体罰教師や鬼コーチが横行する、日本社会のDV体質


 不純愛トーク   第324夜  
男と女のDV(ドメスティックバイオレンス)の中には、おたがいに相手に依存する「共依存」な関係が隠されている場合が多い。前回は、そんな話をしました。しかし、この「共依存」は、男と女の間にだけ見られる関係ではありません。生徒と教師、個人と団体、個人と会社、個人と国家の間にも見られます。今回は、学校や会社という組織の間に現れる「共依存」な関係について、考えてみます――。

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AKI 暴力で相手を支配しようとする男と、支配されてしまう女。そういうDV関係の中には、「共依存」が隠されている場合がある。前回は、そんな話をしたんですよね。

哲雄 ハイ、AKIクンからは、「おまえには、依存しようにもその相手がいないだろう」的なご指摘もちょうだいしました。

AKI だって、事実ですもの。それでね、哲ジイ、そのとき哲ジイはおっしゃいましたよね、この「共依存」な関係は、男と女の間だけではなく、個人と会社個人と国家の間でも成立し得る――って?

哲雄 成立し得る――というか、してるでしょ。特に、この日本の社会ではね。

AKI そ、そうなんですか?

哲雄 たとえば、部員を鉄拳で従わせるような鬼コーチのいる運動部とその部員の関係とか……。

AKI あ、そうか。確かに、そういう関係、ありますねェ。不思議なことに、そういうコーチが妙に慕われたりもしますよね。

哲雄 何を隠そう、私の少年時代にも、そういう教師の影が色濃くつきまとっておりまして……。

AKI 色濃く――ですか? 暴力教師だったんですか、その先生は?

哲雄 何かと言っては、生徒にビンタをくらわす教師でした。生徒全員を一列に並ばせて、整列ビンタ――なんてのもありましたね。そのビンタの理由が、給食のミルクを残したとか、自習中に勝手に教室を離れたとか、ズルをして掃除をサボった……とか。

AKI ささいな……と言えば、ささいな理由ですね。

哲雄 些細ですね。些細だけど、そこにズルさとか、卑怯さとか、陰日向のある……などという要素を感じると、容赦なくビンタが飛んでくるわけです。

AKI いまの時代だと、とんでもない体罰教師ってことになりますよね。生徒たち、泣いたでしょ?

哲雄 それがね、だれひとり泣かないんです。泣かないどころか、そういう鉄拳教師だったにもかかわらず、けっこう、生徒たちが先生になついてた。休み時間になると、女子なんて、先生の首っ玉に抱きついたりしてたし、卒業した後々までも、学校に先生を訪ねていく生徒がけっこういたしね。

AKI やっぱり、そこにも「依存関係」があった?

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テーマ : 愛し方・愛され方
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そもそも、「わいせつ」って何でしょう?

手と手 

「わいせつ」って何? いくら刑法の条文を読んでも、
その境界線は「あいまい」としています。なぜ?


 性とエッチの《雑学》file.138   R15 
このシリーズは真面目に「性」を取り上げるシリーズです。15歳未満の方はご退出ください。

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 前回、そもそも、人はなぜ、性器を隠そうとするのか?――という問題について、検討を加え、3つの理由があるのではないか、と指摘しました。

 〈理由1〉 他の個体(特にオス)による「性器への攻撃」から身を守るため。
 〈理由2〉 婚姻制度への他者の侵入を防ぎ、財産とその継承を守るため。
 〈理由3〉 衣服によって隠すことにより、「見たい」⇒「SEXしたい」という欲望を誘引するため。

 しかし、実はここに、「社会的規範」というものが加わります。
 たとえ、本人が「見せてもいいよ」と思っても、「ダメ! それ以上見せてはあかん!」という規制が、社会のほうから発せられるわけです。
 その根拠として使われるのが、「公然わいせつ罪」という刑法の条文。前回もご紹介しましたが、もう一度、挙げておきましょう。

公然わいせつ罪」の条文~刑法

刑法第174条 公然とわいせつな行為をした者は、6ヶ月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
刑法第175条 わいせつな文書、図画その他の物を頒布し、販売し、又は公然と陳列した者は、2年以下の懲役又は250万円以下の罰金若しくは科料に処する。販売の目的でこれらの物を所持した者も、同様とする。

 このうち、175条は、「わいせつ物頒布罪」とされるものですが、「わいせつ」に関しては、この他、176条に定められた「強制わいせつ罪」というのもあります。
 174条の「公然わいせつ罪」も、175条の「わいせつ物頒布罪」も、「社会に対する罪」とされるのに対して、176条の「強制わいせつ罪」は、個人の性的自由を侵害する罪。性質が、異なります。
 たとえば、キス。
 もしもあなたが、エレベーターの中で、よく知らないだれか、あるいは合意を得てないだれかに、いきなりキスしようとすれば、それは、「強制わいせつ罪」適用の対象となります。
 では、たとえば電車の中などの公衆の面前で、彼女と濃厚なキスを交わしたら?
 確かに、マナーとしてはいかがなもの――と、周囲からヒンシュクを買うかもしれませんが、それだけで法に触れるということはありません。
 しかし、もしそれが「キス」ではなく、肌を露出させての「セックス」だったら?
 これは、「公然わいせつ罪」の適用対象となります。しかし、スカートなどで隠して、わからないようにやっていれば、対象外。
 ウーム……と、筆者は考え込んでしまいます。

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第5章-十字架を磨け〈序〉 父と母が結ばれた場所は、いま…

後姿 父と母が愛し合った時代へ。感謝をこめて

母が通っていた教会が見たい――と、
父の手を引いた。しかし、その教会では、
結婚式のセレモニーが行われていた。
「世俗化」して堕落していく教会。そこは、
父と母が初めて結ばれた場所でもあった――。


