「話を聞いてもらえない女」に共通する話し方の秘密

なぜか、話を聞いてもらえない女。実は、その話し方には、
ある共通した特徴があります。そこさえ直せば、相手を話に
引き込むことができるのに――というポイントとは?
愛の会話力レッスン レッスン48(改訂版)
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男は、女の話を聞かない――と言ったのは、ベストセラー『話を聞かない男、地図が読めない女』の著者、アラン・ピーズ&バーバラ・ピーズ夫妻です。
確かに、男は女に比べて、相手の話を聞かない傾向がある。それは、私も、認めます。
しかし――と思うわけです。
責任の一端は、「聞いてもらえないような話し方」をする女性の側にもあるのではなかろうか?
まずは、次の会話例を、ご覧ください。
長々とお読みいただき、ありがとうございました。
なんとも見事な《起・承・転・結》話法ではございませんか。
だから「いい」ではなく、だから「ダメ」なんだ――という話をしようと思うんですが、みなさんも、もしかしたら、こういう話し方をしているんじゃありませんか?
確かに、男は女に比べて、相手の話を聞かない傾向がある。それは、私も、認めます。
しかし――と思うわけです。
責任の一端は、「聞いてもらえないような話し方」をする女性の側にもあるのではなかろうか?
まずは、次の会話例を、ご覧ください。
会話例1 話を聞いてもらえない女によく見られる話し方の特徴
女 ねェ、ねェ。私の友だちに、M恵っていたでしょ?
男 M恵……? だれだっけ?
女 ホラ、私の高校の同級生で、北海道から出てきて、いつも、私が飲み会に行くときとかに誘ってた子だよォ……。
男 フーン……(わるいけど、覚えてないなぁ)。
女 どん臭くてさぁ、好きな男がいても、自分からはなかなか口もきけなくてさぁ。着てるものだって、あれだよ……一年中、ユニクロだもんねェ。
男 ヘェ……(だから、話は何だつの)。
女 そのM恵の友だちにね、K美って子がいてさ、こないだ、M恵、そのK美のおじさんがやってる会社でバイトしたんだよね。その会社にさ……。
申し訳ありません。読むのがかったるくなったと思いますが、もう少々、ガマンしてください。「聞くのがかったるい」を実感していただくために、あえて、ノーカット版でお送りしております。
女 ねェ、聞いてる?
男 ああ、聞いてるって……(いつ終わんだよ、この話)。
女 そこにね、K美のおじさんの同僚で、Fさんって人がいるんだけど、ちょっと渋めのオヤジなのね。ま、K美のおじさんも渋いんだけど、K美のおじさんより、もうちょっと渋い感じの……そうね、M恵に言わせると、渡瀬恒彦みたいなオヤジなんだって。
男 ズズーッ……(←ほとんど空になったアイスコーヒーを、ストローで吸ってる音です)。
女 でさぁ、そのFさんて人がさあ、いい歳なのに独身なんだって。あ、でも、1回は結婚してるらしいんだけどね。つまり、バツ1よ、バツ1。
男 カラカラ……(←今度は、グラスに残った氷をかき回している音です)。
女 でね、あるとき、そのFさんがM恵を食事に誘ってさぁ……。それがまた、なんつーか、小汚ねェ焼き鳥屋かなんかでさぁ、私だったら、ゼッタイ、行きたくな~いって思うようなところなんだけど、M恵って、そういうとこ、好きじゃん?
男 (つか、知らねェし、そんなこと)ガリガリ……(←グラスの氷をかじっている音です。みなさんも、何か手ごろなものをガリガリしてください)
女 M恵のヒットゾーンに、ズボッと入って来ちゃったんだよね、そのFオヤジがさ。で、早い話(もしも~し、全然、早くないですよぉ
)、M恵は、そのFさんとつき合い始めたってわけなの。ね、聞いてる? 驚かないの?
男 エッ、何だっけ? エッ、驚くって……何に……?
女 んもォ、FさんとM恵、年齢差30だよ。驚くでしょ、ふつう?
男 ヘーッ!(てか、先に言えよ、それを)
女 でさ、訊きたかったのは、30年下の女って、男から見て、恋愛相手としてどうなのよってことだったんだけどね……。
男 何だよ、そこかよ、問題は……。
女 ねェ、ねェ。私の友だちに、M恵っていたでしょ?
男 M恵……? だれだっけ?
女 ホラ、私の高校の同級生で、北海道から出てきて、いつも、私が飲み会に行くときとかに誘ってた子だよォ……。
男 フーン……(わるいけど、覚えてないなぁ)。
女 どん臭くてさぁ、好きな男がいても、自分からはなかなか口もきけなくてさぁ。着てるものだって、あれだよ……一年中、ユニクロだもんねェ。
男 ヘェ……(だから、話は何だつの)。
女 そのM恵の友だちにね、K美って子がいてさ、こないだ、M恵、そのK美のおじさんがやってる会社でバイトしたんだよね。その会社にさ……。

