「セクシー」と「色気」は、似ているようで少し違う!
不純愛トーク 第309夜
「見て、見て!」と見せつける「セクシー」は、あくまで観賞用。目は喜んでも、心はそそられません。しかし、「隠そう」としているのに、つい見えてしまう「色気」には、思わず、心を動かされてしまいます。「セクシー」と「色気」。似ているようで違う両者を分けるのは、「秘する」という動機があるかどうかである、という話をご紹介します――。
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AKI 前回は、筋肉が「セクシー」を生み出す――という話でしたわね。
哲雄 ハイ。男は、しばしば、彼女の筋肉の無力さに目を留めて、その「無力な筋肉」を愛でたい――という欲求が生まれる。女の場合は、何かの節に現れた男の筋肉の力強さにクラッ……となって、「この筋肉に抱きしめられたい」と思ったりする。そういう発見が意外であればあるほど、「好き」が発生する可能性は高い、と申し上げました。
AKI キーワードは「筋肉」ですか?
哲雄 というより「意外にも」のほうでしょうね。
AKI つまり、「見て、見て。私の筋肉、こんなに弱々っちいの」なんていうのは、あんまり「セクシー」とは感じられない――と?
哲雄 そうですね。キミだって同じじゃないですか? 「どうだ、オレの筋肉、すごいだろう?」とでも言わんばかりに、ムキムキの筋肉を見せびらかすような男を、「ワッ、セクシー」とは思わないんじゃないの?
AKI ま、どっちかっていうと、キモ~イとか思っちゃうかもしれませんね。
哲雄 でしょう? つまりね、こうだと思うんです。「セクシー」の要点は、あからさまにそれをアピールすることではない。それは、チラ……と匂わせてこそ、効果的なのである。
AKI でもね、哲ジイ。世の中には、それをあからさまにアピールする男や女も、少なくないですよ。というか、雑誌とかTVでも、そういうあからさまな「セクシーさ」を取り上げることが多いじゃないですか?
哲雄 実に、困ったことではありますなぁ。しかしね、AKIクン、それはあくまでも、鑑賞して楽しむための「セクシー」であって、そこから恋が始まり、交際へと進み……という「セクシー」ではありません。「セクシー」ではあっても「色気」ではないんですね。
AKI 「セクシー」と「色気」は違うぞ――と。哲ジイは、そう言いたいわけですね。
哲雄 単なる語感の問題ではありますが、私の個人的な趣味を言わせていただくならば、
「セクシー」は見せびらかすもの、
「色気」は漂わせるもの、にじませるもの
というところでしょうかね。
AKI たとえて言うと、スッポンポンとシースルーの違いみたいなもの?
哲雄 コホン。どうもその……キミが挙げる例は、下品にすぎるような……。私に言わせれば、スッポンポンがセクシーとも思えないし、シースルーが色気ありとも思えないんですがね。
AKI ウーン、いまひとつ、「セクシー」と「色気」の違いがピンときませんわ。
哲雄 ピンと来ないのは、これは「セクシー」、これは「色っぽい」――と、仕分けしようとするからですよ。両者を分けるのは、「何が」ではなくて、「いかに」だとお考えいただきたい。
AKI いかに……? つまり、「色気」をかもしだすのは、モノではなくて、その見せ方だということですか?
哲雄 そうです。たとえば、「胸の谷間」を例にとりましょうか?
AKI それ、自信がないのですが……。
哲雄 それは存じておりますが、いいんですよ、それで。その自信のないあなたが、何かのはずみでヒョイと屈み込んだりなんぞした折に、シャツの胸元から、あるかないかわからないほどの胸の谷間がチラ……とのぞいたりする。その「チラ」は、Eカップの胸を誇らしげに揺らしたり、さらしたりするプレゼンテーションよりも、よほど「色っぽい」と思いますよ。
AKI なんか……いちいち引っかかるたとえ話ですが、それって、別に、「虚乳」のほうがいいって話じゃないですよね?
哲雄 ないですね。「ほら、見て、見て!」よりも、「チラッと見えちゃった」のほうが、色っぽい――という話です。
AKI 「見せた」ではなく、「見えた」が重要――ってことですね? 太ももなんかも?
哲雄 ハイ。目の前をハイレグの水着で闊歩されても、「色っぽい」とは思わないけれども、たとえばタイトなスカートを穿いた人が、居酒屋の座敷で横座りした瞬間に、チラ……と太ももの奥が見えてしまった。オーッ! と思うわけですよ、男としては。
AKI ま、わからないわけじゃありませんが……。
哲雄 シースルーにしても、最初からスケスケのシャツで肌を透かして見せようとするよりも、たとえば、汗で濡れたシャツを通して肌の色が浮かび上がったほうが、数段、色っぽいと感じます。
AKI 隠しても、隠しても、こぼれ出てしまうもの。それが「色気」である――と。そういうことですか、哲ジイ?
哲雄 おお、やっとわかっていただけましたか。文学的に表現すると、「秘する」ということですね。秘しているから、その奥に隠されたものを「見たい」という欲求が生まれる。「隠されたもの」を想像する――という心の働きが生まれる。「色気」の心理的メカニズムは、そのようなものだと思います。
AKI 「秘すれば花」とも言いますものね。
哲雄 世阿弥が『風姿花伝』の中で語った言葉ですね。これ、誤解してる人も多いんだけど、「大事なものは隠しなさい」なんていう意味じゃないんだよね。
AKI エッ!? そうなんですか?
哲雄 「隠しているもの」なんて、実は、大したことない――と、世阿弥は言ってるんですね。「大したことない」けれど、隠しているからこそ、「すごいんじゃないか」と思わせ続けることができる。諸芸において、この「隠す」ということがいかに大きな価値を生み出すか――を説いているわけですよ、世阿弥先生は。
AKI そうだったんだぁ……。
哲雄 と言いながら、いま、キミは、自分の胸元を見ましたね?
AKI ハイ、大したことないんで、秘したほうがいいんだろうな――って、ほっといてください!
哲雄 秘しなさい、秘しなさい。
秘してこそ、「色気」というものは生まれる。
どうも、近頃、それを忘れている女子が多すぎます。
AKI ま、それは言えますけど。ところで、哲ジイ、秘すべきなのは、肉体ばかりでしょうか?
哲雄 いいえ。他にもいろいろありますよ。たとえば、恋愛の過去歴……とかね。
AKI その話、聞きたいかも。
哲雄 でしょうね。過去歴の多いAKIクンなどは特に。ようがす、その話は、次回、してみることにしましょう。


2012年11月リリース
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