 愛を駆ける急行   第5章 十字架を磨け 
〈序〉 父と母が結ばれた場所は、いま…

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この話は、「急行霧島」として執筆した作品のリメイク版、連載18回目です。最初から読みたい方は⇒こちらから、
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ここまでのあらすじ 父・秋吉敏が、母・昌子と出会ったのは、九州への急行「霧島」の車内だった。その年の暮れ、「霧島」は帰省客でごった返していた。やっと、ひとつ席を見つけた敏は、頭に赤鉢巻を巻いた季節労働者風の男と道連れになった。昌子が乗り込んできたのは、京都からだった。京都のミッション系の女子大に通う女子大生で、鹿児島まで帰省すると言う。博多までの道連れができたと喜ぶ敏。赤鉢巻は、四国に渡るために、岡山で列車を降りた。岡山を過ぎると、「霧島」は、漆黒の闇の中を走る。睡魔に落ちる昌子。その頭がいつの間にか、敏の肩の上で寝息を立てていた。やがて、「霧島」は関門海峡を渡る。昌子と敏は、春休みにまた「霧島」で会おうと約束して、握手を交わした。父によれば、その頃の若者は、「政治的」か「非政治的(ノンポリ)」かのどちらかだったと言う。父と母は、その中間にいて「良心的な声」を挙げようとするグループに属していた。共通するものは、聖書とコーラス。しかし、そんなふたりに、時代は次々と課題を投げかけてきた。次の年の春休み、一緒に帰ろうと「霧島」での再会を約束した敏と昌子。おたがいの髪は、少し伸びていた。リベラル派の教会の牧師とともに、大阪のドヤ街で奉仕活動を続ける昌子には、そんな活動は自己満足にすぎないと、政治思想を吹き込む男がいた。その年の夏休み、敏のY大グリークラブは、演奏旅行の最終日、京都で、昌子が所属するK女子大フローラル・コールとジョイントすることになった。京都で現地解散となる敏に、昌子は「京都で一泊しようよ」と提案した。コンサートの後、約束の三条大橋で待ち合わせた昌子が、「きょうの民宿のおじさん」と敏に紹介したのは、K大の学生寮に住む高城という男だった。敏を寮に案内した男は、「こんなの見たことあるか?」と、一冊の冊子を持ってきた。そこに書かれていた「火炎瓶の作り方」をめぐって、敏と高城は論争した。人民を解放するためには武装闘争も必要だと言う高城は、火炎瓶もその手段のひとつになると主張。敏は、手段を誤った闘争からは、真の解放は得られないと反論した。翌日、「思索の道」を散策しながら、昌子は敏に訊いた。「愛に思想は必要だと思うか?」。敏の答えは、「愛にこそ思想が必要」だった。その年の10月8日、その出来事は起こった。ヘルメットを被り、角材を手にした学生たちが機動隊の壁に突進していく映像がニュースで流れると、翌日から、キャンパスの空気が一変した。父も、母も、その嵐の中にいた。その秋、開かれた「大学キリスト者全国協議会」に関東代表として出席した敏は、そこに、思いもしない姿を発見した。関西代表として参加した昌子と、彼女が通う教会からオブザーバーとして参加したという落合牧師。会議は、「共産主義の悪魔と闘うアメリカの若者のために祈ろう」という「保守派」と、「殺されていくベトナムの人々のためにも祈るべき」と主張する「リベラル派」の対決で紛糾した。最終日の夜は、焚火を囲んでの祈祷会になった。「無力な私たちに勇気と知恵を」。昌子の祈りを、敏は「美しい」と感じた――。




 「ここらへんだったんだけどなぁ……」
 と、父は、目を眩しそうに細めて、通りを見渡す。
 ピカピカに光る十字架を戴いた塔のある建物。
 しかし、視界にそれらしい建物の姿は見当たらない。
 「こんなにマンションが建ってしまったら、どこがどこだかわからないじゃないか」
 だれにぶつけるというのでもない不満を、父は、口の中でつぶやいた。

 「お母さんが通ってた教会が見てみたい」と言い出したのは、私だった。
 父は、あまり乗り気ではなかった。
 すでに落合牧師は、この世にいない。母が亡くなる10年以上も前、教会を後継の牧師に委ねた落合牧師は、単身、アフリカに渡航した。内乱状態の現地で難民救済のボランティアに参加するためだったが、すでに高齢の域に達していた牧師は、過酷な状況でのムリがたたって、現地で病死した。
 その後、教会がどうなったかについては、父は知らない。
 かすかな記憶を頼りに、京都郊外のその土地を訪ねたのだが、街の様子がすっかり変わって、父は、教会へとたどる道も見つけられないでいた。

 もう、あきらめて帰ろうか――と思い始めたときだった。
 「あ、あった!」
 父が小さな声を挙げた。
 手が指し示す方向を見ると、ビルとビルに囲まれた狭い土地に、小さな教会の塔が見えた。そのてっぺんでは、十字架が鈍く光っていた。
 全然、ピカピカじゃない。
 そのとき、教会の庭から拍手と歓声、そして、クラッカーの打ち鳴らされる音が聞こえた。
 何事……?――と思って建物に近づいてみると、正装した男女の群がる光景が見えた。その中央に、純白のウエディングドレスに身を包んだ花嫁とその肩に手を添えたタキシード姿の男の姿があった。
 「では、みなさん、新郎新婦を取り囲むように、扉の前にお集まりください」
 甲高い女性の声が聞こえた。
 「前列の方、少し腰を沈めて屈んでくださいますか? 両端の方、もう少し中央に寄ってください。ハイ、いいですよ。それでは、みなさん、最高の笑顔でお願いしますね」
 その声も、姿も、とても教会関係者とは思えない。もしかして、ブライダル産業のコーディネーター?
 「チッ……」
 横で、父が小さく舌を鳴らす音が聞こえた。

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その「不器用」は、むしろ、愛される性質かもしれない

不細工美人 不細工&不器用事典 〈16〉  その「不器用」は、むしろ、愛される性質かも

「オレ(私)私、不器用だから」と嘆く人たちがいます。
しかし、それはほんとうに、嘆くべき「弱点」なのか?
何が不器用かにもよりますが、実はこれ、ある種の人たちから
愛される性質でもあるらしい……のです。


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 何をするにも、「オレ(私)って不器用だから」という人たちがいます。
 周りから「不器用ねェ」と言われることもあるかもしれません。
 もちろん、その反対は「器用」です。

 さて、この「不器用」は、あなたの「弱点」なのか、それとも「愛すべき魅力」なのか?
 今回は、この問題を突き詰めてみようと思うのですが、「不器用」を総括的に論じることには、あまり意味がありません。
 世の中には、さまざまな「不器用」が存在し、それぞれに意味があるからです。

悪魔女
その〈1〉…「手先」が不器用
「貸してごらん」と、助力の手が伸びてくる

 「不器用」と言えば、まず、頭に浮かぶのが、「手先が不器用」ということでしょう。

 ● リボンやヒモがうまく結べない。
 ● リンゴや柿の皮がうまくむけない。
 ● クギがうまく打てない、ネジがうまくねじ込めない。
 ● ピアノが弾けない(これは、ちょっと違うかも)。


 こういう「不器用」は、生活上は「不便」と感じることもあるかもしれません。しかし、だからと言って、それがその人の人間としての魅力を減じることになるか――というと、どうも、そうは思えません。
 というより、この「不器用」は、場合によっては「強み」にさえなることがあります。

