第43夜☆キミがボクを55センチ以内に近づけさせない理由
第43夜
「愛とは何か?」をめぐって、管理人・哲雄がパートナー・AKIを相手に展開する、オヤジ・ギャグ風+ちょっぴりアカデミックおしゃべり。前回は、警戒を示すボディ・サインについて、話をしたところ。今回は、その警戒と距離との関係について話を進めます――。
AKI 「味方ですよ」を伝えるためにする握手やハグ。「近づくな」を伝えるためにする腕組み。ねェ、哲ジイ、なんかみんな、距離が関係してるような気がするんですけど……。
哲雄 オーッ、たいへんよいところに気がつきました。実はね……。
AKI そ、そんなに接近しないでくださいよ。
哲雄 ホラね。
AKI ホラ……って? エッ?
哲雄 キミとこうして熱いトークを繰り広げるのも、きょうで43夜を数えるわけだが、気がつかないかね?
AKI そう言えば、最近、少し臭うとか?
哲雄 に、臭う? まさか……カレーの臭いが?
AKI カレーの臭いは、私、好きですよ。つか、フェチかもしれない。
哲雄 ホントに?
AKI だからァ、そんなに身を乗り出さないでくださいよォ。目にお星さま、キラキラさせながら……。
哲雄 そこですよ、問題は。私が身を乗り出すと、キミは必ず体を引くよね。ずっと観察しているがだ、その距離、常時55.5センチ。キミは常にこの距離を、最低限、私との間に保とうとしている。
AKI そんなに正確に測ってるんですか?
哲雄 知らないのかね? 私の目は、人間距離計と言われてるんだ。で、なぜキミは、この55.5センチという距離をキープしようとするのか?
AKI そ、それは……それ以上、接近されると、キケンだからですよォ。
哲雄 キケン? この私が?
AKI 別に、哲ジイに限らず、キケンでしょ? そんなに近づかれると、相手が男性だと、サッとよけちゃいますよ、私。道を歩いてても、電車に乗ってても。
哲雄 てことは、この55.5センチが、キミのパーソナル・スペースなんだ。
AKI 何ですか、それ?
哲雄 他人にそれ以上接近されると、不快と感じる距離のこと。通常、人間は、満員電車などのやむを得ない状況を除けば、他人との間にこの距離を保とうとするんだ。
AKI でもそれ、相手によっても違いますよね?
哲雄 おっしゃるとォ~り!!
AKI 高田純次になっちゃいました?
哲雄 『近接心理学のすすめ』を書いた渋谷昌三という心理学の先生が、実験で確かめてるんだけど、この距離は、相手が異性のときのほうが大きくなる。そして、相手が知人であるほうが小さくなる。
AKI そりゃ、そうでしょ。相手が男性だと、一応、警戒しますもの。男だと近づいていく女…なんて、杉田かおるぐらいじゃないですか? それに知ってる相手のほうが、より近くまで接近するっていうのもわかる。
哲雄 ところがだ、この実験では、面白い結果が出た。女性が男性に対して保つパーソナル・スペースに限っては、相手が知人である場合のほうが大きくなる。
AKI エーッ、ほんと? それは不思議……。
哲雄 これは、私の推論だけど、見知らぬ男性は、女性にとっては異性ではない。単なるオブジェにすぎないのかもしれない。しかし、見知っている男性というのは、たとえタイプではなくても、異性である。安易に、そのフェロモンの照射など浴びたくない、と思うのではないか……。
AKI てことは、何ですか? 私が哲ジイのフェロモンを警戒するあまり、距離をとっている――と。そうおっしゃりたいわけですか?
哲雄 だから、あくまで仮説ですって。この渋谷先生の実験によると、男性が既知の女性に接近する場合のパーソナル・スペースは50~70センチ。女性が既知の男性に接近する場合には、これが1メートルぐらいになる。ま、この結果から判断すると、キミの55.5センチという距離は、きわめてビミョー、フフ……。
AKI 止めてくださいよ。その気色悪い笑い方。でもね、哲ジイ、思うんだけど、その距離って、相手との関係とか、相手への感情によって、変わってくるんじゃないですか?
哲雄 モチ代の借金。
AKI ハ……?
哲雄 モチローン!
AKI 難儀なおっさんだわ。もう、時間ないんですから……。
哲雄 人間は、このパーソナル・スペースを、相手によって無意識に使い分けるばかりでなく、意図的に操作することによって、人間関係をコントロールしようとする。
AKI ヘーッ、そんなことしてるかなぁ、私?
哲雄 してる、してる。たとえば、いまキミがしている腕組み。それは防御行動の一種だ――と、前回、話したよね。でも、これを「距離の心理学」で見ると、パーソナル・スペースを広げる行動、と解釈することもできるわけですよ。
AKI フーン、そうなんだぁ。
哲雄 ホラホラ、そうやって、腰に手を当ててヒジを張るポーズも。まだまだ、いっぱいあるよ。電車の座席で、両脇に荷物を置きたがるおばちゃん、ガーッと脚を広げて座るニイちゃん。自分のデスクの両脇に、本や書類を積み上げたがるオフィス・オタク。みんな、領土拡張主義者だと言っていい。しかし、彼らがこれを、愛する男や女に対してもやるかとなると、たぶん、やらない。
AKI だから、そこが知りたいんですって。
哲雄 アメリカの文化人類学者、エドワード・ホールという人が、人間が人に対して使い分けている距離を、4種類に分類して解説してるんだよね。
AKI ンー、ちょっと待ってね。想像してみるから。まず、「エッチ距離」でしょ? それから「ただ友距離」、「ノー・サンキュー距離」……それと、「鳥肌距離」。どォ?