女 ねェ、聞いてる?
男 ああ、聞いてるって……(いつ終わんだよ、この話)。
女 そこにね、K美のおじさんの同僚で、Fさんって人がいるんだけど、ちょっと渋めのオヤジなのね。ま、K美のおじさんも渋いんだけど、K美のおじさんより、もうちょっと渋い感じの……そうね、M恵に言わせると、渡瀬恒彦みたいなオヤジなんだって。
男 ズズーッ……(←ほとんど空になったアイスコーヒーを、ストローで吸ってる音です)。
女 でさぁ、そのFさんて人がさあ、いい歳なのに独身なんだって。あ、でも、1回は結婚してるらしいんだけどね。つまり、バツ1よ、バツ1。
男 カラカラ……(←今度は、グラスに残った氷をかき回している音です)。
女 でね、あるとき、そのFさんがM恵を食事に誘ってさぁ……。それがまた、なんつーか、小汚ねェ焼き鳥屋かなんかでさぁ、私だったら、ゼッタイ、行きたくな~いって思うようなところなんだけど、M恵って、そういうとこ、好きじゃん?
男 (つか、知らねェし、そんなこと)ガリガリ……(←グラスの氷をかじっている音です。みなさんも、何か手ごろなものをガリガリしてください)
女 M恵のヒットゾーンに、ズボッと入って来ちゃったんだよね、そのFオヤジがさ。で、早い話(もしも~し、全然、早くないですよぉ