  まったく不器用ねェ。貸してごらん。
  不器用なやつだなぁ。貸してみな。

 ――と、サポートの手が差し伸べられる可能性が、きわめて高い。
 そして、その「サポートの手」には、しばしば、「愛」が込められている場合もある。
 というわけで、この「不器用」は、「世話焼きな彼女」または「面倒見のいい男」が、つい、手を差し伸べたくなる「アピールポイント」ともなる、と言っていいかと思います。

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第4章-流血の季節〈2〉 いちばん美しい祈り

後姿 父と母が愛し合った時代へ。感謝をこめて  

紛糾した「大学キリスト者全国協議会」。
最後の夜は、ファイアを囲んでの祈祷会となった。
無力な私たちに勇気と知恵を――昌子の祈りに、
全員が静まり返った。美しい、と敏は思った。
その祈りも、たき火に照らされた昌子の顔も――。


 愛を駆ける急行   第4章 流血の季節 
〈2〉 いちばん美しい祈り

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この話は、「急行霧島」として執筆した作品のリメイク版、連載17回目です。最初から読みたい方は⇒こちらから、
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ここまでのあらすじ 父・秋吉敏が、母・昌子と出会ったのは、九州への急行「霧島」の車内だった。その年の暮れ、「霧島」は帰省客でごった返していた。やっと、ひとつ席を見つけた敏は、頭に赤鉢巻を巻いた季節労働者風の男と道連れになった。昌子が乗り込んできたのは、京都からだった。京都のミッション系の女子大に通う女子大生で、鹿児島まで帰省すると言う。博多までの道連れができたと喜ぶ敏。赤鉢巻は、四国に渡るために、岡山で列車を降りた。岡山を過ぎると、「霧島」は、漆黒の闇の中を走る。睡魔に落ちる昌子。その頭がいつの間にか、敏の肩の上で寝息を立てていた。やがて、「霧島」は関門海峡を渡る。昌子と敏は、春休みにまた「霧島」で会おうと約束して、握手を交わした。父によれば、その頃の若者は、「政治的」か「非政治的(ノンポリ)」かのどちらかだったと言う。父と母は、その中間にいて「良心的な声」を挙げようとするグループに属していた。共通するものは、聖書とコーラス。しかし、そんなふたりに、時代は次々と課題を投げかけてきた。次の年の春休み、一緒に帰ろうと「霧島」での再会を約束した敏と昌子。おたがいの髪は、少し伸びていた。リベラル派の教会の牧師とともに、大阪のドヤ街で奉仕活動を続ける昌子には、そんな活動は自己満足にすぎないと、政治思想を吹き込む男がいた。その年の夏休み、敏のY大グリークラブは、演奏旅行の最終日、京都で、昌子が所属するK女子大フローラル・コールとジョイントすることになった。京都で現地解散となる敏に、昌子は「京都で一泊しようよ」と提案した。コンサートの後、約束の三条大橋で待ち合わせた昌子が、「きょうの民宿のおじさん」と敏に紹介したのは、K大の学生寮に住む高城という男だった。敏を寮に案内した男は、「こんなの見たことあるか?」と、一冊の冊子を持ってきた。そこに書かれていた「火炎瓶の作り方」をめぐって、敏と高城は論争した。人民を解放するためには武装闘争も必要だと言う高城は、火炎瓶もその手段のひとつになると主張。敏は、手段を誤った闘争からは、真の解放は得られないと反論した。翌日、「思索の道」を散策しながら、昌子は敏に訊いた。「愛に思想は必要だと思うか?」。敏の答えは、「愛にこそ思想が必要」だった。その年の10月8日、その出来事は起こった。ヘルメットを被り、角材を手にした学生たちが機動隊の壁に突進していく映像がニュースで流れると、翌日から、キャンパスの空気が一変した。父も、母も、その嵐の中にいた。その秋、開かれた「大学キリスト者全国協議会」に関東代表として出席した敏は、そこに、思いもしない姿を発見した。関西代表として参加した昌子と、彼女が通う教会からオブザーバーとして参加したという落合牧師。会議は、冒頭から「保守派」と「リベラル」の対決で紛糾した――。




 ほんとうは、祈祷の間は、両手を胸の前で組み、目を閉じていることになっている。
 しかし、耳に届いた昌子の声があまりに澄んでいたので、敏は、思わず薄目を開けた。
 肩からショールをかけた昌子が、一歩、焚火に足を踏み出して、頭を垂れていた。

《きょう、私たちは、この場に集まって、
いま、世界で起こっている不幸なできごとについて、語り合うことができました。
私たちをこの場にいざない、つたない議論を見守ってくださった
あなたのお導きに感謝申し上げます。
私たちの目に映る世界の片隅では、いまも、不幸な争いのために、
多くの若者、老人、そして子どもまでもが、
傷つき、苦しみ、命を落としています。
そんな状況を生きるキリスト者として、私たちに何ができるか、
懸命に知恵を出し合いましたが、
私たちの知恵はあまりにも貧しく、そして無力です。
それでも私たちは、
あなたが御子イエスの血をもってあがなってくださったこの世界が、
人々の愛で満たされ、平和な笑顔で満ちあふれるように、
このつたない知恵と力を振り絞らなくてはなりません。
そんな私たちに、どうか、あなたのお力をお貸しください。
そして何より、
不幸な戦いのために命を落とした人たちの魂をお救いください。
残された家族、友人、愛する人たちの悲しみをお癒しください。
不幸にも彼らの血を犠牲としなければならなかった者たちの罪をお赦しください。
その罪ゆえに悩み、苦しむ者たちの心に、愛のあるべき道をお示しください。
闘う者たちの心の目が、怒りの炎で曇ってしまうことがありませんよう、
それを見つめる私たちの目が、思いあがりや偏見や無知や欲望ゆえに、
濁ってしまうことがありませんよう、
あなたの愛でお導きください。
最後に……
この場に集ったすべての者たち、
小さくて、無力で、罪深い私たちの日々が、
心の平安と豊かな愛で満たされますよう、
どうか、どうか……私たちにほんの少しの勇気と知恵をお与えください。
言葉足らずで、思いもいたらない、この小さな祈りを
私たちの主イエス・キリストの御名を通して、
御前にお捧げいたします。アーメン》

 「アーメン」とみんなで唱和したあと、沈黙がその場を支配した。
 ただ、焚き火のパチパチとはじける音だけが聞こえている。
 だれも後に続く者がいなかった。いや、だれも続けなかった。
 静かに目を開けると、昌子はまだ、両手を胸の前に組み合わせたまま、頭をたれて目を閉じていた。
 焚き火の赤い炎が、その横顔を照らしていた。
 美しい……と思った。だれも、手を触れることのできない、手を触れようとさえ思えない美しさだった。

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第4章-流血の季節〈1〉 ベトナムのために何を祈る?

