第36夜☆「さわる」が最後じゃ、順番が逆?
第36夜
「愛とは何か?」をめぐって、管理人・哲雄がパートナー・AKIを相手に展開する、オヤジ・ギャグ風+ちょっぴりアカデミックおしゃべり。前回は、「心は皮膚が作る」という哲雄の発言に、AKIが「ナンパする前にチカン?」とツッコミを入れたところ。今回は、そのナゾ解きをする予定ですが……。
哲雄 あれからずっと、考えていたんだけどね、AKIクン。
AKI な、なんですか?
哲雄 AKIクンの肌って、さわるとどんな感じがするんだろうって……。
AKI ちょ、ちょっと……やめてくださいよ、哲ジイ。
哲雄 キミだって知りたいと思わないかね? このおっさん、私をどんなふうにさわるんだろう……って。
AKI お、思いませんッ!
哲雄 そうか、思わないか……。ンー…………。
AKI もしもし? お客さん? 終点ですよーッ!
哲雄 いやね、キミがこの前、言ったこと……。
AKI 私、何か言いましたか?
哲雄 まず、チカンしてからナンパせよ。確か、そう言ったよね。
AKI 「せよ」とは言ってません。哲ジイが、動物の愛情はグルーミングから生まれる、とおっしゃいましたので、その理論からすれば、まずチカンして……と、そういうことになるんじゃないか、と申し上げただけです。
哲雄 そこなんじゃよ、AKIクン。こないだから私の頭を悩ませておったのは。
AKI いったい、何を悩んでたんですか? ハイ、お口をアーンと開けて……。
哲雄 ホホ、ハヒフンハ、ハハヒホフヒハフヘヒ……。
AKI ダメだ。壊れちゃってる、このおっさん。
哲雄 つまりだね、AKIクンは、私のことを憎からず思っているはずなのに、なぜ、さわらせようとしないのか? イヤ、何も言わなくてもいい。キミの気持ちはよくわかっている。これは、AKIクンだけの問題じゃないんだ。
AKI ハイ? もっといろんな女の人にさわってほしい……と。そんな図々しいこと考えてるんですか、哲ジイ?
哲雄 そりゃ、それにこしたことはないけど……って、そういう問題じゃないんだね。つまり、なぜ、世の中の人間たちは、この大事な「さわる」という行為を、後回しにしてしまうのか? そのことについて、哲学的考察をめぐらせておったわけですよ。
AKI 後回しにしてますかね?
哲雄 してるでしょ。さんざんデートを重ねて、おいしいもの食べて、きれいなおべべとかも見せ合って、価値観がどうたらこうたら……と、空虚な会話を重ねた挙句、肌を合わせるのは最後の最後。ヘタしたら、それが成田の空港ホテル。で、やっぱり「肌が合わない」とか言って、成田離婚……。
AKI いるのかなぁ、そんなカップル。
哲雄 いるから、成田離婚なんてことが起こったりするんじゃないの? ま、他にもいろいろ理由があるかもしれないけど。ただ、私が言いたかったのは、順序が逆でしょ、ってことなんだ。
AKI 最初にさわれ、と。そう言いたいわけですね、ハカセは?
哲雄 ね、AKIクン、人間の「好き」「嫌い」の感情は、どこで生まれるか知ってる?
AKI 脳じゃないんですか?
哲雄 脳の中のどこ?
AKI さぁ、そこまでは……。
哲雄 よろしい。では、本日は、特別にジャーン!!
AKI な、何ですか、これ?
哲雄 これは、大脳の中を開いて見せた図です。この真ん中に「大脳辺縁系」と書いてある部分があるよね。
AKI ハイ、なんかごちゃごちゃと、いろんなパーツが集まってますけど。
哲雄 ほんとうは、この辺縁系は、大脳皮質の奥というか底のほうに隠れてるパーツなんだけど、これは、その大脳皮質を開いて見せたところ。きょうの話の主役は、図の真ん中に描いてある「扁桃体」というパーツなんだ。
AKI 私、まだ取ってないんです。
哲雄 それは扁桃腺! もう、変なボケ、かまさんといてくれる、時間ないんだから。
AKI じゃ、急ぎましょ。どうしたんですか、その扁桃体が? ハイ、どうぞ……ハイ。
哲雄 私はたぶん、キミとは結婚しないな。たとえ、この地球上にキミと私しか人間がいなくなっても……。
AKI ええ、ええ。私もそう思ってますよ。ホラ、時間ないんでしょ?
哲雄 ダメだ。私の扁桃体が、こんな女、ダメ……と言っておる。
AKI エッ、扁桃体って、そんなことを判断するパーツなの?
哲雄 前回、脳にセットされたセキュリティ・システムという話をしたよね。
AKI 確か、グルーミングによって、そのセキュリティ・システムが解除されると…。
哲雄 そもそも、この大脳辺縁系というのは、大脳の中でももっとも「原始的」と言っていい部位なんだけど、その中で扁桃体が担当してるのは、まず第一に「恐怖」を記憶して、次に同じようなことが起こったときに、「危険! 避けよ」という命令を下す仕事なんだ。
AKI 巨乳の女にはひどい目に遭ったから、二度と手を出すな……とか、そういうことですね?
哲雄 なんか、キミが言うと、話がリアルになってしまうけど、ま、近いものがあるかもしれない。で、この扁桃体は、ただ危険を察知するだけじゃない。「好きか、嫌いか」の感情も、まずここで生み出される。この「好き嫌い」は、「よく考えたら好き」というような、趣味・嗜好・思想・宗教・信条などがからんだ「好き嫌い」じゃない。本能的に判断する「好き嫌い」なんだよね。
AKI たとえば、肌が合うとか合わないとか……?
