女は、なぜスキャンダルに弱いのか?

人を評価するときに、「正しい」にこだわるか、「情愛」にこだわるか、
男と女では、そこが大きく食い違ってしまいます。
その原因と、スレ違いの解決法を考えてみました。
愛の会話力レッスン 第8回(改訂版)
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男と女は、住む世界が違う――と言う人がいます。
八ッつぁんや、んなこたぁねェだろう――と、長住は思います。
住む世界が違ってちゃあ、おまえさん、エッチだってできねェじゃねェか。ええ、八ッつぁんよ。
正確に言うと、こうではないかい――と思うわけです。
男と女は、住んでいると思っている世界、
その見方が違ってるだけではないのか?
男女の会話を聞いていると、そのスレ違いがよくわかります。
まずは、よくあるこんな会話。
夫と妻が、子どもの学校の先生をめぐって、自分たちの評価を語り合っているところなのですが――。
よくある会話ですよね。
この例では、子どもの担任の評価をめぐるスレ違いになっていますが、たとえばこれが政治の話や、経済の話になっても、会話は同じような経過をたどるものと思われます。
八ッつぁんや、んなこたぁねェだろう――と、長住は思います。
住む世界が違ってちゃあ、おまえさん、エッチだってできねェじゃねェか。ええ、八ッつぁんよ。
正確に言うと、こうではないかい――と思うわけです。
男と女は、住んでいると思っている世界、
その見方が違ってるだけではないのか?

男女の会話を聞いていると、そのスレ違いがよくわかります。
まずは、よくあるこんな会話。
夫と妻が、子どもの学校の先生をめぐって、自分たちの評価を語り合っているところなのですが――。
会話例1 「子どもの担任」をめぐって評価が分かれる夫と妻
夫 いやあ、今度の担任、なかなかしっかりした人だねェ。小学校の低学年に、はたして英語教育が必要か――って話で、盛り上がっちゃったんだけどさ……。
妻 でも、あの先生、一度、離婚してるみたいよ。
夫 でね、文法も教えずに、ただ日常会話だけをまる暗記させるような教育をしたところで、子どもの論理性は育たないって言うんだよな。
妻 どうも、浮気が原因らしいのよね。あの先生、けっこうイケメンだし、オシャレにも気を遣ってるみたいだから、浮気したのは亭主のほうじゃないかって、ウワサになってるの。
夫 どうだっていいでしょ、そういう話。オレは、教育理念の話してるの。
妻 あら、浮気したかどうかは、どうだっていいの?
夫 いやあ、今度の担任、なかなかしっかりした人だねェ。小学校の低学年に、はたして英語教育が必要か――って話で、盛り上がっちゃったんだけどさ……。
妻 でも、あの先生、一度、離婚してるみたいよ。
夫 でね、文法も教えずに、ただ日常会話だけをまる暗記させるような教育をしたところで、子どもの論理性は育たないって言うんだよな。
妻 どうも、浮気が原因らしいのよね。あの先生、けっこうイケメンだし、オシャレにも気を遣ってるみたいだから、浮気したのは亭主のほうじゃないかって、ウワサになってるの。
夫 どうだっていいでしょ、そういう話。オレは、教育理念の話してるの。
妻 あら、浮気したかどうかは、どうだっていいの?
よくある会話ですよね。
この例では、子どもの担任の評価をめぐるスレ違いになっていますが、たとえばこれが政治の話や、経済の話になっても、会話は同じような経過をたどるものと思われます。

