一生かけて「言葉の要らない関係」になる。それが理想
不純愛トーク 第259夜
説明のつく恋なんてつまらない。相手を「ミステリアス」と感じるから、恋が続くのだ――という話を、前回はしました。その「ミステリアスな関係」は、いつまで続くのか? 今回は、そんな話をしてみます。理想的な関係は、その期間がずっと続いて、最後には、何も言わなくてもわかり合える状態になること、なのですが――。
【今回のキーワード】 ミステリアス 恋愛の終焉
【SEOリンク・キーワード】 エロ 恋愛 恋愛小説 オーガズム コミュニケーション 不倫
AKI 哲ジイ、ひとつ、質問があるんですが……。
哲雄 ハイ、何でございましょう?
AKI 哲ジイは、恋の対象となる女性には、「ミステリアスであってほしい」と思ってるんですよね?
哲雄 ハイ、何もかも説明のつく関係ではつまらない、と申し上げました。
AKI それ、どれくらいの間?
哲雄 ハッ……?
AKI エーッとですね。たとえば、哲ジイがある女性と恋に落ちたとしますよね。何度かデートを重ねて、チューもして、エッチもして、体位も、表からして裏からして……とひと通り試したとしますわね。彼女が最初は見せようとしなかったあそこも、いじり回し、なめ回して、もう「秘密」なんてどこにもない――という状態になったとしますよね。それでも、ミステリアスであってほしいと思うか? ってことなんですが……。
哲雄 あのね、私が言う「ミステリアス」というのは、前回も話したと思うけど、そんな肉体的・物質的な問題じゃなくて……。
AKI ええ、わかってますよ。この人は、こんなジジイのどこを好きになってくれたんだろう? 彼女の愛は、どこから来て、どこへ行こうとしてるんだろう?――とか、そういうことなんですよね。でもね、哲ジイ、私、思うんですけど、世の中には、何も言わなくてもわかり合える、という関係もあるんじゃないですか?
哲雄 おお、それ、理想ですねェ。
AKI エッ、理想なの? でも、そうなったら、「ミステリアス」なんかじゃなくなるでしょ?
哲雄 なくなりますねェ。
AKI それじゃダメ、って言ったじゃない、哲ジイ!
哲雄 「ダメ」って言ったのは、「恋愛の対象にはならない」ということですよ。でも、「恋愛の対象にならない」ということと「男女の愛が消失する」ということは、イコールじゃありません。というか、「恋愛」は、「何も言わなくても相手がわかる」というところまで行けば、もはや「恋愛」なんてものを超えた、もっと高度な「人間同士としての愛」に昇華しているんだろう――と思います。
AKI でも、結婚して何年経っても、「女房が恋人」なんて言ってる男もいますよ。
哲雄 勝手に言ってろ!
AKI ひど~い! 女は、いつまでもそう思っててほしい――って願ってたりするんですよ。
哲雄 願うのも勝手です、そう思うのも勝手。でも、私に言わせれば、それじゃ、あまりにも進歩がない。もしかして、こいつら、「いつまでもお子ちゃまでいたい」なんて思ってるんじゃないか?――って思ったりするんだよね。
AKI 別に、いいじゃないですか。「いつまでも子ども」でも……。
哲雄 ワッ、気持ちわる! 私は、それ、ダメなんです。特に、「子どもみたい」でいることが魅力的――と感じているらしい人たちの、子どもっぽいものの言い方とか、子どもっぽいしぐさとか、服の選び方とか……そういうのを見ると、もう……。
AKI あの……もしもし、話がだいぶ、逸れちゃってますけど……。
哲雄 あ、失敬、失敬。そうでした。キミは、いつまでも「恋人気分」のようなふたりでいたい、と思ってる――と、そういう話でしたね。
AKI いや、私が……じゃなくて、そういう人たちもいるんじゃないか、と申し上げただけなんですけど。
哲雄 キミの言う「恋人気分」がどういう状態なのか――にもよりますけど、それが「恋している」という状態を指すのだとしたら、その期間は、そんなに長くないと思います。
AKI エッ、長くないんですか?
哲雄 どれくらい長く恋していられるか――は、前回もお話した、「ミステリアス」と感じていられる期間がどれくらい続くか、によっても違ってくると思うんですが、それでも永久に……ってことはない。目の前の相手が、全然、「ミステリアス」ではなくなる時は、必ずやって来る。まったく異なる2つの方法でね。