哲雄 それもある。あと、自分に暴力をふるうかどうかとか、ちゃんと自分を守ってくれるかとか、いい子孫を残してくれそうかとか、エッチがうまそうかとか……そういうもろもろを本能的に嗅ぎ分けて、「この人、好き」の判断を下すわけです。
AKI ねェ、哲ジイ、そういう判断を下すための情報って、どこから入ってくるの?
哲雄 オーッ、ナイスな質問ですねェ。実は、そこが本日のテーマだったわけですが……。
AKI ですが?
哲雄 残念ながらお時間となってしまいました。続きは、この次に。
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哲雄 そこなんじゃよ、AKIクン。こないだから私の頭を悩ませておったのは。
AKI いったい、何を悩んでたんですか? ハイ、お口をアーンと開けて……。
哲雄 ホホ、ハヒフンハ、ハハヒホフヒハフヘヒ……。
AKI ダメだ。壊れちゃってる、このおっさん。
哲雄 つまりだね、AKIクンは、私のことを憎からず思っているはずなのに、なぜ、さわらせようとしないのか? イヤ、何も言わなくてもいい。キミの気持ちはよくわかっている。これは、AKIクンだけの問題じゃないんだ。
AKI ハイ? もっといろんな女の人にさわってほしい……と。そんな図々しいこと考えてるんですか、哲ジイ?
哲雄 そりゃ、それにこしたことはないけど……って、そういう問題じゃないんだね。つまり、なぜ、世の中の人間たちは、この大事な「さわる」という行為を、後回しにしてしまうのか? そのことについて、哲学的考察をめぐらせておったわけですよ。
AKI 後回しにしてますかね?
哲雄 してるでしょ。さんざんデートを重ねて、おいしいもの食べて、きれいなおべべとかも見せ合って、価値観がどうたらこうたら……と、空虚な会話を重ねた挙句、肌を合わせるのは最後の最後。ヘタしたら、それが成田の空港ホテル。で、やっぱり「肌が合わない」とか言って、成田離婚……。
AKI いるのかなぁ、そんなカップル。
哲雄 いるから、成田離婚なんてことが起こったりするんじゃないの? ま、他にもいろいろ理由があるかもしれないけど。ただ、私が言いたかったのは、順序が逆でしょ、ってことなんだ。
AKI 最初にさわれ、と。そう言いたいわけですね、ハカセは?
哲雄 ね、AKIクン、人間の「好き」「嫌い」の感情は、どこで生まれるか知ってる?
AKI 脳じゃないんですか?
哲雄 脳の中のどこ?
AKI さぁ、そこまでは……。
哲雄 よろしい。では、本日は、特別にジャーン!!

哲雄 これは、大脳の中を開いて見せた図です。この真ん中に「大脳辺縁系」と書いてある部分があるよね。
AKI ハイ、なんかごちゃごちゃと、いろんなパーツが集まってますけど。
哲雄 ほんとうは、この辺縁系は、大脳皮質の奥というか底のほうに隠れてるパーツなんだけど、これは、その大脳皮質を開いて見せたところ。きょうの話の主役は、図の真ん中に描いてある「扁桃体」というパーツなんだ。
AKI 私、まだ取ってないんです。
哲雄 それは扁桃腺! もう、変なボケ、かまさんといてくれる、時間ないんだから。
AKI じゃ、急ぎましょ。どうしたんですか、その扁桃体が? ハイ、どうぞ……ハイ。
哲雄 私はたぶん、キミとは結婚しないな。たとえ、この地球上にキミと私しか人間がいなくなっても……。
AKI ええ、ええ。私もそう思ってますよ。ホラ、時間ないんでしょ?
哲雄 ダメだ。私の扁桃体が、こんな女、ダメ……と言っておる。
AKI エッ、扁桃体って、そんなことを判断するパーツなの?
哲雄 前回、脳にセットされたセキュリティ・システムという話をしたよね。
AKI 確か、グルーミングによって、そのセキュリティ・システムが解除されると…。
哲雄 そもそも、この大脳辺縁系というのは、大脳の中でももっとも「原始的」と言っていい部位なんだけど、その中で扁桃体が担当してるのは、まず第一に「恐怖」を記憶して、次に同じようなことが起こったときに、「危険! 避けよ」という命令を下す仕事なんだ。
AKI 巨乳の女にはひどい目に遭ったから、二度と手を出すな……とか、そういうことですね?
哲雄 なんか、キミが言うと、話がリアルになってしまうけど、ま、近いものがあるかもしれない。で、この扁桃体は、ただ危険を察知するだけじゃない。「好きか、嫌いか」の感情も、まずここで生み出される。この「好き嫌い」は、「よく考えたら好き」というような、趣味・嗜好・思想・宗教・信条などがからんだ「好き嫌い」じゃない。本能的に判断する「好き嫌い」なんだよね。
AKI たとえば、肌が合うとか合わないとか……?
哲雄 それもある。あと、自分に暴力をふるうかどうかとか、ちゃんと自分を守ってくれるかとか、いい子孫を残してくれそうかとか、エッチがうまそうかとか……そういうもろもろを本能的に嗅ぎ分けて、「この人、好き」の判断を下すわけです。
AKI ねェ、哲ジイ、そういう判断を下すための情報って、どこから入ってくるの?
哲雄 オーッ、ナイスな質問ですねェ。実は、そこが本日のテーマだったわけですが……。
AKI ですが?
哲雄 残念ながらお時間となってしまいました。続きは、この次に。
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