「黒潮」の男と女は離婚しやすい…? その理由
不純愛トーク 第235夜
地域による「愛のあり方」の違い。前回までは、西南日本=オル語圏vs東北日本=イル語圏、という比較で考えてきましたが、今回は、日本海側か太平洋側か? という海洋との関係で見ていきます。意外にも、「黒潮の女」は、離婚率が高かったりするのです――。
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哲雄 前回まで、日本の文化の基底には、「オル語圏」と「イル語圏」がある、という話をしてきました。ちょっと、まとめておきましょうか。

地域:佐渡~三河湾東部(豊橋あたり)より西側の西南日本
植生:ツバキ、シイ、クスなどの常緑樹を中心とする照葉樹林帯
文化のルーツ:南方系(チベット~中国雲南~中国揚子江以南地域とつながるルーツ)
食べるネギ:青ネギ
社会の結合要素:「講」や「組」を中心とした「講組結合」。利益や主義・信条などで結びつく傾向が強い。
植生:ツバキ、シイ、クスなどの常緑樹を中心とする照葉樹林帯
文化のルーツ:南方系(チベット~中国雲南~中国揚子江以南地域とつながるルーツ)
食べるネギ:青ネギ
社会の結合要素:「講」や「組」を中心とした「講組結合」。利益や主義・信条などで結びつく傾向が強い。

地域:佐渡~三河湾東部(豊橋あたり)より東側の東北日本
植生:ナラ、ニレ、シナノキ、カエデなどを中心とする落葉広葉樹林帯
文化のルーツ:北方系(シベリア~満州~朝鮮半島とつながるルーツ)
食べるネギ:白ネギ
社会の結合要素:本家・分家をハッキリ区別する惣領制のもと、血縁中心に結びつく「同族結合」が強い。
植生:ナラ、ニレ、シナノキ、カエデなどを中心とする落葉広葉樹林帯
文化のルーツ:北方系(シベリア~満州~朝鮮半島とつながるルーツ)
食べるネギ:白ネギ
社会の結合要素:本家・分家をハッキリ区別する惣領制のもと、血縁中心に結びつく「同族結合」が強い。
AKI 前回、離婚率は、全体的には「オル語圏」のほうが高いけれど、低いほうも、ほとんど「オル語圏」が占めているという話でしたよね?
哲雄 ハイ。しかし、離婚率が低い「オル語圏」というのは、石川、富山、福井、新潟など、ほとんどが日本海側である、しかも北陸に集中しているということを申し上げました。
AKI この一帯は、一向宗(浄土真宗)が盛んで、昔から「念仏講」が盛んに開かれていた地域でもある、という話でしたよね。
哲雄 「講組結合」がきわめて強い地域ですね。それが、低い離婚率に直接、つながっているかどうかはわかりませんけど。
AKI 哲ジイは、そこに「日本海気質」と「太平洋気質」も関係しているのではないか、という話をしましたよね?
哲雄 あるんじゃないかなぁ……という推測なんですが、一般的に、日本海側の人間は「内向的」で、太平洋側の人間は「外向的」と言われてます。
AKI フーン、どうしてだろう?
哲雄 いろんな要素があると思うんだけど、ひとつは、日本海側というのは、豪雪地帯が多い。冬の間は雪に閉ざされて、外部との交流が遮断されてしまうし、雪下ろしなんかは家族が力を合わせてやんなくちゃならない。どうしても「内向き」の力が強くなる傾向にあるんじゃないか、と思うわけです。実はね……。
AKI 何か、ワケありなんですか?
哲雄 どうも、私は、このゾーンの女性に弱い。
AKI そ、そうなんですか? 実は、私もそのゾーンの女なんですが……。
哲雄 そう言えば、秋田でしたね。ハイ、秋田の方とも、恋に落ちたことがありました。あとは、山形がひとり、新潟がひとり、富山がひとり、福井がひとり……。
AKI 軒並み、日本海じゃないですか? やっぱり……その内気な……というか、控えめなというか、そういうところに強く惹かれて、よし、このオレが彼女の心を開かせてやろうとか思って……と、ま、そんなパターンですかね?
哲雄 勝手な分析しないでくれる? ま、それもあったでしょうが、肌が雪のように白くてね……テヘヘ……。
AKI なんだ、そっち? そう言えば哲ジイも、福岡出身ですよね、同じ日本海じゃないですか?
哲雄 いえ、日本海というのは、山陰地方まで。対馬海峡から先の福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島などが面しているのは、日本海じゃなくて東シナ海なんですよ。「東シナ海気質」というのは、またちょっと違ってまして……。
AKI ホォ、それは、どんな……?
哲雄 ひと言で言うと、目立ちたがり屋。「オレが」「私が」という気分がものすごく強い。芸能人が多かったりするでしょ?
AKI メッチャ多いです。でも、どうしてそうなるの?
哲雄 その理由はよくわかりません。ただね、この地域は、古来、もっとも頻繁に外国と行き来した地域です。朝鮮半島なんて、大阪より近い距離にある。中国大陸だって、上海ぐらいなら、東京よりも近い。鎖国時代になっても、長崎だけは、外国に向かって開かれてた。いろんな芸事とか、食い物とか、学術とかが、真っ先にこのあたりに入ってきて、それから東へ伝わっていくというルートをとった。なので、この地域の連中は、新しいものにはすぐ飛びついて、「ホラ、オレ、こげなことできるとばい」と、それを自慢したりする性質がすごく強い。
AKI それで目立ちたがり? じゃ、「日本海的性質」とは真反対じゃないですか? なのに、哲ジイは、日本海の女に惹かれた……?
哲雄 人間、自分にないものに惹かれる性質を持ってますからね。
AKI そっかぁ……。「オレが、オレが」の哲ジイは、楚々として控えめな日本海的女の神秘性に心を揺さぶられ、なんとか、そのお股を開かせようと、心を砕いた――と、そういうわけですね。
哲雄 まったく、デリカシーのかけらもない女だね、キミは?
AKI じゃ、「太平洋気質」のほうは? 日本海が「内向的」なら、こちらは「外向的」って言っていいの?
哲雄 「外向的」と言うより「開放的」と言うべきでしょうね。ただね、同じ太平洋側でも、「黒潮」の影響を受ける地域と「親潮(千島海流=寒流)」の影響を受ける地域とでは、少し違うような気もします。もう一度、「相対離婚率の高い都道府県ベスト10」を掲載してみますから、これをよく眺めてください。

