「化学変化」の起こる《男と女》の関係
不純愛トーク 第262夜
前回は「ユニット型夫婦」と「化合型夫婦」の話をしました。管理人が理想とする「聖なる夫婦」になれるのは、「化合型」なのですが、そのためにたいせつなのが、男と女で起こる「化学変化」。どんな夫婦であれば、その「化学変化」が起こるのか? 今回は、そのための条件を、管理人の経験を交えながら考えてみたいと思います――。
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AKI 世の中の人と人との結びつき方には、「ユニット型」と「化合型」がある。夫婦も然り。そして、哲ジイ言うところの「聖なる夫婦」は、「ユニット型」ではなく、「化合型」から生まれる――と、前回は、そのようなお話でしたわね。
哲雄 ま、概略、そのようなことを申し上げました。AKIクン風に言うと、「フルーツ盛り合わせ型」の夫婦ではなく、「ミックス・ジュース型」の夫婦ということになるわけですが、実は、この表現は、あんまり正確とは言えません。というのも、ただ、ミックスしただけでは、「化学変化」は起こりませんからね。
AKI その化学変化って、どうしたら起こるのでしょう?
哲雄 水素と酸素が出会うと、燃え上がって水になりますよね。化学変化というのはそういうもの。ある性質を持った物質とある性質を持った物質が、化合すると、まったく違う性質を持った別の物質に変わります。人間と人間の間でも、そういう変化が起こり得ると私は思っているのですよ。
AKI Sの男と出会って、女がMの快感に目覚めるとか……そういう変化ですね?
哲雄 どうしても、AKIクンは、話をそっちへ持っていきたいわけですね。確かに、そういう化学変化もあり……ですわなぁ。しかし、私が申し上げたい「化学変化」とは、そういうことも含めた生活全体、生き方そのものにまでかかわるような変化のことです。
AKI 哲ジイも、「化学変化」した経験があるんですね?
哲雄 私は、「カメレオン男」ですから……。
AKI カメレオン? なんじゃ、それ?
哲雄 相手に合わせて、体の色まて変えてしまいます。
AKI あなたの色に染まりたい――って? いい歳こいて、言うかな、そういうこと。だいいち、それじゃあ、単に相手に合わせただけってことじゃないですか?
哲雄 それもまたよし。おたがいが、最初は無理して相手に合わせているだけでも、いつの間にか、それが、自分の習慣になったり、自分の性質の一部になったり……ってことがあるんですよ。
AKI あの……もし、さしつかえなければ、どのようなところが変わったのか、ひとつふたつ、お聞かせ願えるとありがたいのですが……。
哲雄 ああ、いつの間にか、白いブリーフを穿かない男になってしまったなぁ――とかですね。
AKI なんだ、そんなこと? 別に、化学変化てほどのものじゃないではありませんか。
哲雄 AKIクンのために、わかりやすい例を挙げただけです。よーがす。いちばん大きく変化したことをお教えしておきましょう。それはね、目の前の小さな者を愛する心てぇものを、彼女によって学んだ――てことかな。
AKI それまでは愛してなかったんですか、目の前の小さな存在を?
哲雄 どっちかって言うと、大きな社会正義とか思想の純粋さとか、そういうことにばかり目が行っていて、そういう価値で目の前の存在をぶった切っているようなところがありましたからね。でもね、その当時、おつき合いしていた彼女に、涙を浮かべて抗議されたんですよ。あなたが口にする「大きな正義」を、私の上で実現してみせてよ。こんな正義なら、あなたについていきたいと思えるようにやって見せてよ――ってね。
AKI ウワァ、それ、効きますね。効いたでしょ、哲ジイ。
哲雄 ハァ。おろしたてのワサビみたいにね。
AKI ワッ、効くゥ! それで、哲ジイは化学変化を起こしちゃったんだ。でも、たぶん、その彼女も、一生懸命、変化しようとしてたんでしょうね。だから、涙の抗議になったんだよね。いい関係じゃないですか。そのまま続けてればよかったのにね。「白いブリーフ、穿かないで」とか言ったのも、もしかしてその人?
