「初夜権」って、ほんとにあったの?

すべての「処女」が領主や神の所有物とされた時代。
存在したとされる「初夜権」の真偽を探ってみます。
性とエッチの《雑学》file.11 R15
このシリーズは真面目に「性」を取り上げるシリーズです。15歳未満の方はご退出ください。
【今回のキーワード】 初夜権 結婚税

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「性」に関する俗説の中に、かつて「初夜権が存在した」というものがあります。
「初夜権」とは、新婚夫婦が誕生する際に、新郎よりも先に、その土地の領主や、聖職者などが、新婦と交わる権利を指す言葉です。
「俗説」と申し上げたのは、「確かに存在した」を実証する公式な記録や証拠が残されていないからですが、「どうやらあったらしい」という痕跡は、いたるところに残されています。
それらの痕跡や伝聞によると、「初夜権」を行使したのは、主に、次の3種類の男性たちとされています。
[1]国王、領主、酋長などの政治的権力者。
[2]神父、神主、シャーマンなどの聖職者。
[3]庄屋、土地の長老、親族の代表などの世俗の権力者。
だれが、行使するかによって、「初夜権」の意味するところも変わってきます。
すべて解説すると膨大になってしまいますので、今回は、[1]の「政治的権力者」による「初夜権」の行使について、解説してみます。
「初夜権」とは、新婚夫婦が誕生する際に、新郎よりも先に、その土地の領主や、聖職者などが、新婦と交わる権利を指す言葉です。
「俗説」と申し上げたのは、「確かに存在した」を実証する公式な記録や証拠が残されていないからですが、「どうやらあったらしい」という痕跡は、いたるところに残されています。
それらの痕跡や伝聞によると、「初夜権」を行使したのは、主に、次の3種類の男性たちとされています。
[1]国王、領主、酋長などの政治的権力者。
[2]神父、神主、シャーマンなどの聖職者。
[3]庄屋、土地の長老、親族の代表などの世俗の権力者。
だれが、行使するかによって、「初夜権」の意味するところも変わってきます。
すべて解説すると膨大になってしまいますので、今回は、[1]の「政治的権力者」による「初夜権」の行使について、解説してみます。


領民である男性がその土地の娘を自分の伴侶とするということは、領主の所有権を割譲してもらう、ということを意味しました。ヨーロッパでは、特にこうした考え方が強かったようで、婚姻を望む男性は、その代償を払う必要があった――という伝聞が、各地に残されています。
この「代償」は、「処女税」「肌着金」などと呼ばれる税金(結婚税)の形で徴収された場合もあれば、花嫁と最初に性交する権利を領主に譲る=「初夜権」の行使であった場合もあり、税金の支払いが「初夜権」の代償であった場合もあれば、「初夜権」の行使が税金の代わりであった場合もあった――と伝えられています。
しかし、いくらタフであっても、たとえば一国の国王が、領内のすべての娘に「初夜権」を行使するなんていうことは、肉体的にも不可能です。仮にこの長住が「暴君」であったとしても、「カンベンしてよ」になると思います。
広大な領土を所有していたフランス国王などは、この権利を地方の領主や富裕層などに又貸しして、対価を得ていたと言われています。
ふつうに考えると、結婚する男性にしても、女性にしても、この「領主による初夜権の行使」は、免れたいもののひとつだろうと思われます。
当然、拒否する夫婦も現れただろうと思われます。そうして、拒否した夫婦には、ペナルティが課されました。その記録各地に残されています。


これらを「初夜権」が行使されていたことの証と考えるか、それとも単なる「象徴化された儀式」にすぎないと考えるかは、専門家の間でも意見が分かれるところです。

こういう話を紹介すると、「中世というのはひどい時代だったのね」と思う人もいるかもしれません(中には、「うらやましい」と思う人もいるかもしれませんが……)。
しかし、筆者・長住は、人間が「群れ」という社会を作るサルの子孫である限り、この性質は、私たちのDNAに刷り込まれた先祖伝来のものかもしれない――と思うのです。
サルの群れの中では、ボスのみが、メスと性交する権利を持っているのがふつうです。「初夜権」どころか、集団の頂点に立つボスが群れのメスそのものをすべて支配するのが当たり前。そういう社会性的習性を持っているサルの子孫なのですから、人間社会のボスである国王や領主が「初夜権」を主張することぐらい、驚くには当たらないかもしれません。
ただ、人間が作る社会は、サルの群れとは比較にならないくらい大きい。群れのすべてのメスを支配するなんて、現実的には不可能です。ならば、せめて「初夜」だけでも……と、私だったら考えただろうと思います。
「初夜権」は、ボスによるメス支配の名残ではないか?
勝手な推測ですが、私は、そう思ったりもするわけです。
実際、古代までさかのぼると、地上の権力者たちは、サルも顔負けの暴君ぶりを発揮していたようです。
実証はできませんが、文献などに登場する事例を、ざっとご紹介しておきましょう。




まだまだありますが、これくらいにしておきましょう。
日本にも、同様の風聞が、土地ごとに残されているのですが、日本の場合は、宗教的意味合いが強いので、次回、「聖職者による初夜権行使」として解説してみたいと思います。


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