男女が、そこにいない第三者の話をする場合、男性と女性では、取り上げるテーマや注目するポイントが、だいたいの場合、食い違います。


容姿だけは、共通の話題になりますが、それ以外はほとんど食い違っています。
ここに挙がった項目を見て、何か気づいたこと、ありませんか?
そうです。
容姿を除けば、男性が挙げている項目が、ほとんど「目に見えないもの=抽象的」であるのに対して、女性が挙げている項目は、ほとんどが「目に見えるもの=具象的」です。「具象的」には「肉体的」も含まれます。
男と女の「人を見る目」の違いは、ここに要約できます。
男は、人の空間性(抽象性)に着目し、
女は、人の肉体性(具象性)に着目する。
最初の会話に戻ると、夫は担任の「教育理念」という目に見えない抽象性を評価しようとしているのに対して、妻は、その「離婚歴」という具体的で肉体的な人間関係を問題にしようとしています。
こういうスレ違いは、いたるところで発生します。
たとえば、政治家のスキャンダルをめぐっての、夫婦の会話――
会話例2 「愛妻家な政治家」の評価をめぐってスレ違う夫と妻
夫 まったく、ナニ考えてんだよ。これだけ食品偽装が問題になってるときに、その会社から不正献金を受けるなんて。政治家失格だな、こいつ。
妻 でも、愛妻家らしいよ。病気の奥さんを必死で介護してるって。
夫 まさか、そんなことのために、献金を流用したって言うんじゃないだろな。
妻 そんなこと? あなたって、私が病気で倒れても、そんなことで仕事を休めない、なんて言い出しそうね。
夫 まったく、ナニ考えてんだよ。これだけ食品偽装が問題になってるときに、その会社から不正献金を受けるなんて。政治家失格だな、こいつ。
妻 でも、愛妻家らしいよ。病気の奥さんを必死で介護してるって。
夫 まさか、そんなことのために、献金を流用したって言うんじゃないだろな。
妻 そんなこと? あなたって、私が病気で倒れても、そんなことで仕事を休めない、なんて言い出しそうね。
問題は、思わぬ方向に飛び火しそうですが、ここでも、夫は「社会正義」という目に見えない道義性を問題とし、妻は、「愛妻家」「妻の介護」という目に見える人間性を評価しようとしています。
こういう場合、夫と妻の頭の中では、まったく異なる風景が描かれています。
夫の頭の中に描き出されるのは、不正に汚れ、札束が飛び交う街角だったり、日本列島だったり、地球儀だったりします。
しかし、妻の頭の中に描き出されるのは、病室に横たわる自分と、その自分を置き去りにして仕事へ向かう夫の姿だったりします。
妻のイメージのほうが具体的である、というだけではありません。そこに自分が登場するというのが、男性との大きな違いです。
そうなんです。
女性は、何かが問題になったとき、
その問題の登場人物を自分に置き換えて考える
という能力が、男性よりも優れているのです。
一方の男性は、何かが問題になったとき、それを社会規模、さらには地球規模、宇宙規模にまで拡大して考える空間的想像力に秀でています。そして、この能力は、女性がほとんど持ち合わせていない能力と言ってもいいかと思います。

『話を聞かない男、地図が読めない女』の著者は、その理由を、原始からの男と女の役割の違いに求めています。

というわけです。
そう考えると、前出の夫婦の会話のスレ違いも、「男女の性差」からくるものと理解することができます。
もし、この政治家のスキャンダルが、「愛人疑惑」なんていうものだったら、夫と妻の立場は、逆転してしまったはずです。
会話例3 「政治家の愛人問題」許す夫と許せない妻
妻 まったく、20歳も年下の愛人がいたなんて。私、絶対、許せない。こんな人に、私たちの生活をまかせられないわ。
夫 おいおい。愛人問題と政治は別だろう。いいこと言ってるんだよ、この人。
妻 自分の家庭ひとつ守れない人に、国の平和が守れるはずないわよ。
夫 そういうの、公私混同って言うんじゃないの。オレたちは、この人の政治家としての「公」の部分を評価すべきだと思うんだけどね。
妻 あなたまで、そんな言い訳しながら、愛人つくろうっていうんじゃないでしょうね。
妻 まったく、20歳も年下の愛人がいたなんて。私、絶対、許せない。こんな人に、私たちの生活をまかせられないわ。
夫 おいおい。愛人問題と政治は別だろう。いいこと言ってるんだよ、この人。
妻 自分の家庭ひとつ守れない人に、国の平和が守れるはずないわよ。
夫 そういうの、公私混同って言うんじゃないの。オレたちは、この人の政治家としての「公」の部分を評価すべきだと思うんだけどね。
妻 あなたまで、そんな言い訳しながら、愛人つくろうっていうんじゃないでしょうね。
ご主人、ヤブヘビにならないうちに、話題を替えたほうがいいですよ――なんてことはともかくとして、この種のスレ違いは、男女の性差なのですから、どうしようもないことかもしれません。
ムキになって言い合っても、たぶん、合意に達することはむずかしいでしょう。
いちばんの解決法は、こういう話題に触れないこと。触れそうになったら、巧みに話題をすり替えてしまうことです。
冒頭の会話例の後半は、筆者だったら、こう替えてしまいます。
会話例4 「話のすり替え」で、話題を土俵に戻す
妻 どうも、浮気が原因らしいのよね。あの先生、けっこうイケメンだし、オシャレにも気を遣ってるみたいだから、浮気したのは亭主のほうじゃないかって、ウワサになってるの。
夫 ヘェ、ああいうのをイケメンっていうの? おまえ、ああいうのが好みだったんだ。
妻 別に、好みなんかじゃないわよ。そんな話、どうだっていいでしょ。それより、英語教育がどうだって?
夫 だからね、ただ発音や単語をまる暗記させる教育を、そんな時分からやっていいのかっていう話。
妻 どうも、浮気が原因らしいのよね。あの先生、けっこうイケメンだし、オシャレにも気を遣ってるみたいだから、浮気したのは亭主のほうじゃないかって、ウワサになってるの。
夫 ヘェ、ああいうのをイケメンっていうの? おまえ、ああいうのが好みだったんだ。
妻 別に、好みなんかじゃないわよ。そんな話、どうだっていいでしょ。それより、英語教育がどうだって?
夫 だからね、ただ発音や単語をまる暗記させる教育を、そんな時分からやっていいのかっていう話。
いったん相手の土俵に乗って、話題をすり替えることで、元の土俵に戻すことに成功しました。
ま、こううまくいくかどうかはわかりませんが、試してみる価値はありそうです。


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