後姿 父と母が愛し合った時代へ。感謝をこめて

「悪魔」と闘う「十字軍」のために祈ろう
と言う者たちがいた。別のある者たちは、
殺されていくベトナムの人たちのために
祈ろうと言う。全国協議会は冒頭から紛糾した。
その中に、昌子と落合牧師の姿もあった――。


 愛を駆ける急行   第4章 流血の季節 
〈1〉 ベトナムのために何を祈る?

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 米軍は、巨大な蛾のようなB52を、毎日のように北ベトナムに飛ばして、無差別爆撃を続けていた。
 南ベトナムのジャングルは、ベトコン(南ベトナム解放民族戦線)の活動の拠点となっているという理由で、連日、ダイオキシン入りの枯葉剤を散布されて、丸裸にされつつあった。
 米を作る南ベトナムの農民たちの村落は、ベトコンを匿う恐れがあるということで、強制移住を命じられ、それに従わず、怪しいと判断された農民たちの家は、村落ごと焼き払われていた。
 アメリカ国内では、四月にニューヨークで、十月にはワシントンで、大規模な反戦集会が開かれ、この動きにヒッピーや反戦帰還兵たちも同調して、「反戦」は、米国内でも大きなうねりになっていた。
 アメリカでの反戦運動は、単なる「反戦」ではなく、既存の体制や文化への反発という要素も持っていたため、旧来の価値体系に依存しようとする保守層との間に、大きな軋轢を生み出していった。
 キリスト教界も、保守派とリベラル派のまっ二つに分かれていた。

 10・8の衝撃も冷めやらないその年の十一月、箱根で、「大学キリスト者全国協議会」が開かれた。テーマは、「私たちはベトナムをどう考えるか? 戦火の中のキリスト者」。
 秋吉敏は、関東甲信越地域の代表として、他の2名とともに参加することになり、その準備のために、各大学の組織と連絡を取り合い、意見を交換した。
 大きく分けると、キリスト教系学生の考え方は3通りあった。
 政治は政治、宗教は宗教の論理に留まるべきで、宗教の立場から政治を語るのはおかしい――というのが、ひとつの考え方だった。
 いや、それではいけない、という声もあった。政治が政治の枠を越えて、人の命や生き方に影響を及ぼし、憎悪や強欲によって愛が分断されようとするのであれば、自分たちは「イエスの思想」を根拠として、「反戦」の意思を示すべきではないか――という主張だった。
 もうひとつは、その対極に位置する考え方だった。「唯物論的価値観」を「聖書的価値観」の「敵」と位置付け、その勝利のために、アメリカの闘いを支持すべきだ――という主張だ。
 協議会は、紛糾することが予想された。
 敏も自分なりの考えを整理し、協議会が行われる箱根の会場に向かった。

 そこで、敏は、思いもしない姿を目にした。
 相手も、「エーッ!!」と声を挙げた。
 「ど、どうして?」
 「秋吉クンこそ、なんで?」
 「ボクは、関東甲信越の代表として来たんだけど」
 「私も、関西地区の代表として……あ、紹介する」
 上園昌子が、敏の手を引くようにして紹介したのは、小柄ながら色浅黒く、精悍な顔をした三十代半ばと思われるひとりの男だった。
 「うちの教会の牧師さん。オブザーバーとして来てもらったの」
 昌子に紹介されると、男の精悍な顔が一気に崩れ、柔和な笑顔で手を差し出してきた。
 「おウワサはいろいろとお聞きしてます。私、昌子さんの教会の牧師で、落合と申します」
 「は、はじめまして。あの……西成で奉仕活動をなさっているという牧師さんですか? ボクは……その……教会とはあんまり……」
 「ええ。お話は聞いてます。アメリカの宣教師にキレたんだそうですね」
 「いや、キレたなんて、そんな……」
 いったい、何を話したんだ? 振り向くと、昌子がチロッと舌を出してみせた。

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もしも、カレに「エッチの感想」を訊かれたら?

手と手
 愛の会話力レッスン   第47回 《改訂版》 

なぜか、男は訊きたがるようです。「ボクってどうだった?」を
愛し合ったベッドの中で。こんなとき、どんな答えを返せば、
男は安心し、あなたをもっと愛したい気持ちになるのでしょうか?

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 愛し合った後のベッドの中、しどけなく寄り添う彼女に、世の中の男の多くは、「ほんとうは尋ねてみたいこと」を山ほど抱えているだろうと思います。
 何を隠しましょう。
 この長住もそうでした。 

ね、さっきのキミのフェラ、すごかったよ。ああいうのって、だれかに習ったの?

率直に言ってさぁ、キミがこれまでつき合ってきた男と比べて、オレのアレって、どうよ?

ね、ね、オレって、ヘタだった?

前の男とは、どういう形でしてたの? 前から? 後ろから? 教えてよ。

 ――とまぁ、そういうことをですね、いろいろとお尋ねしたいわけです。
 交際が長くなって、フランクに何でも話せる関係になれば、そんな会話をおたがいの刺激剤にする、ということもあるのでしょうが、交際間もない相手に、そんなことを訊くわけにもまいりません。
 訊いてもいいのですが、「なんだ。女にそんなつまんないことを訊くオヤジなのか?」などと思われたくないので、長住は訊かないことにしています。
 で、それとなく、遠まわしにお尋ねすることになるわけですね。
 「お客様、本日の料理のほうは、いかがだったでしょうか?」的なことを――。

 そんなとき、男としては、彼女にどんな答え方をしてもらうとうれしいか?
 今回は、いくつか、ありがちな答え方のサンプルを挙げて、そういう答え方をする彼女をどう思うかを、周囲の男性たちにも訊き、その評価を★で表してみました。

【男の評価】欄の★の意味
 =ウブで、かわいい女だと思う
 =官能的で、いい女だと思う
 =経験豊富そうで、すごい女だと思う
 =ドライで、味気ない女だと思う
 ★の数(3つが最高)が、その要素の程度を表しています。

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妻を殴る夫の「依存症」、殴られる妻の「依存症」


 不純愛トーク   第323夜  
前回は、男女の間に存在する「依存症」の話をしました。その「依存症」がもっとも極端に表れるのが、「ドメスティック・バイオレンス(DV)」。多くの場合、暴力を振るう側にも、それに耐える側にも、相手への「依存」が見られると言われています。その「共依存」の背後にひそむのは――。

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AKI おたがいに相手に「依存」し合ってしまう関係を「共依存」と言う。それも、「小児病」の一種である。前回は、そんな話をしたんですよね。そして、「ドメスティック・バイオレンス(DV)」の背後にも、「共依存」があるのではないか? 確か、哲ジイは、そうおっしゃったように記憶しておりますが……。

哲雄 ハイ、申し上げました。

AKI でもね、DVって、たいていは、夫が妻を暴力で支配する――っていう関係でしょ? そこに「依存関係」なんてあるんですか?

