「かまいすぎる母親」が「未婚率」を上げている…!?
不純愛トーク 第219夜
何回かにわたってお届けしている「日本における未婚率上昇」の問題。今回は、膨張し続ける「母権」と、その「母権」による子どもへの「過干渉」が、「結婚にメリットを感じない若者」を増やし、結果的に未婚率を上げてしまっているのではないか、という話をご紹介します――。
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AKI 「父親」を「犬」にしてしまった現代社会は、「父権」が消滅しかかっている社会である。前回は、そんなお話でしたよね。影の薄くなった「父権」に代わって、幅を利かせているのが「母権」ではないか――と。あんまり、好きじゃないんですね、哲ジイは、この「母権」ってやつが……?
哲雄 滅相もない。大好物でございますよ。ボイ~ンとふくらんだ胸。プリンと張り出したヒップ。いつも、男を癒してくれずにはおかない、慈愛に富んだ眼差し……。
AKI もしも~し。それ、「母権」じゃなくて、「母性」でございましょ。
哲雄 「母権」は「母性」より生まれて、「母性」より怖し。
AKI ハテ……? どこかで聞いたような……。
哲雄 あまり深く考えないように。その「母権」なんですがね、私は、「父権」があって「母権」があって、双方がバランスよく機能している状態が理想的、と考えています。「父権」が突出して「母権」を押さえ込んでいる状態も、「母権」が膨張して「父権」を窒息させている状態も、あまり好ましいとは思わないんです。
AKI あの……なんで、「父権」は突出で、「母権」は膨張……? あんまり気分よくないんですけど……。
哲雄 ま、あくまで、イメージですから。私のイメージでは、なぜか「母権」は膨らむんですねェ、フフ……。
AKI ま、また、いやらしいことを考えてるんですね、そのエロい脳みそで……。
哲雄 いや、別にエロいことを考えていたわけではなくてね、つまり、それが「父権」と「母権」の性質の違いだと思ってるんですよ、私は。
AKI 「父権」は尖り、「母権」は膨らむ……がですか?
哲雄 つまり、「父権」は三次元的で「高さ」を求めるが、「母権」は二次元的で「広がり」を求める。これね、男脳と女脳の仕組みの違いにも由来することなんだ。
AKI 「高さ」と「広がり」ですか? 「高さ」っていうことは、「オレのほうがエラい」とかそういうこと?
哲雄 だね。簡単に言うと「序列」ってことです。「高さ」にこだわる「父権」は、家の中でも、「オレがこの家の主人だ」にこだわろうとします。座る場所にだってこだわるし、旧いタイプのお父さんだと、風呂に入る順番にまでこだわります。
AKI あ、いる、いる。そういうお父さん。要するに、大事なのは「順番」。で、自分が「1番」でないと気がすまない。
哲雄 子どもにも、「負けるな!」「1番になれ!」と求めたりする傾向が強い。
AKI ウーン、どうだろ? 私は、そういう「父権」は要らないかも……。
哲雄 でもね、それがないと、子どもがガンバれないっていう側面もある。「高さ」を求める「父権」の要求が、「1番になれ!」とか「人の上に立て」ばかりだと、子どもは「ランク」ばかりを気にかける序列意識の強い子になってしまうけど、この「高さ」の要求は、「他人とは違う自分」をしっかり構築せよ、という「差別化」の要求でもあるんだよね。個性を育てる、伸ばす、という意味では、「高さ」にこだわる「父権」は、やっぱり必要かもしれない。
AKI じゃ、「母権」のほうは? 「広がり」を求めるってことは、エ? 自分の居場所を広げるとか……?
哲雄 「面積」は求めるでしょうね。でも、その「面積」は、「自分の居場所」なんかじゃない。もしそうだと、母親はブクブク太るしかないでしょ? ここで言う「面積」っていうのはね、「自分の目が届く範囲」ってことなんだ。家の中のすみずみまで、自分の目が届かないと気がすまないし、その範囲内が、自分のセンスや価値観に適合してないと気がすまない。
AKI あ、そうか。だから、お父さんが変な趣味のインテリアを買ってきたりすると、怒ったりするんだ?
哲雄 ま、そういうのもあるけど、いちばん違いが出るのは、子どもの勉強とかじゃないですか? 子どもが部屋に閉じこもって勉強しているとしましょうか。父親は、「おっ、あいつも遅くまでガンバってるんだな」と思って、ジャマしないようにしようとする。父親にとって大事なのは、その結果だからね。ところが、母親はそうじゃない。
AKI わかった。かまっちゃうんだ。「お夜食、作ったわよ」とか「リンゴ食べる?」とか、何だかんだ理由をつけては、部屋をのぞきに行く。
哲雄 ピンポン! どうも、母親という生きものは、家族のだれかが一心不乱に何かに熱中して、自分とコミュニケーションを交わさない状態になると、不安になるらしいんだよね。というのも、
女は「親和性」を重視する生きものだから。
AKI 「親和性」……?
哲雄 「心の距離」と言ったほうがいいかもしれない。それが「近い」ことに価値を置くというのが、女性の心の働き方の特徴と言っていいと思います。男は、「オレはあいつとは違う」に重きを置くけど、女は、「あの人、私と同じ」に喜びを見出す。これ、狩猟・採集の時代以来の、男女の違いなんだよね。
AKI 子どもが部屋にこもって何かしてる、でも、何をしてるのかわからない――では、「心の距離」が離れたような気がするんですね?
哲雄 なので、「きょうは何を勉強してるの? むずかしそうね?」などと話しかけては、どこか共通点を見つけようとする。これが、子どもには「干渉」と映る場合もある。
AKI 女の子は、そういう干渉、けっして嫌いじゃないと思いますけどね。
哲雄 女同士だからね。でも、男の子は、たいていの場合、そういう干渉は「ウザい」と感じることが多いと思います。この「干渉」と感じられる行為は、「母権」が強いほど、頻繁に、しつこく行われるようになります。それが、ある限度を超えると、「過干渉」ということになるわけです。
AKI 「過」はいけませんよね、何事も。
哲雄 はい、「過」はいけません。しかし、「父権」が弱くなって、相対的に「母権」が強くなったいまの時代、どうも、母親のこうした干渉は、「過干渉」気味になっているような気もします。一時期は、
男の子のオナニーに手を貸す母親までいる
――ということが報じられて、「母原病」なんて言葉まで生まれたりしました。
AKI 私も、そういう話は聞いたことがあります。いい歳になって、まだ母親に靴下を穿かせてもらってる……なんていう男、実際にいますもの。
哲雄 ま、そこまでいかないにしても、母親に過剰にかまわれて育った子どもがどうなるか?
AKI 私の場合は、家を出ちゃいましたけど……。
哲雄 それは、まだまともなほうですね。ヘタすると、そういう心地いい保護が受けられる場所から出たくなくなって、ずっと親に寄生しっぱなしになる。
AKI パラサイト状態になるんですね?
哲雄 「結婚にメリットを感じない」なんて言ってる若者にも、そういう傾向があるんじゃないか――と、私は思ってます。
AKI エッ、そんなこと言ってるんですか、近頃の若者は?
哲雄 キミだって、十分に、「近頃の若者」じゃありませんか。
AKI そりゃ……ま、近頃っちゃ……近頃ではありますが……。
哲雄 前にも紹介しましたけど、「国立社会保障・人口問題研究所」が行った「出生動向調査」の中では、そんな結果が報告されてますね。「結婚に利点を感じるか?」という質問に対する回答なんだけど、その結果はこうなってました。

