「ひとり」を続けていると萎縮する「アレ」について


ある器官が、みるみる衰えていきます。アレじゃないですよ、「あれ」。
「声帯」が衰えてしまうのです。本日は、それを避ける知恵をご紹介。
ノート〈8〉 「ひとり」を続けていると萎縮する「アレ」について
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前回、「おひとり様」の精神を健全に保つためには、「グルーミング」が不可欠である――という話をしました。
「グルーミング」とは、「毛づくろい行動」のこと。人間の場合だと、「スキンシップ」になります。
ひとり暮らし歴50年になんなんとする不肖・長住も、ことスキンシップに関しては、それはもう熱心に、日々、あいつとめております。熱心のあまり、手をピシャリと叩かれたりすることもありますが、そのピシャリもまた「スキンシップ」である――と、喜んで受け止めることにしています。
なんとまぁ、人間ができていることでありましょうか……。
スキンのほうは、それで片がつきます。
むずかしいのは、メンタルのほうです。
メンタル上の「グルーミング」。「スキンシップ」も、メンタル上に「グルーミング効果」をもたらしてくれはするのですが、やはり、それだけでは不十分。言葉を話すわれわれ人間は、どうしても、言葉と言葉でコミュニケーションをとるという「グルーミング」がないと、精神が渇いてきます。
言葉と言葉のコミュニケーション、つまり「会話」です。
実は、こっちのほうがはるかにむずかしい。むずかしいけど、「スキンシップ」以上に重要である――という話を、きょうはしてみたいと思います。
「グルーミング」とは、「毛づくろい行動」のこと。人間の場合だと、「スキンシップ」になります。
ひとり暮らし歴50年になんなんとする不肖・長住も、ことスキンシップに関しては、それはもう熱心に、日々、あいつとめております。熱心のあまり、手をピシャリと叩かれたりすることもありますが、そのピシャリもまた「スキンシップ」である――と、喜んで受け止めることにしています。
なんとまぁ、人間ができていることでありましょうか……。
スキンのほうは、それで片がつきます。
むずかしいのは、メンタルのほうです。
メンタル上の「グルーミング」。「スキンシップ」も、メンタル上に「グルーミング効果」をもたらしてくれはするのですが、やはり、それだけでは不十分。言葉を話すわれわれ人間は、どうしても、言葉と言葉でコミュニケーションをとるという「グルーミング」がないと、精神が渇いてきます。
言葉と言葉のコミュニケーション、つまり「会話」です。
実は、こっちのほうがはるかにむずかしい。むずかしいけど、「スキンシップ」以上に重要である――という話を、きょうはしてみたいと思います。

長住は、4年ほど前までは、自分のオフィスを持っていました。常勤のスタッフもいましたし、出入りする外部スタッフもいました。
一日、だれとも話をしない――なんてことは、想像もできない生活でした。
しかし、そのオフィスは、諸般の事情により、閉じざるを得なくなりました。
ロンリー・長住は、文字通りの「おひとり様」になりました。
だれとも会わないまま一日を過ごすことが多い――という生活が、早や、5年目に突入しています。
みなさん、こうなると、何が起こるか、わかりますか?
自分では想像もしていなかったのですが、衰えてしまうんです、ある機能が。
いえ、みなさんが、いま頭に描いたようなこと(?)ではありませんよ。

体の中のある器官が、萎縮してしまうんです。いわゆる「廃用萎縮」というやつです。
それが起こるんですね、声を出す器官=声帯に。
そうです。声を出してしゃべるということを一定期間以上やらないでいると、声帯は萎縮して、声がどんどん出なくなってしまいます。
そのことに気づいたとき、私はまっ青になりました。
他に何も取り柄はないけれど、声だけは……と思っていた自慢のバリトン。「あなたの歌を聞いていると、シナトラが歌っているのかと思ってしまうわ」などと、かつては心あるご婦人におホメいただいたこともあるその自慢の声が、実に情けないかすれ声になってしまっていることに気づいたとき、「こりゃ、いかん」と思ったわけです。
みなさん、声は、使わないと退化します。
「おひとり様」には、ぜひとも気をつけていただきたい――と思うことのひとつ。
そうならないために、どうすればいいか?
意識して、声を出すしかありません。
とはいえ、ひとり暮らしの自室の中で叫んだりしていると、「あそこのジジイは頭がおかしい」と思われかねません。
電車の中で大きな声を出すのも、道を歩きながら叫ぶのも、公序良俗という観点から言うと、決して好ましいこととは思えません。
しかし、声は出さなくちゃ。それも、「会話」という形で。
そのために、私が心がけていることがあります。
題して《ムダ口、大いにたたくべし!‐5か条》。本日は、それをご紹介いたしましょう。

メールですむことは、電話ですませよ!
近頃は、なんでもメールですませてしまおうとする傾向があるようです。
そのほうが安くつく、ということもあるのでしょうが、生の声で話すことを避けたいという心理も、あるいは働いているのかもしれません。
しかし、これをやっていると、「おひとり様」の声帯は、どんどん萎縮していきます。
私は、逆を心がけています。
電話ですむことは、極力、電話をかけるようにしています。
メールですむことも、電話をかけるようにしています。
必要があって、メールを送った場合も、「メール送ったよ」と電話をかけます。CMでバカにされても、電話をかけます。
これが、まず第一です。

