女の夢は「願望」だが、男の夢は「事業計画」

「バカなこと言ってんじゃない」と妻の夢を笑うと、おかずが減り、
「できもしないくせに」と夫の夢を軽く見ると、一家破産の危険も。
男の夢と女の夢、少し、性質が違うのです……。
愛の会話力レッスン 第5回(改訂版)
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いつもの夕食後の時間。
TVを見ながら、夫婦ふたり、つかの間のくつろぎの時間を過ごしています。
TVから流れているのは、「カリスマ主婦」を取り上げたドキュメント番組。うなずきながら、TVを見ていた妻が、「いいなぁ」とため息をもらします。
以下は、そこからの会話――。
筆者は確信を持って言えます。
この夫の夕食のおかずは、翌日から、確実に一品、減ります。
さて、「夢」を語るのが、男のほうだとどうなるか?
同じくTVを見ながらの夫婦の会話ですが、こちらの場合、見ているのは、「成功した起業家たち」という番組だと想像してください。
TVを見ながら、夫婦ふたり、つかの間のくつろぎの時間を過ごしています。
TVから流れているのは、「カリスマ主婦」を取り上げたドキュメント番組。うなずきながら、TVを見ていた妻が、「いいなぁ」とため息をもらします。
以下は、そこからの会話――。
会話例1 「私も○○しようかなぁ」と「夢」を語る女
妻 いいなぁ。私もこんな家に住みたい。この人、ふつうの主婦から料理作家になったんだってよ。私も、もっと、料理勉強して、料理作家になろうかしら。美人主婦料理人の○○さんで~す、なんてね。けっこういけるかも……。
夫 バカな寝言、言ってんじゃないよ。亭主のメシも満足に作れなくて、何が美人主婦料理人だ!
妻 味のわからない人には、腕のふるいようもないのよ。いいわぁ~、ああいう生活。
夫 夢見るのは勝手だけどね、だいたいさ、自分があの光景の中におさまると思ってる? そのカバみたいな体形でさぁ……。
妻 いいなぁ。私もこんな家に住みたい。この人、ふつうの主婦から料理作家になったんだってよ。私も、もっと、料理勉強して、料理作家になろうかしら。美人主婦料理人の○○さんで~す、なんてね。けっこういけるかも……。
夫 バカな寝言、言ってんじゃないよ。亭主のメシも満足に作れなくて、何が美人主婦料理人だ!
妻 味のわからない人には、腕のふるいようもないのよ。いいわぁ~、ああいう生活。
夫 夢見るのは勝手だけどね、だいたいさ、自分があの光景の中におさまると思ってる? そのカバみたいな体形でさぁ……。
筆者は確信を持って言えます。
この夫の夕食のおかずは、翌日から、確実に一品、減ります。
さて、「夢」を語るのが、男のほうだとどうなるか?
同じくTVを見ながらの夫婦の会話ですが、こちらの場合、見ているのは、「成功した起業家たち」という番組だと想像してください。
会話例2 「オレも一発やるか」という男の「夢」の語り方
夫 ベンチャーかぁ。いいなぁ。オレもいつまでも、サラリーマンやってないで、一発、勝負に出るか?
妻 ハイハイ、バーンと儲けて、私をセレブ妻とやらにしてちょうだいよ。
夫 オオッ、まかせとけって。ヒルズにバーン事務所かまえて、おまえだってあれだよ、ベンツでお買い物なんて毎日にしてやっからよ。
夫 ベンチャーかぁ。いいなぁ。オレもいつまでも、サラリーマンやってないで、一発、勝負に出るか?
妻 ハイハイ、バーンと儲けて、私をセレブ妻とやらにしてちょうだいよ。
夫 オオッ、まかせとけって。ヒルズにバーン事務所かまえて、おまえだってあれだよ、ベンツでお買い物なんて毎日にしてやっからよ。
妻も、夫も、「夢」を語っているのですが、《会話例1》では、夢を口にする妻を夫がバカにしたために、この妻はヘソを曲げ、以後、夫へのサービス(ここではおかずの品数)低下という事態を招いてしまいました。ここでの、妻と夫のホンネはこうです。
妻のホンネ→女のささやかな夢を、そんなふうに頭ごなしに否定するなんて、まったく女心のわからない人ね。
夫のホンネ→まったく、できもしないことばかり夢見やがって、ちょっとは自分の現実を見つめてみろってんだ。
《会話2》では、攻守ところを替えました。夢を語る夫を「どうせできもしないくせに」と、半分、バカにしている妻は、「やれるもんならやってみなさいよ」という態度をとっています。しかし、実はこれは、とても危険。のちのち、思わぬ事態を招くことにもなりかねません。
ここで、ぜひ、みなさんに覚えておいていただきたいことがあります。それは――
女が語る「夢」は、たいていは、「かなわぬ願望」だが、
男が口にする「夢」は、しばしば「事業計画」である。
ということです。
女性が語る「夢」は、まず、その心情に理解を示すこと
女性が語る「夢」は、「願望」なのですから、これをムキになって否定したり、その実現のむずかしさをシビアに指摘したりすると、前出の「ホンネ」のように、「女心がわからない男」という烙印を押されてしまいます。
こういう場合、聞き手である男性側に求められるのは、夢そのものの内容の検討ではなく、そういう「夢」を語る彼女の心情を理解する、ということです。
前出の会話例も、男性側がそんなスタンスで臨めば、まったく違った会話になるはず。ちょっと、シミュレーションしてみましょうか。
痛いところをつかれながらも、わるい気はしない妻。翌日から、夕食の献立が少し豪華になりました。
男性の「夢」には、冷静な取り扱いが必要です
こちらは、より慎重な取り扱いが求められます。というのも、男性が口にする「夢」は、単なる「夢」ではなく、具体的な事業計画であることが多いからです。
いい加減に聞き流しておくと、後日、妻は、「晴天の霹靂」という事態に直面することになります。
こうなってからでは、後の祭り。もちろん、うまくいく場合もあるでしょうが、失敗→破産→一家離散、なんてことになったら、目も当てられません。
そんなことにならないためにも、男が「夢」を語り始めたら、どこまで本気で考えているのか、その実現性がどれくらいあるのか、どんな危険が伴う計画なのかを、「干渉」と受け取られない程度に聞き出す必要があります。
前出の会話例でシミュレートしてみましょう。
これで、亭主の独断専行は防げるはずです。
もし、具体的に相談を受けたときは、妻もそれなりに情報を収集するなりして、ストップをかけるか、全面的にサポートに回るか――を、真剣に検討することになるわけですが、その話は、ここでは省きます。
女の「夢」にはやさしい理解を、男の「夢」には賢母の対応を――という話でした。