男 エッ、何だっけ? エッ、驚くって……何に……?
女 んもォ、FさんとM恵、年齢差30だよ。驚くでしょ、ふつう?
男 ヘーッ!(てか、先に言えよ、それを)
女 でさ、訊きたかったのは、30年下の女って、男から見て、恋愛相手としてどうなのよってことだったんだけどね……。
男 何だよ、そこかよ、問題は……。
長々とお読みいただき、ありがとうございました。
なんとも見事な《起・承・転・結》話法ではございませんか。
だから「いい」ではなく、だから「ダメ」なんだ――という話をしようと思うんですが、みなさんも、もしかしたら、こういう話し方をしているんじゃありませんか?
お叱りをちょうだいするかもしれませんが、女性の話し方は、多かれ少なかれ、こんなふうであるように、私は感じています。
というのも、女性は、話を始めるのに、「自分に近いところから少しずつ話を広げていく」という話法をとることが多いからです。
実は、《起承転結》話法もそうなんですね。
わかりやすい例を挙げると、こうなります。
実際の会話の中では、【起】も、【承】も、ディテールを含めてもっと長々と語られます。
先の会話例で言うと、
「私の友だちにM恵っていたでしょ」~「一年中、ユニクロだもんね」が、【起】。
「そのM恵の友だちにね」~「バツ1よ、バツ1」が、【承】。
「でね、あるとき、そのFさんが」~「そのFさんとつき合い始めたってわけなの」が、【転】。
「FさんとM恵、年齢差30だよ」~「男から見て、恋愛相手としてどうなのよ」が、【結】。
ということになるでしょうか。
問題は、この【起】や【承】が、話としては、あまり面白くない――ということです。
話している本人は、自分の友だちの話ですから、喜々として語っているのですが、聞いているほうとしては、自分の知らないM恵が「どうした、こうした」なんて話には、ほとんど興味が向きません。
つまり、ここで大きなカン違いをしてしまっているんですね、この会話例の女性は。
それは、
自分が興味を持っている人間には、
相手もおなじくらい興味を抱いてくれるはずだ。
というカン違いです。
このカン違いは、女性のほうが陥りやすいカン違いと言っていいでしょう。
自分がある人間に対して持っている「距離感=親密さの度合い」は、相手とも共有し合える――というところから生まれるカン違いですが、わたくし長住の経験から言わせていただくならば、これは、女性特有の性質ではないかと思います。
というわけで、自分が興味を抱く人間に、相手もおなじくらいの興味をもってくれるとは限らない。
このことを頭に入れて考えるなら、長々とした【起】や【承】から始まる話は、相手に聞き流されてしまう可能性が高い、ということになります。
TVレポーターの話法を盗め!
では、どうすればいいか?
ヒントになるのが、TVレポーターの話し方です。
優秀なTVレポーターなら、先の桃太郎の話などは、こんなふうに語り始めるのではないか――と、私は思います。
なんと、川を流れてきた桃から男の子が生まれるという、衝撃的なニュースが飛び込んできました。
話の流れの中では、いちばん面白い【転】の部分を頭に持ってきて、いきなり視聴者の注目を集めてしまおうという話法です。
そうして関心を引きつけた後で、
この、世にも珍しい奇跡を体験されたのが、こちらの村に住むおじいさんとおばあさんで……。
と、話を【起】に戻すわけです。
つまり、《起⇒承⇒転⇒結》ではなくて、《転⇒起⇒承⇒結》。
忙しい現代人には、こういう話し方でないと、耳を傾けてもらえないので、TVのレポーターやキャスターは、みな、こういう話し方を心がけているようです。
実は、これは、文章を書くときも同じ。
私も、小説を書くときには、「まず、頭に【転】を持ってくる」を最優先の課題としています。
さて、このコツを、先の会話例に当てはめてみるとどうなるでしょう?
話の順番を入れ替え、ムダなディテールを省くと、彼女の話は、こんな「聞きやすい話」になりました。
漫才で言うと「つかみ」。
「話したいところ」からではなく、「もっとも聞いてもらいたいところ」「もっとも相手の興味を引くであろうと思われるところ」から話を始める。
これだけで、「話を聞いてもらえる女」になるはず――と、本日は、そんな話を紹介させていただきました。ぜひ、試してみてください。
というのも、女性は、話を始めるのに、「自分に近いところから少しずつ話を広げていく」という話法をとることが多いからです。
実は、《起承転結》話法もそうなんですね。
わかりやすい例を挙げると、こうなります。
【起】…昔々、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
【承】…あるとき、おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に出かけました。
【転】…おばあさんが川で洗濯をしていると、川の上のほうから、大きな桃が流れてきました。おばあさんが桃を持って帰って割ってみると、中から玉のような男の子が出てきました。
【結】…おじいさんもおばあさんも大喜びで、男の子に「桃太郎」と名前をつけ、大事に大事に育てましたとさ。
【承】…あるとき、おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に出かけました。
【転】…おばあさんが川で洗濯をしていると、川の上のほうから、大きな桃が流れてきました。おばあさんが桃を持って帰って割ってみると、中から玉のような男の子が出てきました。
【結】…おじいさんもおばあさんも大喜びで、男の子に「桃太郎」と名前をつけ、大事に大事に育てましたとさ。
実際の会話の中では、【起】も、【承】も、ディテールを含めてもっと長々と語られます。
先の会話例で言うと、
「私の友だちにM恵っていたでしょ」~「一年中、ユニクロだもんね」が、【起】。
「そのM恵の友だちにね」~「バツ1よ、バツ1」が、【承】。
「でね、あるとき、そのFさんが」~「そのFさんとつき合い始めたってわけなの」が、【転】。
「FさんとM恵、年齢差30だよ」~「男から見て、恋愛相手としてどうなのよ」が、【結】。
ということになるでしょうか。
問題は、この【起】や【承】が、話としては、あまり面白くない――ということです。
話している本人は、自分の友だちの話ですから、喜々として語っているのですが、聞いているほうとしては、自分の知らないM恵が「どうした、こうした」なんて話には、ほとんど興味が向きません。
つまり、ここで大きなカン違いをしてしまっているんですね、この会話例の女性は。
それは、
自分が興味を持っている人間には、
相手もおなじくらい興味を抱いてくれるはずだ。
というカン違いです。
このカン違いは、女性のほうが陥りやすいカン違いと言っていいでしょう。
自分がある人間に対して持っている「距離感=親密さの度合い」は、相手とも共有し合える――というところから生まれるカン違いですが、わたくし長住の経験から言わせていただくならば、これは、女性特有の性質ではないかと思います。
というわけで、自分が興味を抱く人間に、相手もおなじくらいの興味をもってくれるとは限らない。
このことを頭に入れて考えるなら、長々とした【起】や【承】から始まる話は、相手に聞き流されてしまう可能性が高い、ということになります。