哲雄 あるんですねェ。まず、暴力を振るう側に、あります。

AKI エッ、暴力を受ける側じゃなくて、振るう側に……?

哲雄 そうです。振るう側に――です。いま、キミは、言いましたよね? DVとは、夫が妻を、まれにその逆もあるかもしれませんが、とにかく「暴力」で相手を「支配」しようとして起こるものだと?

AKI ハイ、確かにそう言いましたけど……。

哲雄 つまり、こういうことなんだよね。DVで暴力を振るう側というのは、「支配欲」が強い人間である――という場合が多い。その「支配欲」を満たすために、暴力を振るってでも、相手に言うことを聞かせようとする。

AKI 「おまえは。オレの言うとおりにしてればいいんだ」と主張して、「○○しろ」とか「××するな」と命令しては、それが「守れない」と言って、手を挙げる。そういう人が多いんですよね?

哲雄 そうですね。さて、ここで質問です。「支配欲」の強い人間にとって欠かせないものは、何でしょう?

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第4章-流血の季節〈序〉 「楽しい」だけで生きていられたら

後姿 父と母が愛し合った時代へ。感謝をこめて


1967年10月8日。その日の出来事は、
当時の若者たちの魂を揺さぶった。
ヘルメットを被り、角材を手にした学生たちが、
機動隊の壁に突進していく。その映像が流れると、
翌日から、キャンパスの空気が一変した――。


 愛を駆ける急行   第4章 流血の季節 
〈序〉 「楽しい」だけで生きていられたら

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この話は、「急行霧島」として執筆した作品のリメイク版、連載15回目です。最初から読みたい方は⇒こちらから、
   前回から読みたい方は、⇒こちらからどうぞ。

ここまでのあらすじ 父・秋吉敏が、母・昌子と出会ったのは、九州への急行「霧島」の車内だった。その年の暮れ、「霧島」は帰省客でごった返していた。やっと、ひとつ席を見つけた敏は、頭に赤鉢巻を巻いた季節労働者風の男と道連れになった。昌子が乗り込んできたのは、京都からだった。京都のミッション系の女子大に通う女子大生で、鹿児島まで帰省すると言う。博多までの道連れができたと喜ぶ敏。赤鉢巻は、四国に渡るために、岡山で列車を降りた。岡山を過ぎると、「霧島」は、漆黒の闇の中を走る。睡魔に落ちる昌子。その頭がいつの間にか、敏の肩の上で寝息を立てていた。やがて、「霧島」は関門海峡を渡る。昌子と敏は、春休みにまた「霧島」で会おうと約束して、握手を交わした。父によれば、その頃の若者は、「政治的」か「非政治的(ノンポリ)」かのどちらかだったと言う。父と母は、その中間にいて「良心的な声」を挙げようとするグループに属していた。共通するものは、聖書とコーラス。しかし、そんなふたりに、時代は次々と課題を投げかけてきた。次の年の春休み、一緒に帰ろうと「霧島」での再会を約束した敏と昌子。おたがいの髪は、少し伸びていた。リベラル派の教会の牧師とともに、大阪のドヤ街で奉仕活動を続ける昌子には、そんな活動は自己満足にすぎないと、政治思想を吹き込む男がいた。その年の夏休み、敏のY大グリークラブは、演奏旅行の最終日、京都で、昌子が所属するK女子大フローラル・コールとジョイントすることになった。京都で現地解散となる敏に、昌子は「京都で一泊しようよ」と提案した。コンサートの後、約束の三条大橋で待ち合わせた昌子が、「きょうの民宿のおじさん」と敏に紹介したのは、K大の学生寮に住む高城という男だった。敏を寮に案内した男は、「こんなの見たことあるか?」と、一冊の冊子を持ってきた。そこに書かれていた「火炎瓶の作り方」をめぐって、敏と高城は論争した。人民を解放するためには武装闘争も必要だと言う高城は、火炎瓶もその手段のひとつになると主張。敏は、手段を誤った闘争からは、真の解放は得られないと反論した。議論を重ねるうちに、酒が回ってきて酔いつぶれた敏を、翌朝、昌子が叩き起こしにきた。「思索の道」を散策しながら、昌子は敏に訊いた。「愛に思想は必要だと思うか?」。敏の答えは、「愛にこそ思想が必要」だった。その腕を、昌子はやわらかな胸に引き寄せた。やがて吸い寄せられる2つの唇。そこへうちわ太鼓を打ち鳴らす一団が近づいてきた――。




 ヘルメットを被り、角材を手にした学生たちが、機動隊の列に突っ込み、機動隊が後退していく。その映像は、TVのドキュメント番組か何かで見たことがある。
 父は、それを、夜のTVニュースで見た――と言う。

 1967年、10月8日。

 その日は、当時の首相・佐藤栄作が東南アジア訪問に出発する日で、その訪問先に南ベトナムが含まれていたことから、学生運動の「新左翼」と呼ばれる人たちは、早くから「南ベトナム訪問阻止」をブチ上げていた。
 「阻止」とは言っても、その種の実力闘争は、圧倒的な警察力の前に封じ込められてしまうのが、それまでの常だった。
 装甲車を連ね、戦闘服に身を包んで警棒を振り回す機動隊の壁に、素手で突撃を繰り返しても、学生側に勝ち目はない。「阻止」を叫んでも、実際に阻止できるわけではない。ただ、自分たちの「阻止」の意思を社会に示すだけ。ほとんどの学生は、その程度の想像しかしていなかった。
 しかし、TVを通して父たちが目にした光景は、その想像を超えていた。

 父の講釈によれば、当時の学生運動を主導していたのは、「三派全学連」と呼ばれる組織だった。日本共産党系の「民青」と対立する反代々木系の各派、社学同、社青同解放派、革共同中核派の三派が集まった連合組織だ。
 それまでの街頭運動は、素手で隊列を組んだデモ隊が、スクラムを組んで機動隊の隊列に突進する程度だったが、その日の闘争スタイルは、その概念を覆した。
 社学同は赤、社青同は青、中核派は白。それぞれ、自分たちの党派を示す色のヘルメットを被り、手に手に角材を持って、機動隊の隊列に突撃したのだ。
 赤と青のヘルメット部隊は、穴守橋上で、白ヘルメットの部隊は、弁天橋上で、それぞれ、装甲車を並べて阻止を図る機動隊と激しく衝突して、弁天橋では、デモ参加者であった京大生が命を落とした。

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「おひとり」なあなた、「焼肉店」にひとりで入れますか?

