「結婚式」で燃え尽きてしまう女たち
不純愛トーク 第223夜
結婚に金がかかりすぎる。それが、若年層の「結婚離れ」を生んでいるのではないか。前回は、そんな話をしました。今回は、その続編。結婚式や披露宴に金をかけるのは、そこを「ゴール」と考えるからで、「結婚式」をゴールにしてしまうと、そこで恋愛は燃え尽きてしまう。燃え尽きた後の結婚生活は味気なく、それが離婚につながる場合もある。そんな話をご紹介します――。
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AKI 結婚に金がかかりすぎる。特に、結婚式・披露宴に金がかかりすぎる。前回、そんな話をしたんですよね。哲ジイは、お金がかかりすぎる理由のひとつに、「結婚」が「家と家の結婚」になっていることを指摘してましたよね?
哲雄 ハイ。「家×家」の問題にしてしまうから、ミエも働く。当然、お金もかかる。そう申し上げました。
AKI あのね、哲ジイ、私、もうひとつ、大きな理由があるような気がするんです。
哲雄 ホウ、何でしょ?
AKI みんな、「結婚式」をゴールにしすぎるんじゃないですかねェ。ゴールだから、どうしても、その儀式をハデにブチ上げたいという心理が働くんじゃないかなぁ……って、私は思うんだけど。
哲雄 フム……。私も、同感です。おっしゃるとおり、結婚式と披露宴が「恋愛のゴール」になっちゃってる――って感は、否めませんねェ。ほんとは、「ゴール」というより「スタート」だと思うんですけどねェ。そこを「ゴール」にしてしまうから、恋愛がそこで終わってしまうんです。
AKI 結婚は、人生の墓場――なんて言いますものねェ。
哲雄 言いません!
AKI エッ、言いますよォ。私の周りでも、言ってる人、いっぱいいる。
哲雄 それ、全員、間違い! 前にも言ったかもしれないけど、それ、「カン違い日本語」の代表だよ。正しくは、
結婚は、恋愛の墓場
です。でないと、みんな、結婚式挙げたとたんに死んじゃうことになるでしょ?
AKI あ、そうか……。
哲雄 ま、それはおいといて……と。「結婚式」を「ゴール」にしてしまうということは、ふたりのいちばん幸せな時間が、そこで終わってしまうってことだよね。中にはね、結婚式と披露宴が終了したとたんに燃え尽きてしまって、抜け殻状態になってしまう人もいる。
AKI 「結婚燃え尽き症候群」ですね?
哲雄 ま、そういう精神症状が医学的にも存在するかどうかはわかりませんが、少なくないようですよ。その燃え尽き感があると、披露宴が終わって、ハネムーンから帰ってきて、さて、きょうから新生活――ってなったときに、何にも手をつける気がしなくなってしまったりします。
AKI ふと、隣を見ると、結婚式ではあんなに輝いて、友だちからも「いいダンナさん、もらったわね」なんてうらやましがられたダンナが、パンツからチンチンはみ出させて、だらしなくいびきをかいている。あ~あ、私が欲しかったのは、こんなもんじゃなかったはずなのに――って、つい、ため息のひとつもつきたくなってしまう。
哲雄 なんか、経験者みたいな言い方だけど……。
AKI てか、それ、私の友だちの実話なの。その友だちは、新婚旅行から帰って来たとたんに、離婚しちゃったんですけどね。
哲雄 それも一種の「成田離婚」だね。
AKI 「成田離婚」っていうのは、あれですよね。結婚式を終えて新婚旅行に出かけたはいいけど、一緒に旅行してるうちに相手の現実的な側面を見てゲンメツしてしまって、「自分が望んでいたのは、こんな結婚じゃなかったはずだ」なんて思って、離婚を決意してしまうっていうパターンですよね。
哲雄 披露宴という「祭り」が終わったあとの「燃え尽き」状態のところへ、そんなゲンメツ感が加わると、ちょっとヤバイだろうね。
AKI 甲子園が終わったあとの野球部員みたいなもの?