《会話2》では、攻守ところを替えました。夢を語る夫を「どうせできもしないくせに」と、半分、バカにしている妻は、「やれるもんならやってみなさいよ」という態度をとっています。しかし、実はこれは、とても危険。のちのち、思わぬ事態を招くことにもなりかねません。
ここで、ぜひ、みなさんに覚えておいていただきたいことがあります。それは――
女が語る「夢」は、たいていは、「かなわぬ願望」だが、
男が口にする「夢」は、しばしば「事業計画」である。
ということです。

女性が語る「夢」は、「願望」なのですから、これをムキになって否定したり、その実現のむずかしさをシビアに指摘したりすると、前出の「ホンネ」のように、「女心がわからない男」という烙印を押されてしまいます。
こういう場合、聞き手である男性側に求められるのは、夢そのものの内容の検討ではなく、そういう「夢」を語る彼女の心情を理解する、ということです。
前出の会話例も、男性側がそんなスタンスで臨めば、まったく違った会話になるはず。ちょっと、シミュレーションしてみましょうか。
会話例3 彼女の「夢」に寄り添う男
妻 いいなぁ。私もこんな家に住みたい。この人、ふつうの主婦から料理作家になったんだってよ(TVのワイドショーを見ながら)。私も、もっと、料理勉強して、料理作家になろうかしら。美人主婦料理人の○○さんで~す、なんてね。けっこういけるかも……。
夫 いいねェ。おまえ、昔から、料理が好きだったからなぁ。ときどき、手抜きするけど……。
妻 あら!? 私、手抜きなんかしたかしら?
夫 するんですねェ、この美人主婦料理人は。まず、あれだね。毎日、亭主をうならせるような料理を作ることからだね。それと、ついでに……。
妻 何?
夫 少し、ダイエットしといたほうがいいね。TVって、太って見えるらしいからさ。
妻 いいなぁ。私もこんな家に住みたい。この人、ふつうの主婦から料理作家になったんだってよ(TVのワイドショーを見ながら)。私も、もっと、料理勉強して、料理作家になろうかしら。美人主婦料理人の○○さんで~す、なんてね。けっこういけるかも……。
夫 いいねェ。おまえ、昔から、料理が好きだったからなぁ。ときどき、手抜きするけど……。
妻 あら!? 私、手抜きなんかしたかしら?
夫 するんですねェ、この美人主婦料理人は。まず、あれだね。毎日、亭主をうならせるような料理を作ることからだね。それと、ついでに……。
妻 何?
夫 少し、ダイエットしといたほうがいいね。TVって、太って見えるらしいからさ。
痛いところをつかれながらも、わるい気はしない妻。翌日から、夕食の献立が少し豪華になりました。