「おひとり様」の性&生活ノート

コーヒー横「おひとり様」にとって意外と問題なのが、「外食」です。
「焼き肉店」や「寿司屋」にひとりで飛び込めてこそ、立派な「おひとり様」。
しかし、これってなかなか勇気が必要なんですよね。そこで――。

 ノート〈10〉  「焼肉店」にひとりで入れますか?

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 「おひとり様」生活を、気持ちよく、快適に続けるためには、どうしてもできなくては困ることがあります。
 掃除、洗濯、炊事などは、いわば必須科目で、別に「おひとり様」でなくても「やるのが常識」だと思いますから、ここでは除外して考えます。
 実は、意外と困るのが「外食」です。

 ひとりで、店に入って食事をする。

 慣れない人には、これが、けっこう勇気の必要な行動らしいのです。特に、女性にとってはそうかもしれないなぁ――と、何となく想像がつきます。
 それに、遠慮も働きます。
 日本の飲食店は、たいていの場合、2~4人で飲食することを基本として、座席の配置などが設計されています。そういう店に「ひとり」で入っては迷惑ではないか――と遠慮する気持ちも働くのですね。
 筆者も、ひと頃、「ファミレス」にひとりで入ることに抵抗を感じた時期がありました。

 「ファミリー・レストラン」と銘打っている店に、
 「ファミリー」でない自分が入っていいのか?


 という抵抗です。
 しかし、そんなことに抵抗を感じていては、「おひとり様」生活をエンジョイすることはできません。たとえ「自炊」をメインにしていても、たまに「外でメシを食う」ぐらいはやらないと、それこそ「巣ごもり」暮らしになってしまいます。だいいち、気分が晴れません。

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第3章-京都に吹く風〈4〉 キスと法華の太鼓

後姿 父と母が愛し合った時代へ。感謝をこめて

「私のこと、好き?」
鴨川の河原で、いきなり、昌子が敏に訊いてきた。
「好きだよ」と答えると、昌子が頭を預けてきた。
磁石のように引きつけ合う2つの唇。
そこへ、法華の太鼓の一団が近づいてきた――。


 愛を駆ける急行   第3章 京都に吹く風 
〈4〉 キスと法華の太鼓

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ここまでのあらすじ 父・秋吉敏が、母・昌子と出会ったのは、九州への急行「霧島」の車内だった。その年の暮れ、「霧島」は帰省客でごった返していた。やっと、ひとつ席を見つけた敏は、頭に赤鉢巻を巻いた季節労働者風の男と道連れになった。昌子が乗り込んできたのは、京都からだった。京都のミッション系の女子大に通う女子大生で、鹿児島まで帰省すると言う。博多までの道連れができたと喜ぶ敏。赤鉢巻は、四国に渡るために、岡山で列車を降りた。岡山を過ぎると、「霧島」は、漆黒の闇の中を走る。睡魔に落ちる昌子。その頭がいつの間にか、敏の肩の上で寝息を立てていた。やがて、「霧島」は関門海峡を渡る。昌子と敏は、春休みにまた「霧島」で会おうと約束して、握手を交わした。父によれば、その頃の若者は、「政治的」か「非政治的(ノンポリ)」かのどちらかだったと言う。父と母は、その中間にいて「良心的な声」を挙げようとするグループに属していた。共通するものは、聖書とコーラス。しかし、そんなふたりに、時代は次々と課題を投げかけてきた。次の年の春休み、一緒に帰ろうと「霧島」での再会を約束した敏と昌子。おたがいの髪は、少し伸びていた。リベラル派の教会の牧師とともに、大阪のドヤ街で奉仕活動を続ける昌子には、そんな活動は自己満足にすぎないと、政治思想を吹き込む男がいた。その年の夏休み、敏のY大グリークラブは、演奏旅行の最終日、京都で、昌子が所属するK女子大フローラル・コールとジョイントすることになった。京都で現地解散となる敏に、昌子は「京都で一泊しようよ」と提案した。コンサートの後、約束の三条大橋で待ち合わせた昌子が、「きょうの民宿のおじさん」と敏に紹介したのは、K大の学生寮に住む高城という男だった。敏を寮に案内した男は、「こんなの見たことあるか?」と、一冊の冊子を持ってきた。そこに書かれていた「火炎瓶の作り方」をめぐって、敏と高城は論争した。人民を解放するためには武装闘争も必要だと言う高城は、火炎瓶もその手段のひとつになると主張。敏は、手段を誤った闘争からは、真の解放は得られないと反論した。議論を重ねるうちに、酒が回ってきて酔いつぶれた敏を、翌朝、昌子が叩き起こしにきた。「思索の道」を散策しながら、昌子は敏に訊いた。「愛に思想は必要だと思うか?」。答えを探す敏の腕は、昌子のやわらかな胸の弾力に包まれていた――。




 結局、敏と昌子の京都見物は、《思索の道》を散策し、「ハラが減った」と、そこらのうどん屋に飛び込み、「氷」の看板を見ては、財布の残りを気にしながら氷をかき込み、京都の学生たちがよく利用するという古本屋をひやかし、西陣織や友禅の店頭を眺め……ということをしているうちに、何となく過ぎていった。
 「そろそろ、駅に行かなくちゃね」
 「そうね。あんまり、京都案内できなくて、ごめんなさい」
 「いや。ボクには、こういうのがいちばんいい。名所なんて行っても面白くないし」
 「ほんと?」
 「キミと京都の町を歩いた。ボクには、それがいちばんの京都見物だよ」
 ふたりは、歩き疲れて、鴨川の畔に腰を下ろしていた。
 西に傾き始めた太陽の金色の光は、対岸の寺院の伽藍や塔を影絵のように切り抜いて、ゆったり流れる水面に降り注ぎ、粉々に砕け散って反射し、昌子の横顔に黄金色のラメを振りかけていた。
 その顔を、敏は見つめていた。
 いつまでも眺めていたい――と思いながら見つめていた。
 「私たち、いつまでも、こうして会えるかなぁ」
 川面に散乱する光に、眩しそうに目を細めながら、昌子が言った。
 「思想が違っても、別々の川の流れに乗ってしまっても、こうして会えるかなぁ」
 「会いたいと思い続ける。いまのボクには、そうしか言えない」
 「ほんま? ほんまに会いたいと思い続けてくれる?」
 川面からの照り返しにキラキラと輝く顔を振り向けて、昌子はボクの顔をのぞき込んだ。
 「ボクたちが、いちばん大事な思想さえ持ち続けていれば、だれも、ボクたちの《会いたい》をジャマしたりできないよ」
 「そんなことじゃなくて……」
 昌子はまぶたを伏せて言葉を切り、再び、ゆっくりと目を開いた。
 その目の中で、金色の太陽が燃えていた。
 「私のこと……好き?」
 突然、訊かれて、心臓が音を立て始めた。
 返答を待つ昌子の目の色が、少し獰猛になったような気がした。
 「好きだよ」
 「ほんま?」
 「キミが、赤鉢巻のオヤジの手にそっと冷凍みかんを握らせたあのときから、ずっと……」
 昌子がクスッと笑ったような気がした。
 「赤鉢巻のおじさんに感謝しなくちゃね……私も、秋吉クンが好き」
 言いながら、昌子はボクの胸に頭を埋めてきた。

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そもそも、人はなぜ、性器を隠そうとするのか?