「口座引き落とし」は使いません
特に、公共料金です。
どんなに「口座引き落としが便利です」と言われても、必ず払い込み票を送ってもらって、コンビニで支払うようにしています。しかも、できるだけ「ローソン」で。
余談ですが、ローソンで支払うと、「ポイントカード」に「来店ポイント」がつくからです。電気・ガス・水道・電話……と、支払いが4件あっても、一度ですませたりせず、4回に分けて足を運びます。そうすれば、ポイントも4倍貯まるからですが、それよりも何よりも、レジで会話を交わす機会が4倍に増える。これが、大きいんですね、わが声帯にとっては。
で、せっかく会話を交わすチャンスですから、私は、そこで余計なひと言を発します。
もちろん、「ねェちゃん、ええケツしとんなぁ」「胸、デカ!」なんていう類の言葉じゃありませんよ。そんなのは、ただの「客ハラ」です!
たとえば、こんな具合――
店員 こちら、領収書になります。
(「なるか、そんなもん……」と心の中では思いますが、そんなことはオクビにも出さず、ニッコリ笑って返します)
長住 ありがとう。
店員 大事にお持ち帰りください。
長住 いいこと言うねェ。(ほんとうに感心したように言います。←ここ、ポイント)
店員 エッ……!?(意外なことをホメられた、という顔で、ポカンとしています)
長住 なかなか言えないことだよ。そういう、気ばたらきのひと言はさ。若いのに、エラいッ!
(横から年増のベテラン店員が、「マニュアルですよ、マニュアル」と余計なひと言をはさんだりしますが、無視。以後、この若き店員は、私の顔を見ると、ニッコリ微笑んでくれるようになりました)
(「なるか、そんなもん……」と心の中では思いますが、そんなことはオクビにも出さず、ニッコリ笑って返します)
長住 ありがとう。
店員 大事にお持ち帰りください。
長住 いいこと言うねェ。(ほんとうに感心したように言います。←ここ、ポイント)
店員 エッ……!?(意外なことをホメられた、という顔で、ポカンとしています)
長住 なかなか言えないことだよ。そういう、気ばたらきのひと言はさ。若いのに、エラいッ!
(横から年増のベテラン店員が、「マニュアルですよ、マニュアル」と余計なひと言をはさんだりしますが、無視。以後、この若き店員は、私の顔を見ると、ニッコリ微笑んでくれるようになりました)

レジに「担当者」を作れ!
もし、あなたが、スーパーなどにしばしば買い物に行くような生活を送っているのであれば、これは「ムリのない程度に、できれば…」なのですが、レジには「あなたの担当者」をひそかにお作りになることをおすすめします。
もちろん、レジの担当者は、シフトによってコロコロと顔ぶれが変わりますから、第1、第2、第3……ぐらいまで、「心の中の担当者」を作っておいて、レジはできるだけその担当者のブースですませるようにします。
言うまでもないことですが、これは、つきまとい行為ではありません。他の列が空いているのに、ムリにその人の列に並ぶとか、後ろの客がメイワクするほどに長々と彼女(またはカレ)に話しかけるとか、もちろん、彼女やカレの電話番号を尋ねるとか自分の電話番号を渡そうとするとか、「カレ(彼女)いるの?」「結婚してるの?」「きのうエッチした?」などと個人情報を聞き出そうとする……などなどの行為は、厳に慎まなくてはなりません。
それらのマナーをわきまえた上で、ちょっと「余計なひと言」をプラスするのです。
そのひと言は、あくまで、彼女やカレの業務に関わること。しかし、少し余計…なひと言です。
「いやぁ、きょうは込んでるね」でもいいし、「最近、野菜が高いよね」でもOK。
私は、よくバラ売りの食材を購入します。パッケージされずに、ひと切れ98円とかで売られている魚の切り身などですが、これには、実は隠されたネライがあるのです。
ある日のレジ。その日のレジには、私のいちばんのお気に入り、Sさんが楚々とお立ちになっていました。
Sさん エーと……これ、ブリですか?
長住 惜しいッ!
Sさん エッ!? じゃあ……。(と、レジのパネルで食品名を探しています)
長住 ヒント! その子どもだよ。
Sさん もしかして、イナダ……ですか?
長住 ピンポーン!
長住 惜しいッ!
Sさん エッ!? じゃあ……。(と、レジのパネルで食品名を探しています)
長住 ヒント! その子どもだよ。
Sさん もしかして、イナダ……ですか?
長住 ピンポーン!
クスッ……と笑ったSさんとは、以後も何かと言葉を交わすようになりました。
わざとミスすることもあります。
長住 あッ……。(レジを打ち始めたところで、「しまった」という顔で声を挙げます)
Tさん エッ……?
長住 ちょ……ちょっと、忘れもの。それ、保留にできる?
Tさん いいですよ。ここに置いておきますから。
長住 ごめん。38秒で戻ってくるから、後ろの方を先に。ごめんね。
(小走りに売り場に向かい、買い忘れた商品を手に、息を切りながら戻ってきます)
長住 セーフ?
Tさん 早いですね。セーフですよ。
Tさん エッ……?
長住 ちょ……ちょっと、忘れもの。それ、保留にできる?
Tさん いいですよ。ここに置いておきますから。
長住 ごめん。38秒で戻ってくるから、後ろの方を先に。ごめんね。
(小走りに売り場に向かい、買い忘れた商品を手に、息を切りながら戻ってきます)
長住 セーフ?
Tさん 早いですね。セーフですよ。
このTさんとも、以後、何かと言葉を交わすようになり、「きょうは、忘れ物ないですか?」と、Tさんのほうから声をかけてくるようになりました。
ハイ。長住はけっこう、遊んでおります。スーパーでも。

