「お金」のために「理想」を捨てるのは、男よりも女…!?
不純愛トーク 第317夜
人は、しばしば、正しいと信じて保持してきた主義や信条を、何かのために放棄してしまいます。これを「変節」と言います。「変節」のひとつの理由となるのが、「現実」。現実の都合に合わせて、主義や信条を書き換えてしまうのは、どちらかと言うと、女性のほうが得意、と言われています。そんな「現実」のひとつに、「お金」がありまして……。今回は、そんな話をご紹介します――。
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AKI 前回、哲ジイは聞き捨てならないことをおっしゃいましたよね?
哲雄 エッ、何か言いましたっけ?
AKI 確か、女は変節しやすい――というようなことを……。
哲雄 あ、そのこと? 確かに、女性のほうが、主義や信条を変えてしまうことが多い――とは言える。前回、そんなことを申し上げたような気がします。
AKI 気がする……じゃなくて、言ったんです。
哲雄 それは、たぶん、こういうことだと思います。ひとつには、女性のほうが「現実主義者」である。
AKI 現実主義者……? それ、現実を重視するということですか?
哲雄 ですね。目の前の現実を認めて、それに合わせて物事を考えようとする態度のことを言います。よく言えば、空想的ではない。わるく言えば、世の中に対して妥協的であり、迎合的である。
AKI もう、あなた、そんな理想ばっかり口にしてても、ご飯は食べられないのよ。子どもの入学費用、どうするの? 天井の雨漏り、どうするの? もっと現実的に考えてよ――とか?
哲雄 ご、ごめんなさい――って、思わず言っちまいそうになるじゃありませんか。さすが、経験者。迫力満点です。
AKI べ、べつに……そんな経験、ありませんけど。
哲雄 しかし、よく女性は、そういう言い方しますわな。
AKI 男性はしないんですか?
哲雄 そりゃ、あなた。なんたって、武士は食わねど高楊枝――ですから。
AKI 高楊枝……? 何すか、それ?
哲雄 「高楊枝」っていうのは、食後に楊枝を口にくわえて、「腹いっぱい食ったゾ!」というしぐさを見せることを言うのですが、気位の高い武士は、たとえろくろく食べられなくて腹が減っていても、楊枝を口にくわえて「いっぱい食べた」というフリをする。その様子を皮肉ったり、自ら自虐的に表現したりする言い方です。
AKI つまり、現実は貧しくても、理想は高いゾ――と。そういう言い方なんですね?
哲雄 よく言えば、そういうことになります。わるく言えば、ただ、見栄を張っているだけとも言えますがね。でもね、そこがちょっと女性と違う。別に、現実から目を背けるわけではないけれど、現実に負けて、自分の主義や主張を引っ込めたり、書き換えたり――ってことを、男は、あまり好まない。
AKI 好まない――てか、全然、しない人もいるでしょう?
哲雄 気骨ある男であるほど、そうはしないでしょうね。正義を貫くために「ヤミ米」に手を出さず、餓死してしまった――なんて判事もいたほどですから。
AKI もしかして、哲ジイもそのタイプ?
哲雄 私の「気骨」は、もう「骨密度」が低下しておりまして……。
AKI わけわかんな~い。要するに、昔ほど、主義・信条にこだわらなくなった――ということですか?
哲雄 ま、そうとも言えます。もちろん、女性にだって、守りたい主義・信条はあるんですよ。そして、そういうものを大事にしようとする人も、少なからずいらっしゃる、と私は信じています。しかし、比較的に――という言い方をするなら、「現実には、そうも言ってられないのよねェ」と、主義・信条のほうを書き換えてしまう人のほうが多い。
AKI だから、女性のほうが現実主義者だ――と?
哲雄 そう言ってもいいかと思います。たとえば、デモに参加して逮捕されてしまった男と女がいるとしましょうか? 刑事は、たいてい、「おまえらが主張していることなんて、絵空事なんだよ」とか「親だって、おまえに石投げさせるために、高い金払って大学まで行かせたわけじゃないだろう」などと、なんとか、その思想を放棄させようという攻撃をかけてきます。そんな説得に転ぶのは、どっちが多いか?
AKI ウーン、やっぱり……女、かもしれない。
哲雄 私も、そう思います。特に、女性は、こういう説得に弱い。

Tシャツもジーパンも破れて、腕も、顔も、傷だらけじゃないか。
親は、おまえのその格好を見たら、どう思うだろうな、ええ?
娘をこんな女にするために育てたんじゃない――ってよ、泣くだろうな、親は。
顔を洗って、口紅のひとつも引いてみろよ。
「いい女」になるぞ、おまえ。
親は、そういう娘になって、幸せになってくれることを、
ただ、それだけを願って、おまえを育てたんじゃないのか?
こういう言葉を浴びせられて、思わず泣き出しちゃったりするのは、圧倒的に、女のほう。そして、彼女たちの何人かは、それまで頑なに信じてきた主義や思想・信条を、コロッと捨ててしまったりするんですね。
AKI ま、わからないじゃありません。私だって……。
哲雄 ハハァ……キミの場合は、あれ……だな。女性が転びやすい、もうひとつのもの。
AKI な、何ですか、その「もうひとつのもの」って?
哲雄 ズバリ、お尋ねしましょう。キミの前に、器量は同じくらいの青年が2人いるとします。ひとりは、作家を目指していつもピーピーの生活を送っている文学青年。あなたは、そのひたむきな姿に胸を打たれ、できればカレの力になりたい――なんて思って、慣れない夜の生活で稼いだ金を、カレのために貢いだりもしている。しかし、そこに、新たな男、出現! こちらは、バリバリの青年実業家タイプ。ピカピカの外車に乗って、颯爽と現れたカレに、キミの心は、つい、グラリ……。
AKI ストップ! 何、勝手に話作ってるんですか? 私には、ヒモまがいの文学青年タイプのカレもいなければ、金の匂いを振り撒く青年実業家タイプのカレもいませんことよ。
哲雄 だから、もしいたら――という話です。貧乏だけど、夢と理想を追求し続ける男と、現実的にキミをリッチにしてくれる男。そんな男が目の前に現れたら、エステティシャンAKIは、どっちに心を惹かれてしまうか?
AKI そりゃ……ま、現実はたいせつでございますからね。「あなたの理想を捨てないで」とか言いながらも、実際には、「甘い現実」の匂いに惹かれてしまうかもしれません。
哲雄 でしょう? 女性が、そのために自分の主義・信条を書き換えてしまうかもしれないもうひとつのもの。それは、ズバリ、「お金」なんですね。
AKI でも、男にだって、「お金」に目がくらむ人はいるでしょう?
哲雄 いますよ。しかし、そういう人は、最初から「お金のために」と割り切った合理的な成功哲学を構築してることが多いので、変節するもくそもない。「お金」に目がくらんで主義・信条を放棄することがあるとしたら、それは、ケタ違いに大きな「お金」であったりとか、あるいは……。
AKI あるいは……何ですか?
哲雄 人のため――です。
AKI 人のため……? どんな人……?
哲雄 親のため、子どものため、妻のため、恋人のため……場合によっては、愛人のため。
AKI 要するに、愛する人のため――ってことですね?
哲雄 私には、経験のないことではありますが、実は、これが大きいのではないか――と思います。その話、次回、詳しくお話したいと思います。
AKI ま、確かに、哲ジイには縁のない話ではありますがねェ。
哲雄 うるさい! ほっとけ!


2012年11月リリース
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