手と手 

動物は発情期になると、性器を見せびらかします。
人類だけは、それを隠そうとします。それはなぜ…?


 性とエッチの《雑学》file.137   R15 
このシリーズは真面目に「性」を取り上げるシリーズです。15歳未満の方はご退出ください。

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 筆者・長住は、ずっと疑問に感じていることがあります。
 人間だけが、なぜ、性器を他人の目から隠すようになったのか――という疑問です。
 動物の世界では、人間にいちばん近い類人猿にいたるまで、ほとんどの種が、自分の性器を誇らしげに「プレゼンテーション」します。特にメスは、「排卵期」になると、

 ホラ、私は、いま、「排卵期」ですよォ~!

 と、見せびらかすような行動をとります。
 もちろん、それは、オスを自分に引きつけるための行動で、動物にとっては、ごく自然な行動です。
 人間も、動物のはしくれ(というか、その頂点)ですから、裸でいたり、性器を人目にさらしたりするのは、ごく「自然な行動」とも言えます。
 しかし、実際にそれをよく知らない他人の前でやると、現在の法律では、刑法に定められた「公然わいせつ罪」に当たるとして、逮捕されてしまいます。

「公然わいせつ罪」の条文~刑法

刑法第174条 公然とわいせつな行為をした者は、6ヶ月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
刑法第175条 わいせつな文書、図画その他の物を頒布し、販売し、又は公然と陳列した者は、2年以下の懲役又は250万円以下の罰金若しくは科料に処する。販売の目的でこれらの物を所持した者も、同様とする。

 ここで言う「わいせつ」とは何か、「公然」とは何か――などについては、さまざまな議論があるところです。長住もいろいろと申し上げたいことがあるのですが、この問題については、いずれ、機会を改めて――ということにしたいと思います。
 その前に、裸が自然であった人類が、なぜ、そこを隠すようになったのか? 本日は、その話をしてみたいと思います。

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だれでも「本」が出せる時代。「Kindle」出版に挑戦してみた

メール読むだれでも、著者として自分の本を発行できる。
そんな夢が現実のものになりました。「アマゾン」の
「KDP=Kindleダイレクト・パブリッシング」を使えば、
出版社を通さずに、自分の本が出せるというシステム。
管理人も、早速、挑戦! 以下は、そのレポートです。


 「虹BOOKS」~information・1 
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 本ブログのトップページでもご紹介しましたが、管理人、このほど、自分の本を「Kindle」から出版いたしました。
 「Kindle」というのは、「アマゾン」が運営している「ダイレクト・パブリッシング」のシステムです。
 「ダイレクト・パブリッシング」というのは、個人であっても、出版社を経由せずに、自分が書いた本を出版できるシステム。紙の本だと、「自費出版」するという手もあるのですが、紙で刷るとなると、たとえDTP(デスク・トップ・プリンティング)の知識を完璧に持っていても、印刷代、用紙代、製本代などの実費が発生してしまいます。これが、バカにならないくらい高い。「Kindle」は電子出版ですから、そういう費用がいっさいかかりません。
 つまり、出そうと思えば、ただで「自分の本」が作れて、出版できてしまうわけです。
 「Kindle」のダイレクト出版が日本でも利用できることになったときには、私は、これぞ「夢の出版システム」と小躍りしたものでした。


 「Kidle本」を読むには、Kindle専用端末があれば、ベスト。TVCMでもおなじみの「Kindle Paperwhite」などは、まるで、紙の本を読むような感覚で、手軽に読書が楽しめますが、専用端末がなくても、スマホやタブレットやPCでダウンロードして読むこともできます。
←Kindle Paperwhite

 もちろん、私自身は、長年、出版界に身を置いた人間でもありますから、どこかに、「本は書店で購入して、手にとって読むべきもの」という観念を、強く抱いてもいます。
 しかし、近頃の出版界事情には、なかなか厳しいものがあります。私も、何冊か、いわゆる「実用エッセイ」と呼ばれるジャンルの本を、複数の出版社から刊行してきましたが、たいていは、初版で止まってしまいます。しかも、その初版部数が、ここ20年ほどはどんどん下がり続け、かつては1万~2万部は刷ったものが、近頃では、4000~5000部が精いっぱい、という状態になっています。
 しかも、せっかく書いた本も、初版で止まったままだと、あっという間に書店から消え、そのうち「絶版」という死刑宣告を受けてしまいます。
 その点、電子出版であれば――と思ったわけです。電子であれば、絶版という心配はない。しかし、問題点もあります。

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第3章-京都に吹く風〈3〉 思想の腕は彼女の胸に沈む

後姿 父と母が愛し合った時代へ。感謝をこめて

K大の寮で酒に酔いつぶれた敏を、朝になって、
昌子がたたき起こした。約束の京都見物。
「思索の道」を歩きながら、昌子が訊いた。
「愛に思想は必要だと思うか?」
答えを探す敏の腕は、昌子の胸に沈んでいた。


