「マザコン」は、はたして嫌悪すべき「病」なのか?

不細工美人 不細工&不器用事典 〈7〉  「マザコン」は、はたして嫌悪すべき「病」なのか?

女性雑誌などでは、まるで「結婚に向かない男」の代表、
のように書かれる「マザコン」男。しかし、ほんとうに
そうなのでしょうか? 「マザコン」は、実は、「フェミニスト」
なのかもしれない、という話をご紹介します。


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 『マザコン男を見抜け!』
 『結婚すると後悔するマザコン男の特徴』

 女性誌には、飽きもせずに、そんな見出しが躍っています。
 まるで、「マザコン」は、幸せな結婚を夢見る女性にとって「忌むべき病」のような取り上げられ方です。
 しかし、ほんとうにそうなのでしょうか?
 マザコン男と一緒になると、幸せな結婚生活は送れないのでしょうか?
 今回は、そんなテーマで深く掘り下げてみたいと思います。

「マザコン」は、実は、和製英語です

 最初に申し上げておきたいのですが、「マザコン」という言葉は、まっとうな「心理学用語」ではありません。学問的に確立した定義も存在しません。
 「マザコン」は「マザー・コンプレックス」の略で、日本で作られた「和製英語」とされています。おそらくは、フロイトの唱えた「エディプス・コンプレックス」という言葉が、誤用または乱用された結果だろうと思われます。
 この「マザコン」という言葉が日本の社会で使われるようになったのは、1970年代。わりと新しい造語なんですね。

 その元になったと思われる、フロイトの「エディプス・コンプレックス」は、ギリシャ悲劇に登場する「オイディプス王」が語源となっています。
 ちょっと横道に逸れますが、この「オイディプス」の物語というのは、かいつまんでご紹介すると、こんな話です。

 テーバイの王・ライオスは、「おまえの子は、将来、おまえを殺しておまえの妻を奪い、子をなすであろう」という神託を受けます。これを恐れたライオスは、臣下に命じて、生まれたばかりの子・オイディプスを殺させようとしますが、子どもを憐れと感じた臣下は、その子を殺さず、山に捨てます。その子はコリントス王に拾われ、自分たちの子として育てられます。
 おとなになったオイディプスは、旅先でライオスと遭遇し、ささいなことから争いとなって、父と知らないまま、ライオスを殺害してしまいます。やがて、テーバイの国王として迎えられることになったオイディプスは、ライオスの妻だったイオカステを妻に迎え、2人の子を成します。
 しかし、このイオカステこそ、自分の実の母。そのことを知ったオイディプスは、自らの目を潰し、苦しみのうちに不遇の放浪者となります。

 実の父を殺し、母と結ばれて、子を産ませる。
 フロイトは、この悲劇の中には、人が生まれながらに抱く「潜在的な欲求」が含まれている――と言いました。つまり、「父親を殺して、母と結ばれたい」という欲求(リビドー)です。
 しかし、通常、この欲求は、父親の抑圧によって封じ込められ、無意識の奥に閉じ込められてしまいます。「母親」と一体になりたいという潜在願望は、この間の葛藤を経て、男に、「父親と対等のペニスの持ち主になって、母親(女性)を屈服させたい」という欲求を芽生えさせていきます。
 こういう心の葛藤のプロセスを、フロイトは「エディプス・コンプレックス」と名づけました。
 「マザコン」は、この「エディプス・コンプレックス」を卑近に解釈した用語と言っていいかと思います。

「マザコン」に関する俗説。その真偽は…?

 現在、私たちが日常的に使っている「マザコン」という言葉は、本来の「エディプス・コンプレックス」とは、かけ離れた意味で使われていることが多いようです。
 ざっと、その使われ方をまとめてみましょう。

悪魔女【俗説1】
何かと言うと、母親の意見を求める男は「マザコン」である

 何をするにも母親の意見を求め、その指示に従おうとする傾向。いつまでも「母親離れ」できない男と、「かまいすぎる」母親の関係は、結婚後も続く場合があり、この相互に依存し合う関係を「マザコン」と評することがあります。
 しかし、これは、単なる「依存症(依存コンプレックス)」なのであり、その対象がたまたま「母親」であったにすぎません。
 父権が不在がちな現代の家庭にあっては、母親と息子の関係が密になる傾向がある――ということが指摘されていますが、これも、いまのところ、俗説の域を出ていません。

