人はなぜ、懲りもせず、同じタイプにホレるのか?
不純愛トーク 第268夜
恋愛では、何度も何度も、同じ過ちを繰り返す人々がいます。その過ちの典型が、「懲りずに、また、同じタイプの男(女)を好きになってしまう――というパターン。なぜ、そうなってしまうのか? その理由としてよく語られるのは、征服欲説、DNA説、免疫説の3つ。今回から3回に分けて、それらの説を検証してみます――。
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AKI 引きずり男の哲ジイは、何度も同じタイプの女性を好きになってしまうんですよね。
哲雄 その「引きずり男」っての、止めていただけませんかね。
AKI だって、引きずるんでしょ? 自分でそう言ったじゃありませんか?
哲雄 だからね、私が引きずるのは、好きになった相手を――ではなくて、「そういう人を好きになってしまう」という性質のほうです。だから、「引きずる」っていうのとは、ちょっと違う。
AKI ま、ものは言いよう、湿布は張りよう。
哲雄 何ですか、それ?
AKI 深い意味はございません。とにかく、哲ジイは、
凝りもせずに同じタイプの女を好きになっては、
同じようにフラれてしまう。

そういうパターンを、もう何十年も続けて、そのなれの果てが、いまのお姿――と。そういうことなんですね?
哲雄 どうも……あれですな。以前から感じているのではあるが、キミのものの言い方には、私に対する「敵意」が込められているような……。
AKI 敵意なんて、滅相もございません。あるとしたら「悪意」が少々……ぐらいのもので。それで、どうなんです、哲ジイ? 哲ジイが、いつも同じタイプの女性を好きになってしまうというのは、いったい、どういう理由からなんです?
哲雄 んまぁ……それについては、諸説ありまして……。
AKI 諸説……って、そんなことについて、世の中が議論し合ってるわけじゃないでしょ?
哲雄 いや、議論されてきたんですねェ、恋愛の世界では。「どうしていつも同じようなタイプの人ばかり好きになるんだろう」って。男もだけど、女もそうではありませんか?
AKI そう言われれば、そんな気がしないでもないような……。で、何なんです、その理由は?
哲雄 大きく分けると、DNA説と、免疫説、それに征服欲説てェのがあります。このうち、「征服欲説」てのは、主に自信のある男について言われることなので、ここでは除外しましょうか。
AKI 除外しないでくださいよォ。「自信のある男」って、けっこう好物なんですから。
哲雄 あ、そうだったんですか? それはちっとも存じませんで。ま、簡単に言っちまうとですね、自信のある男てェものは、自分が挑んで失敗したものには、成功するまで何回でも、チャレンジし続ける傾向がある――ということですね。
AKI ハハァ、あれですね? エベレストを目指して失敗した男が、何度も懲りずに挑戦する――みたいな、あの感覚ですね。
哲雄 ま、近いかもしれません。でも、懲りずに挑戦するのは、自分に自信があるからですよね。自信がない男は、そうはしません。どっちかと言うと、羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹いてしまったりしますからね。
AKI ヘェ。で? 哲ジイはどっちなんです? やっぱり、膾(なます)を吹くほうなんですか?
哲雄 いや、そもそも羹(あつもの)に懲りたりしません――つか、征服欲てものが希薄でございますから。少なくとも、「この女を征服したい」という衝動に衝き動かされて恋愛するということが、あまりないんですねェ、私の場合。
AKI じゃ、DNA説のほうかな?
哲雄 フム……どうなんでしょう? DNA説というのは、そもそも好きになるタイプがDNAに書き込まれてるんだから、同じタイプを好きになるのは当たり前――っていう説なんだけどね。
AKI そんなことまで書き込まれてるんですか、DNAには?
哲雄 まさか、そこまでは書き込まれてはいないでしょうよ。でもね、オス、メスの本能としては、書き込まれてるかもしれない。
たとえば、
優秀な子孫を残すために、競争に強いオスを選びなさい
とか、
丈夫な子どもを産んでもらうために、安産型のケツの大きな女を選びなさい
とか、
あんたは鼻が低いんだから、鼻の高い相手と結ばれて、
少しでも鼻の高い子どもを作りなさい
――とかね。
AKI ああ、それはわかります。私が、つい、背の高い男に惹かれてしまうのと同じですね?
哲雄 ホウ、そうだったんだ?
AKI そうなんですよ。私が哲ジイに「NO」を言うのも、私が言ってるんではなくて、私のDNAが「NO」と言ってるんですからね。