――国立社会保障・人口問題研究所「出生動向調査」(2010年)より
【男性】
利点があると思う……62.4%
利点はないと思う……34.3%
【女性】
利点があると思う……75.1%
利点はないと思う……22.0%
ついでに紹介しとくと、「独身生活に利点を感じるか?」の結果がこちら。

――国立社会保障・人口問題研究所「出生動向調査」(2010年)より
【男性】
利点があると思う……81.0%
利点はないと思う……15.6%
【女性】
利点があると思う……87.6%
利点はないと思う……9.2%
AKI あら。「独身」に利点を感じる人のほうが多いんだ?
哲雄 でしょ? 「結婚生活」にも「利点」を感じるけど、それよりも「独身の利点」のほうが大きい――と、大部分の若者が考えている。そういう結果です。これが、「未婚率」を上げている理由かもしれないと思うんですよね。その「独身の利点」の中には、おそらく、「親元にいたほうが心地いい」も含まれているのではないか――と、長住は推測するわけです。
AKI 強くなった「母権」は、「結婚しなくてもいいや」という子どもを作り出しているかもしれない……ってわけですね。哲ジイも、「しなくてもいいや」組だったんですか?
哲雄 いますぐした~い!
AKI そんな目で私を見ても、何も出ませんよ、お客さん。

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