哲雄 ま、似たようなところがあるかもしれない。あるいは、受験生が志望校に入ったとたんに勉強しなくなる――とかね。問題は、何かにつけて「ゴール」を設定してしまうその考え方にあるのではないか、と私は思います。
AKI 「結婚」を「恋愛」のゴールにするな――と、哲ジイは、そうおっしゃりたいわけですね?
哲雄 「ゴール」にも、「目的」にもするな! です。最近は、「婚活」なんて言葉が盛んに使われてますけど、「婚活」という限りは、それは、「結婚」を目的とした活動なわけでしょ? そういう意識でいる限り、「恋愛」は、「結婚」と同時に死んでしまいます。
AKI 「結婚」が「目的」でないとしたら、何と言うべきなんでしょうね?
哲雄 考え方が2通りあると思います。ひとつは、「結婚」と「恋愛」は別物――とする考え方。「結婚」は、家庭を作り、子孫を育てるために行う社会的行動であって、「恋愛」とは関係ない、と割り切ってしまう立場です。この場合、「挙式」は、新しい社会活動の「スタート」なのであって、決して「ゴール」とは意識されません。もちろん、「妻が恋人です」なんて言葉も出てこない。
AKI もうひとつは……?
哲雄 「結婚」は「恋愛」の「結果」または「途中経過」であって、継続する恋愛関係のひとつの「かたち」にすぎない――とする考え方です。わかりやすく言うと、恋愛してるから「一緒にいたい」、「一緒にいたい」から「結婚という形を選ぶ」ということですね。
AKI 哲ジイは、どっちかというと、こちらですね?
哲雄 ハイ。私は、一生、恋愛し続けていたい――と思っていますから、後者の考え方を選びます。
AKI その場合も、「結婚」は「目的」にはならないんですね?
哲雄 なりません。「恋愛したから結婚する」のであって、「結婚するために恋愛する」わけではありませんから。
AKI ウーン。じゃ、哲ジイ、「結婚が目的」という考え方は、いったい、どこから出てくるんでしょうね?
哲雄 わかりません。
AKI エッ、わからないの?
哲雄 わからない――というのは、そのような考え方が理解できない、ということです。ただ、もし「結婚」を「目的」と考える人たちがいるとしたら、その人たちは、「東大合格」を「目的」とする受験生とか、「資格取得」を目的とする資格マニアと同じで、「ゴール」を設定しないと活力を見出せない人たちだろうと想像します。たとえば、「結婚してどんな生活を送るか?」よりも、「ウエディング・ドレスを着ること」自体を目的化してしまうような女の子、いるでしょう?
AKI いますね。私の周りにも、若干名ですけど、明らかにそんなことを口走ってる子がいますもの。
哲雄 そういう人たちにとっては、「結婚」は、「結婚」そのものが「目的」なわけです。すると、結婚式が終わったとたんに、その人たちの「目的」は達成されてしまったことになって、燃え尽きてしまいます。
AKI どうするんだろ? 燃え尽きてしまったら?
哲雄 また、新たな「目的」を設定するんじゃないですか?
AKI もう一度、結婚したい……とか?
哲雄 そういう人もいるでしょうね。もう一度、ウエディング・ドレスを着たいから離婚した――なんて女性が、私の周りにもいました。
AKI そういう人は、延々と、それを繰り返すしかないじゃないですか?
哲雄 しかし、現実的には、それはなかなかむずかしい。すると、そういう人たちは、常に何かイベントを企画して、それを励みにモチベーションを高めようとする。記念日を盛大に祝ったり、大旅行を企画したり、マイホーム建設に夢を託したり……。
AKI 常に、何か「目標」を設定しないと、気がすまないんですね?
哲雄 私は、そういうライフ・スタイルを「イベント型」と呼んでるんですが、そういう人生って、絶えず、「心の空虚感」と向き合うことになるんですよね。
AKI 「結婚」がそれになっちゃいけない――と、哲ジイは、そう考えてるわけですね?
哲雄 ハイ。「葬式」も同じです。
AKI ハ……何か、おっしゃいました?
哲雄 その話は、また改めて……。

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