男はなぜ、グチを聞くのがヘタなのか?

何かと言うと、グチを口にする女。たいていの男は、
このグチの取り扱いを誤ってしまいます。ただ、
聞いてくれるだけでいいのに、男ときたら、すぐに……。
愛の会話力レッスン 第2回(改訂版)
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男女の間で、スレ違ってしまう会話。
そのスレ違いが典型的に現れる例として、「グチを言う女(男)」vs「グチに耳を傾ける男(女)」という場面があります。
ありがちな例をご紹介しましょう。
この会話、実は、まったくかみ合ってない――ということが、おわかりいただけるでしょうか?
そのスレ違いが典型的に現れる例として、「グチを言う女(男)」vs「グチに耳を傾ける男(女)」という場面があります。
ありがちな例をご紹介しましょう。
会話例1 グチを言う妻とアドバイスを送ろうとする夫
妻 もう、イヤになっちゃう。今度、来たインストラクターったらね、まるでビリー軍曹なのよ。
夫 いいじゃないか。ビシビシやってもらえば、キミのおなかだって、少しは引っ込むんじゃないか。
妻 わたしたち、ずっと怒鳴られっぱなしで、もうクタクタ。おしゃべりもできやしないんだから。
夫 別に、おしゃべりしに行ってるわけじゃないだろう。
妻 みんな、言ってるの。これじゃ、ストレス溜まっちゃうわね……って。
夫 だったら、止めてしまえよ。ストレス溜めるために通ったんじゃ、意味ないでしょ。もっと安くていいジム、他にもあるだろう。
妻 わたし、そんなこと言ってるんじゃないでしょ。も~ッ、ひとの話、聞いてないんだから……。
妻 もう、イヤになっちゃう。今度、来たインストラクターったらね、まるでビリー軍曹なのよ。
夫 いいじゃないか。ビシビシやってもらえば、キミのおなかだって、少しは引っ込むんじゃないか。
妻 わたしたち、ずっと怒鳴られっぱなしで、もうクタクタ。おしゃべりもできやしないんだから。
夫 別に、おしゃべりしに行ってるわけじゃないだろう。
妻 みんな、言ってるの。これじゃ、ストレス溜まっちゃうわね……って。
夫 だったら、止めてしまえよ。ストレス溜めるために通ったんじゃ、意味ないでしょ。もっと安くていいジム、他にもあるだろう。
妻 わたし、そんなこと言ってるんじゃないでしょ。も~ッ、ひとの話、聞いてないんだから……。
この会話、実は、まったくかみ合ってない――ということが、おわかりいただけるでしょうか?

かみ合わない原因は、夫側と妻側の会話の目的が、そもそも違っていることにあります。
整理してみましょう。

厳しすぎるインストラクターについてグチを言うことで、夫に「たいへんだねェ」と同情してもらい、「でも、ガンバレよ」と励ましてもらいたい。

シェイプ・アップしたいという妻の目的を達成するのに、現在のジムが適切かどうかを妻の話から判断して、いい解決策を提示したい。
この種のスレ違いが特に顕著になるのが、会話例に登場したような「妻のグチ」の場面でしょう。
「グチ」と言いましたが、「グチ」と意識しているのは妻の側だけで、夫はたいていの場合、それを「相談」と受け取ってしまいます。
「相談」である以上、「どうすればいいか?」という解決策を示すのが、相談された者のつとめである――と、夫のほうは考えてしまうわけです。
そんなスレ違いを生む背景には、男女がそれぞれ「コミュニケーションの中で重視しているもの」の違いがあります。それは――
女は、「共感」「同調」を重視し、
男は、「問題の解決」を重視する。
ということに尽きます。
最初の会話例に戻りましょう。
妻は、このとき、夫にどんな反応をしてほしかったのか?
妻が求めた「理想の会話」はこうです。
会話例2 妻が求める理想的な「グチ」の聞き方
妻 もう、イヤになっちゃう。今度、来たインストラクターったらね、まるでビリー軍曹なのよ。
夫 そりゃ、たいへんだねぇ。うちの会社にも、鬼軍曹みたいな課長が赴任してきて、みんな、パニックっちゃってるけど……。
妻 でも、その人のおかげで、売上伸びてるんでしょ?
夫 ま、そりゃそうだけど。キミのおなかだって、ビリー軍曹に鍛えられたら、ビックリするほどくびれるかもしれないじゃないか。
妻 それはそうなんだけど……。
夫 ま、ガンバってみなさいよ。別にわるい人じゃないんでしょ。
妻 よしッ。くびれ復活目指して、ガンバってみるか!
妻 もう、イヤになっちゃう。今度、来たインストラクターったらね、まるでビリー軍曹なのよ。
夫 そりゃ、たいへんだねぇ。うちの会社にも、鬼軍曹みたいな課長が赴任してきて、みんな、パニックっちゃってるけど……。
妻 でも、その人のおかげで、売上伸びてるんでしょ?
夫 ま、そりゃそうだけど。キミのおなかだって、ビリー軍曹に鍛えられたら、ビックリするほどくびれるかもしれないじゃないか。
妻 それはそうなんだけど……。
夫 ま、ガンバってみなさいよ。別にわるい人じゃないんでしょ。
妻 よしッ。くびれ復活目指して、ガンバってみるか!
これで、妻も満足、夫も満足の会話が成立です。
ところで、この例の場合は、察しのいい夫側が、妻の意を汲んで「同調会話」をしているので、会話がスムーズに運んでいるのですが、なかなかそうは察してくれないのが現実です。
妻の冒頭の言葉=「もう、イヤになっちゃう」が、夫側としては「解決策を求められている」というふうに聞こえてしまうからです。
そこで、妻の側もひと工夫。
会話の出だしをこう変えてみます。
会話例3 妻が「グチ」の言い方を工夫すると…
妻 フーッ、きょうはもう、腹筋がパンパン。
夫 なんだ? いつものエクササイズか?
妻 それが、いつもの…じゃないの。今度来たインストラクターが、すごいスパルタで、ホラ、あのビリー軍曹みたいな人なのよ。
夫 オーッ、そりゃ、きつそうだね。
妻 きついなんてもんじゃないわよ。おしゃべりひとつできないくらい、みっちり動かされるんだから……。
夫 どれどれ? 少し、くびれが復活したかな?
妻 イヤ~ん。そんなにすぐ、くびれるわけないでしょ。あん……もぉ、こんな時間から……。
妻 フーッ、きょうはもう、腹筋がパンパン。
夫 なんだ? いつものエクササイズか?
妻 それが、いつもの…じゃないの。今度来たインストラクターが、すごいスパルタで、ホラ、あのビリー軍曹みたいな人なのよ。
夫 オーッ、そりゃ、きつそうだね。
妻 きついなんてもんじゃないわよ。おしゃべりひとつできないくらい、みっちり動かされるんだから……。
夫 どれどれ? 少し、くびれが復活したかな?
妻 イヤ~ん。そんなにすぐ、くびれるわけないでしょ。あん……もぉ、こんな時間から……。
会話の流れがずいぶん変わりました。
ポイントは、たったひとつ。「もう、イヤになっちゃう」という「救難信号」とも思えるフレーズを、削除したことです。
「救難を求めている」と思われる信号をキャッチすると、男の脳は、「なんとか助けなくては」というふうにフル回転を始めます。つまり、解決策を考える方向へ――と、脳が働きはじめるのですね。
グチを言うときには、つとめて、「助けて」信号を含ませないように話をする。
グチを発する側の心得として覚えておくといいでしょう。

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