」社会でなくては、意味がないのではありませんか――と申し上げているわけです。

 しかし、どうも、最近の安倍総理やその取り巻きたちが口にする言葉を聞いていると、そうは聞こえない。
 就職・就労という形で働いてない女性たちは、「社会進出」してない――と言っているように見えて仕方がないのです。
 そして、そこには、ある魂胆が働いているように見えて仕方がないのです。
 その「魂胆」とは何か?

これは、女たちを「家庭」から狩り出す策略ではないか?

 「女性の社会進出」という言葉に秘められた魂胆。
 ズバリ申し上げると、それは、

 女たちを「家庭」から引っ張り出して、
 労働市場に狩り出せ!


 です。
 なぜ、そんなことをしなくてはならないかと言うと、労働力が不足しているからです。
 それも、オフィスで「キャリア」として働く管理型のワーキング・ウーマンではなく、消耗品のように使い捨てられていく「一般職」タイプの女性や、サービス業・流通業などの現場でこき使われる「労務」提供型の女性が、圧倒的に不足しているからです。
 現在、そういう職域では、足りない労働力を外国人就労者で補うしかない、という状態になっています。

  その労働力だったら、まだ余ってるじゃないか。
  どこに?
  家庭の中にだよ、キミ。

 実際に、そういう会話が交わされたかどうかはわかりませんが、長住にはそう感じられて仕方がないのです。
 家庭の中で眠っている「余剰労働力」を引っ張り出す。
 そのために、「女性の社会進出」を叫び、「女性が輝く社会」を謳い上げ、「私も家の中に引っ込んでたんじゃいけないんだわ」という空気を醸成する。
 どうも、ほんとうのネライはそこらへんにあるんじゃないか――と、長住はニラんでいるわけです。
 では、そうやって「労働市場」に引っ張り出した「女性労働力」を、この国のおエラ方は、どこにあてがおうとしているのか?
 実は、そこが問題なのです。

「女性の社会進出」=「女性管理職」を増やす、でいいのか?

 「社会進出」が「男女の格差」をなくすためのお題目で、その結果、この国でもバンバン「女性管理職」が誕生する――というのであれば、それはそれでけっこうな話です。
 しかし、現実には、そうはならない。たぶん、ならないだろうな……と、筆者・長住は予測しています。企業体質がそうはなってないからです。
 実際、日本の女性管理職の比率は、いまだに10%をわずかに超えたあたりに留まっています。これは、先進諸国中、最低レベル。韓国、フィリピンにも、遠く及びません。
 もし、本気で「女性の社会進出」を考えるというのなら、そのネックになっている問題を取り除く方法を講じなくてはなりません。

「女性管理職」を増やすためにやるべきこと

・「育児休暇」の期間を、現在の「1年」から「3年」程度に拡大し、その取得を、雇用者側にも、被雇用者側にも義務づけて、違反企業には罰則を科す。
・「育児休暇」から復帰後の「元職復帰」を、企業に保証させる。
・勤務地の変更(転勤)を従業員に強要しない。
・週の勤務時間を30~35時間程度に制限し、残業時間も月20時間程度に制限する。

 もちろん、保育所の増設保育時間の延長など、国がやるべき勤労女性へのサポート体制も整備すべきだろうと思います。
 これらをやった上で「女性の社会進出を」と言うのなら、理解できなくもないのですが、いまのところ、そこらへんに手をつけようとした形跡は見られません。
 つまり、「女性が輝く社会」は、単なるイメージ戦略にすぎない――というわけです。

 仮に、それらがすべて実行され、女性管理職が多少は増えたとしても、その恩恵にあずかれるのは、ほんのひと握りの「キャリア」組=エリート層にすぎません。
 この問題の根っこは、もっと深いところに潜んでいるのです。
 ズバリ、申し上げましょう。
 問題は、キャリア・アップしようと思えばできる「正規雇用」の世界よりも、何の保証もない「非正規雇用」の世界のほうが深刻。
 しかも、日本の勤労女性の6割近くが、「非正規雇用」なのです。
 どこが問題か?
 少し長くなるので、この問題については、明日、続編としてお届けしたいと思います。(続く)



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