哲雄 オー、かなりいい線いってるねぇ。全部、エッチがらみで分類するあたりが、さすがAKIクン。残念ながら、お時間ですので、詳しい話は次回、ということにして、どうかな? たまに、そのあたりでホルモン焼きでも…?
AKI ウワーッ、鳥肌、鳥肌、チキン・スキン!
哲雄 そうだね、チキンはやっぱりスキンに限る。
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AKI そんなに正確に測ってるんですか?
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AKI そ、それは……それ以上、接近されると、キケンだからですよォ。
哲雄 キケン? この私が?
AKI 別に、哲ジイに限らず、キケンでしょ? そんなに近づかれると、相手が男性だと、サッとよけちゃいますよ、私。道を歩いてても、電車に乗ってても。
哲雄 てことは、この55.5センチが、キミのパーソナル・スペースなんだ。
AKI 何ですか、それ?
哲雄 他人にそれ以上接近されると、不快と感じる距離のこと。通常、人間は、満員電車などのやむを得ない状況を除けば、他人との間にこの距離を保とうとするんだ。
AKI でもそれ、相手によっても違いますよね?
哲雄 おっしゃるとォ~り!!
AKI 高田純次になっちゃいました?
哲雄 『近接心理学のすすめ』を書いた渋谷昌三という心理学の先生が、実験で確かめてるんだけど、この距離は、相手が異性のときのほうが大きくなる。そして、相手が知人であるほうが小さくなる。
AKI そりゃ、そうでしょ。相手が男性だと、一応、警戒しますもの。男だと近づいていく女…なんて、杉田かおるぐらいじゃないですか? それに知ってる相手のほうが、より近くまで接近するっていうのもわかる。
哲雄 ところがだ、この実験では、面白い結果が出た。女性が男性に対して保つパーソナル・スペースに限っては、相手が知人である場合のほうが大きくなる。
AKI エーッ、ほんと? それは不思議……。
哲雄 これは、私の推論だけど、見知らぬ男性は、女性にとっては異性ではない。単なるオブジェにすぎないのかもしれない。しかし、見知っている男性というのは、たとえタイプではなくても、異性である。安易に、そのフェロモンの照射など浴びたくない、と思うのではないか……。
AKI てことは、何ですか? 私が哲ジイのフェロモンを警戒するあまり、距離をとっている――と。そうおっしゃりたいわけですか?
哲雄 だから、あくまで仮説ですって。この渋谷先生の実験によると、男性が既知の女性に接近する場合のパーソナル・スペースは50~70センチ。女性が既知の男性に接近する場合には、これが1メートルぐらいになる。ま、この結果から判断すると、キミの55.5センチという距離は、きわめてビミョー、フフ……。
AKI 止めてくださいよ。その気色悪い笑い方。でもね、哲ジイ、思うんだけど、その距離って、相手との関係とか、相手への感情によって、変わってくるんじゃないですか?
哲雄 モチ代の借金。
AKI ハ……?
哲雄 モチローン!
AKI 難儀なおっさんだわ。もう、時間ないんですから……。
哲雄 人間は、このパーソナル・スペースを、相手によって無意識に使い分けるばかりでなく、意図的に操作することによって、人間関係をコントロールしようとする。
AKI ヘーッ、そんなことしてるかなぁ、私?
哲雄 してる、してる。たとえば、いまキミがしている腕組み。それは防御行動の一種だ――と、前回、話したよね。でも、これを「距離の心理学」で見ると、パーソナル・スペースを広げる行動、と解釈することもできるわけですよ。
AKI フーン、そうなんだぁ。
哲雄 ホラホラ、そうやって、腰に手を当ててヒジを張るポーズも。まだまだ、いっぱいあるよ。電車の座席で、両脇に荷物を置きたがるおばちゃん、ガーッと脚を広げて座るニイちゃん。自分のデスクの両脇に、本や書類を積み上げたがるオフィス・オタク。みんな、領土拡張主義者だと言っていい。しかし、彼らがこれを、愛する男や女に対してもやるかとなると、たぶん、やらない。
AKI だから、そこが知りたいんですって。
哲雄 アメリカの文化人類学者、エドワード・ホールという人が、人間が人に対して使い分けている距離を、4種類に分類して解説してるんだよね。
AKI ンー、ちょっと待ってね。想像してみるから。まず、「エッチ距離」でしょ? それから「ただ友距離」、「ノー・サンキュー距離」……それと、「鳥肌距離」。どォ?
哲雄 オー、かなりいい線いってるねぇ。全部、エッチがらみで分類するあたりが、さすがAKIクン。残念ながら、お時間ですので、詳しい話は次回、ということにして、どうかな? たまに、そのあたりでホルモン焼きでも…?
AKI ウワーッ、鳥肌、鳥肌、チキン・スキン!
哲雄 そうだね、チキンはやっぱりスキンに限る。
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