弱きをくじき、強きにへつらう「町奴ジャーナリズム」
不純愛トーク 第293夜
前回まで、「シンデレラ」を題材に、「美しい物語」には為政者の「企み」が潜んでいる――という話をしてきました。その「企み」を見破り、人々に「この美談は危険!」と警鐘を鳴らすのが、ジャーナリズムの役目。しかし、少なくとも日本では、新聞・TVがその役目を果たしているとは言い難い。今回は、日本のジャーナリズムの「町奴(まちやっこ)体質」を取り上げて、その危険性について語ってみます――。
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AKI なんだか、話がとんでもないところへ「シンデレラ」じゃなくて「トンデレラ」しちゃいましたね。最初は、確か……結婚披露宴の「バージンロード」がおかしい、という話だったわけですが……。
哲雄 ハイ、そこから、「美談」を作り上げようとする権力の性質に踏み込み、その典型的な例として『シンデレラ』を取り上げました。
AKI 哲ジイは、そうして作り上げられていく「美談」には、警戒が必要だ――とおっしゃいましたよね?
哲雄 オッ、この美談、危ない――と感じて、その裏に隠された企みを暴き出してみせる「賢人の目」が必要だ、と申し上げました。
AKI その役目を果たすことが期待されているのは、ジャーナリズムなんですよね。でも、そのジャーナリズムがダメなんだ――と?
哲雄 ハイ。たとえば、安倍晋三がしきりに「美しい日本」なんていう言葉を振り回すときに、「この言葉は危険です!」ということを、きちんと検証して伝える。ジャーナリズムには、そういう責任がある――と思うのです。
AKI 「美しい日本」は危険なんですか?
哲雄 危険ですねェ。特に、あの人が言うと、危険きわまりない。なにしろ、「日本は核武装すべき」と考えている人ですからね。放っておくと、そのうち、「日本は神の国だ!」などと言い出しかねない。
AKI それって、戦前の日本の合言葉でしたよね?
哲雄 そうです。そういう不遜きわまりないキャッチフレーズを編み出して、日本を無謀な戦争へと駆り立てていったのが、戦前の、主に長州閥で作られた軍部だったのですが、ご存じのように、あの方は、その長州の「思い上がり体質」を、そっくりそのまま受け継いでいる人ですから。
AKI そう言えば、休暇中に、吉田松陰の墓にお参りしたりしてましたわねェ。
哲雄 日本のジャーナリズムは、「アベノミクスの効果がどうか?」というような、末節の技術論は展開するんだけど、政治体質とか、その根底にある政治思想のような根本的な問題については、何も触れない。所詮は、「町奴ジャーナリズム」なんですね。
AKI 町奴ジャーナリズム……? 何ですか、それ?
哲雄 「町奴(まちやっこ)」っていうのは、みなさんがお正月に目にする「奴凧(やっこだこ)」のモデルです。それは何か――と言うと、旗本屋敷などで働く「中間(ちゅうげん)」のことなんですね。
AKI 「お中元」なら知ってるけど……。
哲雄 でしょうね。でも、こちらの「中間」は、武士と町人の中間(ちゅうかん)という意味なんだよね。身分的には「町人」なんだけど、武家屋敷に奉公しているというだけで、自分は一般の町人よりエラい――と思い込んでる。
AKI ワッ、イヤなタイプ!
哲雄 でしょ? この「中間」連中は、ふつうの町人にはエラそうに威張りくさっているくせに、自分の雇い主である武家層などの、ほんとにエラい人たちには、へつらってしまう。どうも、日本のジャーナリズムには、そういう体質がある。
AKI エッ、強きをくじき、弱きを助ける――じゃなかったの?
哲雄 残念ながら、「弱きをくじき、強きにへつらう」になってるジャーナリズムのほうが多い、というのが実情だろうね。新聞で言うと、『読売』や『サンケイ』、雑誌で言うと、『週刊文春』とか『週刊新潮』。ここらへんは、「町奴ジャーナリズム」だと言われてます。
AKI でもさぁ、どうしてそうなっちゃうのかなぁ……?
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哲雄 お上に弱い――ってのは、日本の伝統だからね。日本の民衆って、一度も、自分たちの手で社会の仕組みを変えた、という経験がないんだよね。つまり、「革命」の経験がない。先の戦争でも、300万もの犠牲を強いられながら、その指導者の責任をだれも問おうとしなかった。まともな近代社会だったら、暴動のひとつも起こして、民衆が政権をひっくり返してますよ。
AKI フランス革命とか、ロシア革命のようなことは、日本では起こらなかった、これからも起こらないだろう――と、哲ジイは絶望してるわけですね。
哲雄 別に、絶望はしてませんけどね。ほんとに絶望したら、亡命してます。でね、さっきの「町奴」の話に戻るんだけど、「弱きをくじいて強きにへつらう」という性質は、どうも、日本に限らず、もともと人間の「社会的性質」として備わっているのかもしれない――と、私は思うわけです。
AKI もしかして、本能のようなもの……?
哲雄 本能というのは、正確じゃない。でもね、人間が社会というものを形成して、その中に「階級」というものが作られていく過程で、どうも、そういう性質が出来上がっていったのではないか、と思うんですね、私は。
AKI 習性として身に着いていった――ってこと?
哲雄 人間は、どうもね、自分よりランクが下――と思える階級を、頭の中に想定したがる傾向があります。
AKI 階級を――ですか?
哲雄 実際には、日本はもう階級社会ではなくなっているのですが、それを頭の中に作り出そうとするんですね。
AKI エッ、何のために?
哲雄 あいつらより自分のほうが上――と確信していたいからです。その確信を維持するために、仮想した「自分より下」の人間たちを、いじめたり、バッシングしたり、ときには直接、暴力を加えたりして、優位性を保とうとします。
AKI もしかして、学校や職場での「いじめ」の背景にも、そういう心理が働いてるかもしれない?
哲雄 かなりの確率で働いているような気がしますねェ。ホームレスを襲撃する若者たちにも、同じ心理が働いているだろうと思います。
AKI 悲しい習性ですね。
哲雄 そう。とても悲しい習性です。たぶん、この社会の中でさまざまな「差別」を生み出すのも、そんな習性なんだけど、大事なことはね、AKIクン……。
AKI おや、珍しく真剣なお顔。
哲雄 人を「差別」することで安心する――という習性が、いつの頃からか、人間に染みついていたとしても……です。そんな習性を「よくない」と感じて、「そういうことは止めようぜ」と、自分の心にブレーキをかけたり、周囲に呼びかけたりする「叡智」を、人間は学んできたはずなのです。その叡智の教えるところに従おうとするか、それとも、そんな言葉には耳を塞いで、差別することで自分の優位性を守ろうとするか。この違いは、天と地ほども大きい――と、私は思っています。
AKI ガンバれ、叡智!
哲雄 あの……ガンバるのは、キミなんだけど……。
AKI あ、そうか。学びなさい――ってことね。
哲雄 そうです。私も、いまだに学んでおりますから。
AKI ヨシッ、明日から学ぼう。
哲雄 ダメだ、こりゃ……。


2012年11月リリース
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