哲雄 別に「YES」と言ってほしい――なんて思ってはおりませんので、ご心配なく。
AKI あら、そうだったの……?
哲雄 でね、このDNA説なんだけど、確かに、遺伝子が関与しているよな――と思えるような遺伝的形質については、たとえば、いつも背の高い男に惹かれてしまうとか、ケツの大きな女にクラッとしてしまうとか、そういう恋愛傾向を決定する要因にはなっているかもしれません。しかし、恋愛にとってそういう遺伝的形質は、必要条件ではあるけれど、十分条件ではありません。
AKI エッ!? 必要条件と十分条件……? 何でしたっけ、それ?
哲雄 たとえば、AKIクンが「背の高い男」にしか、心を奪われないとしますよね。AKIクンに「好き」になってもらうためには、「背が高い」は欠かせない条件となります。これが《必要条件》。そして、愚かにもAKIクンが、「背が高い男」でさえあれば、必ず恋に落ちるとする。この場合、「背が高い」は、AKIクンの恋にとっては《十分条件》である、ということになるわけです。
AKI なるほど、なるほど。確かに、私の恋にとっては、「背が高い」は欠かせない条件だけど、背さえ高ければ恋が始まるかって言うと、それはない。つまり、「背が高い」は、私の恋にとって必要条件ではあるけれど、十分条件じゃない――ってことになるわけですね?
哲雄 大変、よくできました。というわけなので、DNA説は、DNAがその人の恋愛の必要条件を決定するという意味では、「いつも同じタイプを好きになる」を説明してくれるんだけど、それだけでは十分じゃない。むしろ、恋愛は、そこから先のほうが大事なんだよね。
AKI そこから先……? もっとメンタルな何か……ってことですか?
哲雄 メンタルばかりとは限りません。「好き」とか「おっ、この人」と、心のアンテナに引っかかる「何か」なんだけど、それには、いろんな要素があります。たとえば、私なんぞは、「棟梁の娘」というだけで、「オッ!」となったりするわけでして……。
AKI エッ、エッ……!? 棟梁の娘? 何すか、それ?
哲雄 自分でもわかりません。でもね、不思議とそうなんですよ。初恋の相手が左官の棟梁の娘、2人目が、土建業を営む棟梁の娘、3人目が鳶の棟梁の孫娘……ってね。なぜか、親父の職業や親父の親父の職業が、みな似通っていたりする。そのうちね、「うちはガテンの家系だから」と聞いただけで、「おーッ、キミこそ運命の人だ」なんて思うようになっちゃった。
AKI フーン……。不思議っちゃ不思議。
哲雄 私の友人の中には、雪国の出身ってだけで、グラッとなっちゃう男もいるし、職業が「お水」というだけで、「きっと事情があるに違いない」と恋愛メーターが回転し始める男もいます。
AKI そういうのって、まさかDNAに書き込まれたりはしてませんよね?
哲雄 ハイ、DNAもそこまでヒマじゃない。で、これは何かと言うと、私は「免疫系」のなせるワザと思ってるんですよ。
AKI いよいよ、免疫説の登場ですね?
哲雄 ハイ。恋愛には「恋愛免疫」とでも呼べるものがある――と、私は思っているのですが、残念! ちょうど時間となりました。この話は長くなるので、続きは、次回ということにしたいと思います。
AKI この、愚かなジイさまは、なぜ、懲りもせずに同じタイプの女にうつつを抜かしては、痛手を負い続けているのか? 次回、その驚愕の秘密が明らかになりますよォ~!
哲雄 あるか、そんなもん!


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