こちらは、より慎重な取り扱いが求められます。というのも、男性が口にする「夢」は、単なる「夢」ではなく、具体的な事業計画であることが多いからです。
いい加減に聞き流しておくと、後日、妻は、「晴天の霹靂」という事態に直面することになります。
会話例4 夫の「夢」に火を点けた、その結果…
夫 よーし。おい、銀行から金借りてきたぞ。退職金も前借りしてきた。
妻 エッ!? エーッ!! ナニ言ってるの、あなた?
夫 ナニって、こないだ、話したじゃないか。ベンチャー立ち上げようかって。おまえも喜んでただろう。セレブ妻になれる……なんちってさ。
夫 よーし。おい、銀行から金借りてきたぞ。退職金も前借りしてきた。
妻 エッ!? エーッ!! ナニ言ってるの、あなた?
夫 ナニって、こないだ、話したじゃないか。ベンチャー立ち上げようかって。おまえも喜んでただろう。セレブ妻になれる……なんちってさ。
こうなってからでは、後の祭り。もちろん、うまくいく場合もあるでしょうが、失敗→破産→一家離散、なんてことになったら、目も当てられません。
そんなことにならないためにも、男が「夢」を語り始めたら、どこまで本気で考えているのか、その実現性がどれくらいあるのか、どんな危険が伴う計画なのかを、「干渉」と受け取られない程度に聞き出す必要があります。
前出の会話例でシミュレートしてみましょう。
会話例5 熱く「夢」を語る男には「現実」の「差し水」を
夫 ベンチャーかぁ。いいなぁ。オレもいつまでも、サラリーマンやってないで、一発、勝負に出るか?
妻 ねェ、何か計画してるの?
夫 ウン、まだ具体的にはなってないんだけどさ、独立してやんないかっていう話があって、ちょっと心動かされてるんだよな。
妻 ね、話が具体的になりそうになったら、絶対に相談してね。私は、あなたのやることだったら、全面的に応援したいんだけど、子どもたちの将来にも関わることだから。家族は、一心同体だってこと、覚えておいてね。
夫 ああ、もちろん、わかってるさ。必ず、相談するから。
夫 ベンチャーかぁ。いいなぁ。オレもいつまでも、サラリーマンやってないで、一発、勝負に出るか?
妻 ねェ、何か計画してるの?
夫 ウン、まだ具体的にはなってないんだけどさ、独立してやんないかっていう話があって、ちょっと心動かされてるんだよな。
妻 ね、話が具体的になりそうになったら、絶対に相談してね。私は、あなたのやることだったら、全面的に応援したいんだけど、子どもたちの将来にも関わることだから。家族は、一心同体だってこと、覚えておいてね。
夫 ああ、もちろん、わかってるさ。必ず、相談するから。
これで、亭主の独断専行は防げるはずです。
もし、具体的に相談を受けたときは、妻もそれなりに情報を収集するなりして、ストップをかけるか、全面的にサポートに回るか――を、真剣に検討することになるわけですが、その話は、ここでは省きます。
女の「夢」にはやさしい理解を、男の「夢」には賢母の対応を――という話でした。

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