その「神経質」は、「繊細」という美質でもある

「あの人、いちいち細かいことを言うから」と、敬遠される性質。
こういう性質は、「神経質」と呼ばれて、通常は敬遠されます。
しかし、ほんとうでしょうか? 「細かいところに気がつく」は、
「繊細」という美質なのではないか。そんな話を――。
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この「神経質」という言葉も、たいていは、「困った性質」として語られることが多いようです。
特に、男性の場合は、「男のくせに」と余計な修飾句まで付けられて、どちらかと言うと、「敬遠したい」というニュアンスで語られます。
しかし、「神経質」というのは、ほんとに困った性質なのでしょうか?
「神経質」は、それが極端に現れれば、「神経症」の一種として扱われることもあるようですが、ここでは、「神経症状」として現れるような「神経質」にまでは、触れないことにします。
細かいことが気になる性質
ここでは、「神経質」をその程度の性質と定義して、話を進めることにしましょう。
問題は、この「細かいことが気になる」は、そんなに「困った性質」なのだろうか――ということです。
この種の問題を考えるときに、ヒントになるのは、「では、その反対は何だろう?」と考えてみることです。
「細かいことが気になる」の反対は、「細かいことが気にならない(あるいは気にしない)」ですよね。これって、「大雑把」とか「ずぼら」と呼ばれる性質です。
どっちがいいでしょう?
どっちもイヤ――という人もいるかもしれません。
確かに、どちらも、それが極端になれば、ちょっと「困った性質」だ――と感じる人もいるかもしれません。
つまり、これは、程度問題なのですね。
部屋を片づける――を例にとって、考えてみることにしましょう。

「神経質」と言われる人は、部屋の中をゴミひとつない整頓された状態に保とうとします。だれかが、部屋にあったものを勝手に動かしたりしただけでも、それが気になって、元あった場所に戻そうとします。
そういう行動癖を「うざい」と感じる人もいるかもしれません。しかし、そのクセのお陰で、部屋はいつもきちんと整理されていることになります。
これって、どうなのでしょう? そんなにイヤなことでしょうか?
一方の「大雑把」な人はというと、部屋を片づけようという気が端からありません。脱いだら脱ぎっぱなし、引っ張り出したものはそのまま……という状態ですから、だれも世話を焼く人がいなければ、居室はたちまち「ゴミ屋敷」と化してしまいます。
こっちはどうです? 整頓好きの「神経質」タイプよりまし――と思えるでしょうか?
個人的な好みもあるでしょうが、私は、部屋を「ゴミ屋敷」化する大雑把人間よりも、多少、うざくはあっても、きれいに片づけてくれる「神経質」人間のほうが、いくぶんましな気がします。
最初に、「神経質」というのは、「細かいことを気にする」性質だと言いました。
この性質は、仕事の世界では、むしろ、有益な性質として評価されることのほうが多いような気もします。
「細かいこと」を気にしないで、小さなミスを繰り返す「大雑把」な性質よりも、細かい数字のひとつひとつにまで神経の行き届く「神経質」なぐらいの性質のほうが、安心して仕事を任せられるからです。
「神経質」は、考えようによっては、「繊細」という「美質」でもある。
私は、そう言っても差し支えないだろう――と思っています。

それでは、なぜこの性質は、「あの人は神経質だから」と敬遠されることになってしまうのか?
理由は、2つある――と、私は思います。
「神経質」と評される人は、人よりも、物事を認知したり、感知したりする神経の配線が緻密にできています。つまり、人が気づかないようなところにまで気づく能力が、優れているわけですね。
そういう人から見ると、物事を粗くしか認知・感知できない人間が、もどかしく感じられてしまいます。


などと、つい、声に出して指摘しまったりするわけですね。
そうして、周りの人間にも、自分と同じレベルの緻密さを求めようとする。
求められる人間にしてみれば、これがうるさくてしょうがない。
その結果、「まったく、あの人はいちいち細かいことまで」と、その「神経質さ」を煙たがられるようになる。
これが、「神経質」が敬遠される理由のひとつです。
「神経質」という性質が、外交的に、外部に向けられた場合、こういう敬遠気分を醸成する可能性は、十分に考えられます。
もうひとつ、別の可能性も考えられます。
それは、「神経質」という性質が、自分自身に向けられた場合、つまり内向的に働いた場合です。
「神経質」で「内向的」という人間は、外部から自分に向けられる目に、異常に過敏になります。


などと、疑心暗鬼になったりもします。
その結果、このタイプの「神経質」は、人を疑ったり、自分を責めたりする方向に働き、暗く閉じこもりがちな人格を作り上げていくことになります。
周りの人間からは、「いちいち細かいことを気にして落ち込むからなぁ」「まったく扱いにくいやつだ」と、やはり、敬遠されるようになります。
「細かいことを気にする」性質が、針のようにチクチクと他人を刺す武器に使われたり、自分を責めて落ち込ませる毒として使われたりすると、確かにこれは、厄介な性質と思われるかもしれません。しかし、これは、「神経質」が極端に外向的に働いたり、内向的に働いたりした場合の話。きわめて稀な例と言っていいと思います。

たいていの場合、この性質は、もっと穏やかに発揮されます。
穏やかでさえあれば、「細かなところに気がつく」というこの性質は、「繊細」という「美質」として受け取られます。
緻密な作業や気配りが求められる仕事では、この性質は、仕事上の武器としても評価されます。
妻として夫をサポートする場合にも、秘書やアシスタントとして上司や先輩をサポートする場合にも、その細やかな神経は、「細かな気配り」として大いに評価されます。
もうおわかりかと思いますが、この性質がもっとも評価されるのは、「緻密な仕事」や「対人接遇」などの場面です。
よく「かゆいところに手が届くような」という表現が使われますが、「かゆいところ」に気がつくためには、人一倍細かな神経が求められます。つまり、「神経質」な人でないと、務まらないんですね。
どうか、あなたの「神経質」さを、人を攻撃したり、自分を責めたりする武器としてではなく、そういう場面で活かしていただければ――と、筆者は願って止みません。


2012年11月リリース
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