離婚件数÷婚姻件数(単位:%)――2005年「人口動態統計」より
1位 青森県……49.8
2位 高知県……47.7
3位 北海道……45.7
4位 宮崎県……44.4
5位 和歌山県…44.2
6位 徳島県……43.6
7位 佐賀県……42.5
8位 長崎県……42.1
9位 沖縄県……41.7
10位 愛媛県……41.6
AKI あっ、そうか。太平洋側の、それも「黒潮」に洗われる地域が多い……。
哲雄 でしょ? ベスト10中、高知、宮崎、和歌山、徳島、沖縄……と、黒潮に面した都道府県が5つも入ってます。これは、なにを物語っているのか?
AKI わかった! あっちも開放的なんだ!
哲雄 「あっち」というのは、もしかして「エッチ」のことをおっしゃってるんでしょうか?
AKI ええ、まぁ……そういうことも含めてですが……。
哲雄 それはどうだか、確めたことがないので何とも言えませんが、ただ、この黒潮に面した地域の人たちは、「流動性」が他の地域に比べて高いような気がします。それと、女性の経済力がけっこう高い。
AKI 「流動性」っていうのは……?
哲雄 たとえば、よその地域と商売で行き来するとか、魚を追って遠方まで漁に出るとか、あるいは、いっそよその土地に行ってそこに住み着いてしまうとか……などのことを申し上げてるんですけどね。
AKI 出かけた先に女を作って、そっちとくっついちゃう、なんてこともあり……なわけですね。
哲雄 どうしてもそういう話にしてしまいたいようだけど、ま、それもありでしょうね。
AKI 逆に、亭主が長期間、家を明けたスキにカミさんが浮気して……ってことだって、考えられなくはないでしょ?
哲雄 あるでしょうねェ。
AKI もうひとつの「女性の経済力が高い」っていうのは?
哲雄 ご存じかとも思いますが、これらの地域は、海女が多い地域でもあります。海に潜ってサザエやアワビを獲る海女が生活を支えているという漁村も、けっこうあります。つまり、女性に経済的自立力がある。そうなると……?
AKI 亭主の経済にしがみついていなくてもいいってことになりますわねェ。なるほど、それも、離婚しやすい条件のひとつにはなりますわね。
哲雄 あくまで、可能性のひとつとして……ということですけどね。
AKI 哲ジイは、こっちのほうはダメなんですか?
哲雄 ハイ……?
AKI つまり、その……「太平洋側」の「黒潮」に洗われた開放的な女たちは、恋愛の対象には……?
哲雄 いいですねェ。好きだなぁ、そういうタイプ。
AKI このオヤジ、結局、女なら何でもいいんだ……。
哲雄 ハッ、何か……?

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