では、どうすればいいか?
ヒントになるのが、TVレポーターの話し方です。
優秀なTVレポーターなら、先の桃太郎の話などは、こんなふうに語り始めるのではないか――と、私は思います。

話の流れの中では、いちばん面白い【転】の部分を頭に持ってきて、いきなり視聴者の注目を集めてしまおうという話法です。
そうして関心を引きつけた後で、

と、話を【起】に戻すわけです。
つまり、《起⇒承⇒転⇒結》ではなくて、《転⇒起⇒承⇒結》。
忙しい現代人には、こういう話し方でないと、耳を傾けてもらえないので、TVのレポーターやキャスターは、みな、こういう話し方を心がけているようです。
実は、これは、文章を書くときも同じ。
私も、小説を書くときには、「まず、頭に【転】を持ってくる」を最優先の課題としています。
さて、このコツを、先の会話例に当てはめてみるとどうなるでしょう?
話の順番を入れ替え、ムダなディテールを省くと、彼女の話は、こんな「聞きやすい話」になりました。
会話例2 話を聞いてもらえる女は、こんな話し方をする
女 ね、突然だけどさ、年齢差30って、どう? あなただったら、恋愛の対象になる?
男 な、何だよ、いきなり?
女 実はね、私の友だちのM恵にカレ氏ができたらしいんだけど、その相手が30年上のオヤジなの。30だよ!
男 M恵って、確か……。
女 そうそう、私の高校時代の同級生。北海道から出てきて、カレ氏がなかなかできない子がいるって、話したことなかったっけ?
男 ああ、なんか……聞いたことあるような気がする。それで……エッ!? そんなオヤジとどこでどうやって知り合っちゃったわけ?
女 バイト先で、偶然。いや、M恵さ、友だちのK美のおじさんがやってる会社でバイトしたことがあるんだけど、そこにいたFさんていうのが、そのオヤジなのよ。
以下、話は、FさんとM恵のそもそもの馴れ初めなどへと発展していくのですが、以下省略。相手は目を輝かせて彼女の話に耳を傾ける――はずです。
女 ね、突然だけどさ、年齢差30って、どう? あなただったら、恋愛の対象になる?
男 な、何だよ、いきなり?
女 実はね、私の友だちのM恵にカレ氏ができたらしいんだけど、その相手が30年上のオヤジなの。30だよ!
男 M恵って、確か……。
女 そうそう、私の高校時代の同級生。北海道から出てきて、カレ氏がなかなかできない子がいるって、話したことなかったっけ?
男 ああ、なんか……聞いたことあるような気がする。それで……エッ!? そんなオヤジとどこでどうやって知り合っちゃったわけ?
女 バイト先で、偶然。いや、M恵さ、友だちのK美のおじさんがやってる会社でバイトしたことがあるんだけど、そこにいたFさんていうのが、そのオヤジなのよ。

漫才で言うと「つかみ」。
「話したいところ」からではなく、「もっとも聞いてもらいたいところ」「もっとも相手の興味を引くであろうと思われるところ」から話を始める。
これだけで、「話を聞いてもらえる女」になるはず――と、本日は、そんな話を紹介させていただきました。ぜひ、試してみてください。
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シリーズ「マリアたちへ」Vol.1
『チャボのラブレター』
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Kidle専用端末の他、アプリをダウンロードすれば、スマホでもPCでも、ご覧いただけます。
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チャボのラブレター (マリアたちへ)
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チャボのラブレター (マリアたちへ)

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