何かにつけて、「ありがとう」「ごくろうさまです」を口にせよ
ま、これは、社会人としての常識のようなものでしょう。
信号で学童の横断を指導しているグリーン・マドモアゼル(昔は「みどりのおばさん」と呼ばれました)がいれば、「おはようございます。いつもごくろうさまです」とあいさつ。
街角でティッシュを配っているおねェさんがいたら、必ず受け取って「ありがとう」と声をかけます。
ときには、これに「余計なひと言」をプラスします。
梅雨の雨空の下で呼び込みをやっている居酒屋の店員がいれば、「雨なのにたいへんだねェ。ガンバるんだよ」と励ました上で、「オレは入んないけどね」とやってツンとさせ、
夏の晴れた日にティッシュ配りをしている女の子がいれば、「熱中症にならないように気をつけるんだよ」と声をかけて、「おじさんも気をつけてね」と、フレンドリーなレスポンスをちょうだいし、
木枯らし吹きすさぷ冬の路上で案内プラカードを持って立っているか細い女あれば、「風強いのに、細い体でたいへんだね」とやって、ちょっとうれしそうな顔をさせ……。
という具合に、ムダ口をたたきまくっております。

勧誘電話は適当に相手すべし
「おひとり様」の部屋には、実にさまざまな勧誘の電話がかかってきます。
ひと頃までは、「いまならまだ間に合う」的な「結婚紹介所」の勧誘でしたが、ここ数年、それがパッタリなくなったと思ったら、やたら増えたのが「互助会」の勧誘と「墓地」のセールス。
その種の電話は、相手が「○○寺の近くに新しい墓地が……」などと切り出したとたんに、「けっこうです」とブチ切りしていたのですが、最近は、せっかくかかってきた電話なのにもったいない――と考えるようになりました。
どうせなら、少し遊んでやれ――というわけです。
勧誘者 あの、ご主人さまでいらっしゃいますか?
長住 「ご主人さま」ってほどのものじゃないけどね。
勧誘者 そんな、ご謙遜を。実は、わたくし、今度、○○にできた新しい霊園のご案内で……。
長住 レ・イ・エ・ン……? 何、それ? 遊園地のようなもの?
勧誘者 じゃなくて、墓地なんですが……。
長住 ああ、墓地ねェ。つまり、あれ? おまえも、ボチボチ入れよ、と。そういう案内?
勧誘者 じゃなくて、将来に備えてですね……。
長住 あのさ……。
勧誘者 ハイ?
長住 これ、時給いくら?
勧誘者 エッ!?
長住 バイトなんでしょ? テレアポとかいう。いくらなの、時給?
勧誘者 い、いや……それは、ちょっと……。
長住 私もね、やってみようかなと思ってるんだ。ちょっと教えてよ、いくら? 一日、何時間? もしかして、歩合制だったりするわけ?
勧誘者 ど、どうも……失礼いたしました。
長住 「ご主人さま」ってほどのものじゃないけどね。
勧誘者 そんな、ご謙遜を。実は、わたくし、今度、○○にできた新しい霊園のご案内で……。
長住 レ・イ・エ・ン……? 何、それ? 遊園地のようなもの?
勧誘者 じゃなくて、墓地なんですが……。
長住 ああ、墓地ねェ。つまり、あれ? おまえも、ボチボチ入れよ、と。そういう案内?
勧誘者 じゃなくて、将来に備えてですね……。
長住 あのさ……。
勧誘者 ハイ?
長住 これ、時給いくら?
勧誘者 エッ!?
長住 バイトなんでしょ? テレアポとかいう。いくらなの、時給?
勧誘者 い、いや……それは、ちょっと……。
長住 私もね、やってみようかなと思ってるんだ。ちょっと教えてよ、いくら? 一日、何時間? もしかして、歩合制だったりするわけ?
勧誘者 ど、どうも……失礼いたしました。
そこで、電話はプツン。
もう少し遊ばせてよ――と思ったのですが、どうやらそのアポインターには、そんな心のゆとりはないようでした。
世の中からは「害虫」のように思われている電話勧誘ですが、逆手にとって遊ぶ方法もないわけじゃない――という話でした。
ただし、これ、話力に自信のない方には、絶対におすすめできません。
相手のペースに巻き込まれて、ヘタしたら、その術中にはまってしまう危険性大! だからです。

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