哲雄 エーッと、あれは確か……その前の……。
AKI もう、いいです。要するに、そんなふうに、おたがいを変化させ合えるような出会いが、哲ジイの場合には、少なくとも複数回、あったってことですね?
哲雄 そういうことになりますかねェ。でも、不思議なんだよね。
そういう化学変化には、大きな変化も小さな変化もあるんだけど、
体に染みついて自分の一部のようになってしまうのは、
つまらない、小さなことのほうが多いんだ。
AKI あ、なんとなく、それわかる。あれ!? 私、いつの間にか、うどんに七味をかける女になってた――とか。
哲雄 ホウ、キミの元カレは、何にでも七味をかける男だったのですね?
AKI いけね、言っちゃった。
哲雄 それも一種の化学変化ですね。どこの馬の骨か知りませんが、そんな馬の骨と何度も何度も食卓を一緒にする間に、あなたの味覚が化学変化を起こしたわけですよ。
AKI そうか、あれも化学変化……?
哲雄 そういう小さな化学変化がね、何十年も一緒に「夫婦」として暮らしているうちに、少しずつ少しずつ、心や体に染みついて、何も言わなくても、相手のしたいことや欲しいものがわかるようになってしまう。私が「聖なる夫婦」と呼んでいるのは、そういう状態になった夫婦のことなんですよ。
AKI でも、何年一緒にいても、そうはならない夫婦もいるでしょ?
哲雄 いるでしょうねェ。どんなに長い間、一緒にいても、「まったく、あの人(あいつ)は、何、考えてるんだか?」なんて言い合う夫婦、いますからね。
AKI どこが違うんですかね?
哲雄 相手を「理解」しようという気持ちがあるかどうか、じゃないですか?
AKI 「理解」ですか? この人はここが感じるらしい――とか、そういうことですね。
哲雄 ま、そういうこともあるでしょうが、もっと大きなことも……です。「どうして、この人は、こんなふうに考えるんだろう?」とか「どうして、こんなことをするんだろう?」とか、そういうことを「わかってあげたい」という気持ちで、見ているかどうか。そこが大きいんじゃないかと思いますよ。
AKI 「もォ―ッ、ごはん食べた後のお茶碗でお茶飲んだりしないでよォ」じゃなくて、「どうして、お茶碗でお茶飲んだりするんだろう?」と考えてみる――ってことか……。
哲雄 へェ、AKIクンの元カレは、お茶碗でお茶飲んでたの?
AKI ね、みっともないでしょ?
哲雄 やさしいカレじゃないですか。
AKI エッ、どうして?
哲雄 それ、昔のおばあちゃんの知恵です。ひとつは、お茶碗にこびりついたごはんをひと粒残さず食べなさい、という知恵。そしてもうひとつは、そうやってお茶碗でお茶を飲んでおけば、後で洗う人がラクだから、という知恵。
AKI エーッ、そうだったんだぁ。そんなことまで考えて、お茶碗でお茶飲んでたのかァ……。
哲雄 わかりませんよ。そのカレがそこまでわかって、そうしてたのかどうかは。なんなら、いまからお訊きになってみてはいかがですか?
AKI いまさら、できませんよ、そんなこと。
哲雄 ま、あれだね。キミには、相手を理解しようっていう気持ちが足りなかったのかもしれませんね。
AKI それを言われると、ちょっと反省しちゃったりもしますけど。やっぱり、私たちは「ユニット型」だったのかな……?
哲雄 どんなユニットだったんでしょうね? ちと、キョーミありですなぁ。もしかして、ジョイント金具は、「エッチ」だったとか?
AKI ノーコメント!
哲雄 もし、よかったら、私とのジョイント金具、探してミルク?
AKI それは、ノー・サンキュー!


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