AKI エッ、2つの……? 何だろう?
哲雄 ひとつは、相手に興味がなくなったとき。その人のことをもはや何も知りたいと思わなくなるのだから、「ミステリアス」とも感じなくなる。つまり、「恋愛の終焉」。
AKI もう、興味の対象外。どうでもいい相手になっちゃうのですね。もうひとつは?
哲雄 もはや、何も知る必要がなくなったとき。さっき、AKIクンが言った、「何も言わなくてもわかりあえる」という関係になったときですね。こうなって初めて、「恋愛は成就した」と言えると思うんだけど、これには、ちと時間がかかります。
AKI 時間が……? どれくらい?
哲雄 10年、20年、30年……人によっては、一生かもしれないし……。
AKI エーッ!? 一生……? それ、長すぎませんか?
哲雄 いいじゃないですか。一生かけて、ひとつの恋愛を成就させる。なんて美しい話でありましょうか。
AKI そ、そりゃ、美しくはありますけれど……。
哲雄 そうなれば、AKIクンがお望みの、「恋人同士のような夫婦」も、ずーっと続くことになるんですよ。
AKI そ、そうかぁ……。しかし、一生はなぁ……。せめて、10年ローンとか、25年ローンとか……にはならないものでしょうかね?
哲雄 それは、本人たち次第でしょう。この人を少しでも理解したい。そう思ってふたりの時間を過ごそうと努める人たちであれば、その時間は、もっと短くなると思いますよ。最近、ボクはよく、スーパーに買い物に行くんですけどね……。
AKI 寂しい「ひとりメシ」を作るためにでしょ? あら、あのおジイちゃん、またひとりでお買い物? 奥さんに逃げられちゃったのかしら――なんてね。
哲雄 だれが言ってるんですか、そんなこと?
AKI そう思うんじゃないか――という、単なる憶測です。
哲雄 相変わらず、貧しいですねェ、キミの想像力は。私はね、最近、感動していることがあるんですよ。
AKI わかった! レジにまた、かわいい子を発見したとか……。
哲雄 だからぁ、そういうことではなくて! 私が感動することというのはですね、最近、増えたなぁ……と感じる老夫婦なんですよ。
AKI 増えてるんですか、老夫婦が?
哲雄 別に統計をとったりしてるわけじゃないですよ。でもね、よく目にするようになりました。たぶん、みなさん、すでに年金生活に入ってるんだろうなぁ……と思われるような年頃なんだけど、そういう夫婦が、仲よくカートを押しながら、買い物してるわけですよ。私はね、そういう姿を見ただけでウルッ……と来ちゃったりするんだけど……。
AKI 私も、いいなぁ……って思いますよ。結婚したら、あんな夫婦になりたいなぁって、思いますもの。
哲雄 ホウ、それは、いい心がけです。でね、そういう夫婦を見ていると、実に、夫婦はいろいろだなぁ……と思うんです。それを見ていると、「何も言わなくてもわかり合ってるんだろうなぁ」と思われる夫婦と、「ただ、おたがいに自分を主張し合っているだけ」の夫婦が、なんとなくわかるんですよね。
AKI ヘーッ。それ、面白い! どこに現れるんですか、その違い?
哲雄 それ、話し始めると、長くなるんだよね。
AKI では、次回ということで。さて……と、私は買い物でもして帰るとします。
哲雄 じゃ、私も一緒に……。
AKI シッ、シッ!
哲雄 エッ、どうして?
AKI ただ、ジャマなだけですから。


『男と女のモテ会話術』
2012年11月リリース
セール価格 85円
好評! App Storeで上位ランキング中!
iPhone、iPad、アンドロイド端末でダウンロードできます。
★iPhone、iPadでご覧になりたい方は、こちら(iTuneダウンロードページ)から

管理人は常に、下記3つの要素を満たせるように、脳みそに汗をかきながら、記事をしたためています。
あなたの押してくださったポイントを見ては、喜んだり、反省したりの日々です。
どうぞ、正直な、しかしちょっぴり愛情のこもった感想ポチをお送りください。よろしくお願いいたします。



→このテーマの記事一覧に戻る →トップメニューに戻る
- 関連記事
-
- スーパーで見かける「聖なる夫婦」。その共通項 (2012/12/30)
- 一生かけて「言葉の要らない関係」になる。それが理想 (2012/12/16)
- 「説明のつく恋」なんて、つまらない (2012/12/06)