悪魔女【俗説2】
母親と毎日のようにメールを交換する男は「マザコン」である

 女性たちの中には、携帯に母親の携帯番号を登録していたり、毎日のようにメールを交換しているというだけで、「マザコン」とレッテルを貼りたがる人たちもいます。
 しかし、これは単に「筆マメ」というだけの話です。親に連絡もとらず、声も忘れられて、その結果、親を「振り込め詐欺」に巻き込んでしまうよりは、よほどましな男と言うべきでしょう。
 しかし、そのメールの内容には、ちょっとだけ注意が必要。
 「きょう、彼女に『あなたは○○』なんて言われちゃった。ママ、どう思う?」と、妻や恋人の言動を、いちいちご報告かつ相談に及ぶ。
 あるいは、
 「きょう、課長に叱られちゃった。ボクはちっともわるくないんだよ。なのに、課長ったらさ……」などと、仕事や会社へのグチや不満を、毎日のように書き送っては、慰めてもらおうとする。
 女性たちがそんな男を「マザコン」とそしりたくなるのも、わからないじゃありませんが、厳密に言うと、こちらも、「母原病」とでも言うべき症状。子どもの頃からの母親の過干渉が生み出した「依存症」と解釈したほうがよさそうです。

悪魔女【俗説3】
何かにつけて「母のやり方」を持ち出す男は「マザコン」である

 特に、料理の味付け、掃除の仕方……などについて、「オフクロはそんなやり方しなかった」と言い出す男、けっこういるかもしれません。中には、「オフクロのほうがうまかった」と、露骨に口にする男もいるかも――です。
 しかし、これ、「マザコン」という問題……?
 たとえば職場でも、「前の課長は……」などと、上司の仕事の進め方を前任者と比較してみる――なんてのは、よくある話です。それを口にするかどうかは、「マザコン」かどうかの問題ではなく、人間性の問題、マナーの問題であろうと思われます。

悪魔女【俗説4】
買い物、旅行……などに母親を誘う男は、「マザコン」である

 ショッピングに出かける、ちょっと近場へ花見に行く。そのたびに、「オフクロも行く?」と声をかける。こういう男の態度が、女性の目に「マザコン」と映ることも、少なくないようです。
 「どこへ行くにも、お母さんに声をかけるなんて、とんでもないマザコン坊やだわ」というわけです。
 エッ……と、私は思います。母親思いの「いい息子」ではありませんか?
 こういう男なら、あなたがシワシワのおばあちゃんになっても、あなたを大事にしてくれると思うんですが、それを「マザコン」となじるのは、単に、カレを独占したいだけの女性のわがままである――と、私は断じておきます。

悪魔女【俗説5】
いまだに母親に靴下をはかせてもらう男は「マザコン」である

 ここまで来ると、かなりグレーゾーンです。
 そもそも靴下や下着などというものは、小学校に上がったら「自分で着なさい」としつけられるのがフツーだと思うのですが、過干渉な母親は、いつまでも着させてあげようとし、それを成人になった後も続けようとするんだそうです。
 「おとな」として自立した男なら、そんな母親の「かまいすぎ」を避けるようになるのですが、それをいやがらないどころか、自分から「はかせて」と言うようであれば、ちょっと「怪しい」と思っていいでしょう。これに、

  いまでも、母親と一緒に入浴することがある。
  母親と一緒に寝ることがある。


 ――などの兆候があれば、「マザコン」と断じてもいい、と思われます。

一見「マザコン」な男は、「フェミニスト」でもある

 以上に挙げた【俗説】の中で、エディプス・コンプレックスとしての「マザコン」が疑われるのは、【俗説5】の「靴下をはかせてもらう男」ぐらいでしょうか。
 【俗説1】の「何につけても母親の意見を求める男」や【俗説2】の「メールで妻や恋人の言動を報告する男」は、状況によっては「マザコン」の気あり――とも考えられますが、それだけで「マザコン」と断じるのは、いささか早計にすぎると思われます。
 「マザコン」かどうか――を分けるポイントは、そこに「性的固着」が見られるかどうかだと思います。
 「性的固着」が見られないのに、母親と仲がいい、親密すぎると感じられる――程度であれば、それは、単に「母親思い」のやさしい男であるか、せいぜい、「依存傾向」が強い、というだけの話。
 こういう男は、たぶんに「フェミニスト」なのであり、女性を「弱い存在」と見て大事にしているだけ――と判断したほうがいいだろうと思われます。
 「母親を大事にする男」は、「あなたを大事にする男」でもある。
 むしろ、その性質は「美質」である――と考えたほうがよさそうです。



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