「ダメ男」を渡り歩く女たち
不純愛トーク 第266夜
過去の恋をリセットするか、引きずるか? 前回までは、その男女差についてお話してきました。引きずるのは、リビドー(欲望の素)が、特定の恋愛対象に固着するからですが、これを放置しておくと、「宿便化」の恐れ大! それを防ぐためには、「つなぎの恋」をするのがよろしい。今回は、そんな話をご紹介します――。
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AKI あの……ひとつ、お尋ねしたいことがあるんですけど……。
哲雄 どうしました? 最近、お通じがない――とか?

AKI ええ、3日ほど……って、違うでしょ! そういう種類の話じゃなくて、前回の話にも出た「昔の恋が忘れられない女」の話なんですけど……。
哲雄 やっぱり、お通じの話じゃないですか?
AKI エッ!? それもお通じなの?
哲雄 ええ、立派に。あれですよ。あんまり古いのを溜めたままにしておくと、「宿便」になっちゃいますからねェ。
AKI 「忘れられない恋」が「宿便」になっちゃうんですか? いやだな、それ。

哲雄 でしょ? そうなる前に、ハイ、これ!
AKI な、何ですか、それ?
哲雄 お通じがよくなるおクスリですよ。
AKI エッ!? 「つなぎの恋」とか書いてある。
哲雄 ハイ、こちら、あくまで「つなぎ用」ですからね。ほんとうは、失恋後3か月以内に服用するのが好ましいのですが……。
AKI つまり、あれですね?
つらい失恋をしたときは、それが「宿便」化する前に、「新しい恋」をしなさい
――と。そういうことですね。
哲雄 ハイ、あからさまに言うと、そういうことです。ただ、「恋」とは言うものの「つなぎ用」ですからね。とりあえずの寂しさが紛れる、というその程度のものでよろしい。なので、「恋をする」というよりも、「男を作る」という感覚に近いかもしれません。
AKI 要するに「軽い恋」ですね? 後を引かないような……。
哲雄 それそれ。その「後を引かない」っていうの、けっこう、重要な条件になりますね。

宿便化を防ぐことにあるわけです。
その恋が後を引いたんじゃ、シャレになりません。
AKI でもね、哲ジイ。別に「つなぎ」じゃなくたって、次の恋がすぐに始まれば、問題ないわけでしょ? もしかしたら、別れた男よりもっといい男が現れてくれるかもしれないじゃないですか?
哲雄 運よく、そういう流れになれば――ね。しかし、AKIクン、よく考えてみて。宿便になりそうなほどの重い失恋を経験したあとで、人は、そうそう簡単に、「ハイ、次の恋」ってわけにはいかないでしょ? 仮に、キミの言う「もっといい男」が現れたとしても、もしかしたら、それは、「もっといい男」に見えただけかもしれないし。
AKI エッ、見えただけ?
哲雄 たとえば、キミがつき合っていた男が、すぐに手を挙げるような乱暴な男だったとしましょうか。確かに、乱暴だけど、そういう乱暴さもキミの目には「ワイルドだわ」と映って、恋に落ちてしまった。しかし、つき合えばつき合うほど、男の乱暴さはエスカレートしていき、キミが身を削って稼いだ金さえも巻き上げるようになり、あろうことか、その金を他の女に注ぎ込む、なんてことまでするようになった。「もう、こんな男とはやっていけない」と別れを決断したキミは、「男なんてコリゴリだわ」と思っていたのではあるが――。
AKI あの……もしもし、勝手に話を作らないでいただけます?
哲雄 だから、「たとえば……」と申し上げております。さて、そんなキミの前に、ある日、いずこからともなく男が現れて、それまで耳にしたこともないようなやさしい言葉で、「そんな男のことは忘れてしまいなよ」「もっとキミを大事にしてくれる男が、きっと現れるよ」などと、ささやきかけてくれたとしましょう。愚かなキミは、たちまちそのやさしさに心を奪われ、「そうか。私、こういう人と結ばれればよかったんだわ」と、エクステの先に涙の露などぶら下げて……。
AKI だから、私、そんな愚かじゃありませんし、あいにくとエクステなんぞのお世話にもなってませんから!
哲雄 だから、「たとえば……」だって! いいですか、大事なのはここから。手痛い失恋の直後の、心に大きな傷を負った状態では、人は精神のバランスを欠いていて、正常な判断が下せない状態になっていたりします。そんなときに、すぐ「次の恋」に飛びつく――なんてことをやっていたら、またも、「心ならずも」な男に走ってしまうことになりかねない。ヘタしたら、
「今度こそ本物」「いや、今度の今度だけは」と、
永遠に恋の流浪を続けることになりかねない。

それは、危険ですゾ、ということを申し上げたかったわけです。
AKI ああ、なんか……そういうタイプの女、確かにいますよね。一時期、そういう女のことを、何とかって言ったんですよね?
哲雄 「ダメンズ・ウオーカー」ですか?
AKI あ、それそれ。「今度こそ本物」⇒「あ、でも、やっぱり違った」⇒「そうか、ほんとはこういう男のほうがよかったのかも」⇒「でも、これも違う」……って、次々に男を渡り歩いていくタイプでしょ?
哲雄 そうです。前の恋で空いた空虚の穴を、すぐに次の恋で埋めようとすると、そういうことになりかねない。というのは、失恋直後というのは、冷静で客観的な判断ができにくい状況にあるからです。たとえば、ワイルドな男にこりごりした後だと、なよっとしたベタベタ男のほうがよく見えたりする。そのベタベタ男にこりごりした後だと、クールで素っ気ない男がやたらかっこよく見えたりする。
AKI ま、前の男の反動ってこともあるでしょうしね。でなきゃ、ないものねだり……とか?
哲雄 それもあるかもしれません。いずれにしても、前の恋が終わったら、すぐに次の恋――というのは、いかがなものか、と申し上げているわけです。
AKI なので、「つなぎの恋」を――というわけですね? でも、哲ジイ、「すぐ始める次の恋」と「つなぎの恋」、どこがどう違うんです? 私には、どっちも同じじゃないか、と思えるんですけど……。
哲雄 強いて言うなら、「心を奪われない」ということでしょうか。
AKI 心を奪われない……?
哲雄 つまり、本気にはならない、ということです。寂しいから、一緒にお茶したり、食事したり、ヤケ酒におつき合い願ったりはする。場合によっては、ハグしたりさせたり、乳をもんだりもませたり、求められればセックスぐらいはするかもしれない。でも、それだけ――な関係。
AKI 経験あり――ですね、哲ジイ?
哲雄 ドキッ……としつつ、ノーコメント。哲雄、下手へ去る。
AKI まだ、去っちゃダメでしょ! でもさ、哲ジイ、それって、「セフレ」とかじゃダメなんですか?
哲雄 セフレを「常備」されてる方だったら、それでもよろしいんじゃないでしょうか。「男ともだち」「女友だち」に事欠かないという人だったら、その中から適当に見繕って……ということもありかと思います。ただね、AKIクン。「つなぎの恋」ってのは、野球で言うなら、あくまで「ワンポイント・リリーフ」です。後を引かない……ってことが、何より肝要。失恋の痛手が癒えたら、消えていただく存在でなくてはなりません。そして、これが大事なんだけど、消えていただいても、相手には何の傷も残らない。この条件を満たせる相手でなくてはならないわけです。
AKI それ、けっこう、むずかしい条件ですよ、哲ジイ。
哲雄 むずかしいかもしれませんねェ。でも、キミなら、その条件に合致する相手はいると思いますよ。
AKI エッ、エッ!? そ、そうですか?
哲雄 ま、ふだんは気づかないかもしれないけれど、いつもキミの話を「ホウホウ」と聞いてくれて、温かい心で見守ってくれてるような男。それでいて、一度や二度、ねんごろになったぐらいじゃ、けっして、つきまとったりしないような男。ホラ、ホラぁ……いるでしょう?
AKI エッ、どこ? どこ? 私、急性視野狭窄になっちゃったかも……。


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