 愛を駆ける急行   第3章 京都に吹く風 
〈3〉 思想の腕は彼女の胸に沈む

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ここまでのあらすじ 父・秋吉敏が、母・昌子と出会ったのは、九州への急行「霧島」の車内だった。その年の暮れ、「霧島」は帰省客でごった返していた。やっと、ひとつ席を見つけた敏は、頭に赤鉢巻を巻いた季節労働者風の男と道連れになった。昌子が乗り込んできたのは、京都からだった。京都のミッション系の女子大に通う女子大生で、鹿児島まで帰省すると言う。博多までの道連れができたと喜ぶ敏。赤鉢巻は、四国に渡るために、岡山で列車を降りた。岡山を過ぎると、「霧島」は、漆黒の闇の中を走る。睡魔に落ちる昌子。その頭がいつの間にか、敏の肩の上で寝息を立てていた。やがて、「霧島」は関門海峡を渡る。昌子と敏は、春休みにまた「霧島」で会おうと約束して、握手を交わした。父によれば、その頃の若者は、「政治的」か「非政治的(ノンポリ)」かのどちらかだったと言う。父と母は、その中間にいて「良心的な声」を挙げようとするグループに属していた。共通するものは、聖書とコーラス。しかし、そんなふたりに、時代は次々と課題を投げかけてきた。次の年の春休み、一緒に帰ろうと「霧島」での再会を約束した敏と昌子。おたがいの髪は、少し伸びていた。リベラル派の教会の牧師とともに、大阪のドヤ街で奉仕活動を続ける昌子には、そんな活動は自己満足にすぎないと、政治思想を吹き込む男がいた。その年の夏休み、敏のY大グリークラブは、演奏旅行の最終日、京都で、昌子が所属するK女子大フローラル・コールとジョイントすることになった。京都で現地解散となる敏に、昌子は「京都で一泊しようよ」と提案した。コンサートの後、約束の三条大橋で待ち合わせた昌子が、「きょうの民宿のおじさん」と敏に紹介したのは、K大の学生寮に住む高城という男だった。敏を寮に案内した男は、「こんなの見たことあるか?」と、一冊の冊子を持ってきた。そこに書かれていた「火炎瓶の作り方」をめぐって、敏と高城は論争した。人民を解放するためには武装闘争も必要だと言う高城は、火炎瓶もその手段のひとつになると主張。敏は、手段を誤った闘争からは、真の解放は得られないと反論した。その反論は、昌子のためでもあった――。




 「ウワッ! お酒臭ッ! もう、どんだけ飲まはったん?」
 言うなり、昌子は部屋の窓を開け放ち、敏が寝ていたベッドの夜具の位置を直して、パンパンとホコリを払った。
 開放された窓からサワサワと風が吹き込んで、敏の皮膚の表面に張り付いていた生ぬるい空気を吹き飛ばし、一瞬、皮膚が生き返ったような気がした。
 しかし、吹き込んでくる空気もまた、外の暑熱をたっぷり含んでいて、たちまち毛穴の周りに不快な空気のよどみを作ってしまう。
 「フーッ、暑ッ!」
 酒ビンとコップと灰皿を共同の炊事場へ片づけ、ちゃぶ台の上を雑巾で拭いて、ひと通り、室内を片づけ終えると、昌子は、窓辺に立って両手を思いきり上に伸ばした。
 少しゆったりした水色のTシャツ。その下には、白い綿パン。
 窓の外でギラギラと煮えたぎっている夏の光が、彼女の薄いTシャツを貫いて、体のラインをハレーションの中に浮かび上がらせている。腕の付け根から、Yのラインを描きながら引き締まった腰へと連なる、美しい体の線。目を細めて見とれていると、振り向いた昌子と目が合った。
 「その様子じゃ、京都見物なんかできひんなぁ……」
 両手を腰に当てて、ちょっと頬をふくらませている。
 「ごめん。つい、ムキになって飲んでしまって」
 「ムキ……て、何に?」
 「あ、いや。日本の革命のこととか……いろいろ」
 「うちのデートは、日本の革命に負けてしもたん? もう、高城さん、あれほどゆうといたのに……」
 「あれほど……って?」
 「秋吉さんに、政治の話とかふっかけんといてや……って。エ!? 何がおかしいん?」
 「キミもすっかり京都の人なんだなぁ……って思って」
 「あ、あかん……」
 昌子は、いま気がついた――というふうに、口を手で押さえた。
 「ここへ来ると、つい、京都弁になってしまうの。ハイ、リセット!」
 京都弁が染み付いてしまうほど、昌子はこの寮に出入りしてたんだ――と知って、敏はまた、前夜の高城の顔が目に浮かんだ。
 「それで? どう? 外には出られそう?」
 「キミがエスコートしてくれれば、なんとか……」
 「じゃ、行こう!」
 昌子は敏の手を引いて立ち上がらせ、敏の旅行用バッグを持ち上げたが、すぐに床に下ろした。敏のバッグは、昌子がヒョイと持ち上げられるほど軽くはなかった。

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「愚図」な人は、実は、「いい人」だったりする

不細工美人 不細工&不器用事典 〈15〉  「愚図」な人は、実は、「いい人」だったりする

何かにつけて行動や決断が遅い人がいます。
「愚図」「のろま」などと言われることもある性質ですが、
この性質は、はたして「弱点」なのでしょうか?
「愚図」は実は愛すべき性質でもある。今回は、そんな話を。


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 何かにつけて行動が遅い――という人がいます。
 ときには、「愚図」「のろま」などとののしられたりすることもある性質です。
 でも、それって、ほんとに、ののしるような性質なのでしょうか?

 対義語を考えてみましょう。
 「愚図」とか「のろま」と反対の意味で使われるのは、「せっかち」とか「機敏」という言葉ではないでしょうか?

 さて、どっちがいいか――という話です。

「愚図」がいいか、「せっかち」がいいかは、好みの問題

  たとえば、ふたりで食事をする――というシーン を想像してみましょう。
 「せっかち」な人は(男でも女でも同じです)、目の前に出された料理をわき目も振らずにモクモクとかき込み、あっという間に平らげて、次の料理を催促します。少しでも料理が遅いと「遅いなぁ」といら立ちを見せ、食べ終わると、余韻も楽しまずに、「出ようか」と席を立ちます。
 一方、「愚図」な人は、メニューからオーダーを決めるのも慎重、出された料理を口に運ぶのもゆっくりで、食べ終えても、なかなかすぐには席を立とうとしません。
 どちらを好むかは、これはもう、どちらが合うかという問題でしかありません。

  たとえば、ふたりでショッピング――というシーン。
 「せっかち」な人は、目についた商品を衝動的に購入してしまい、あとで後悔するということが少なくありません。
 一方、「愚図」な人は、さんざん迷った挙句に何も買わず、せっかくのお買い得チャンスを逃してしまったりするかもしれません。
 どっちがほんとうに得かは、ビミョーな問題です。

  たとえば、ふたりが「エッチ」へと進むプロセス――。
 「せっかち」な男は、「ちょっと待ってよ」という彼女の唇を強引に奪い、強引に服を脱がせ、一刻も早く結ばれようと、前戯もそこそこに挿入を図ろうとします。「せっかち」な女だったら、「ねェ」と荒い息を吐きながら自分から目を閉じてキスを催促し、部屋に入るなり、自分から服を脱いで男の胸に身を委ねてくるかもしれません。
 一方、「愚図」な男は、せっかく彼女といい感じに接近していても、その体になかなか手を伸ばしてきません。キスのきっかけさえつかめまいままに、半年、1年……と、もどかしい時間ばかりが経過していきます。「愚図」な女の場合も、いつも男の後をのろのろとついて歩くばかりなので、そもそもカレと接近するというチャンスそのものが作れないまま、やはり、時間ばかりが過ぎていきます。
 どっちがましかは、やはり、ビミョーです。

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第3章-京都に吹く風〈2〉 愛と火炎瓶

後姿 父と母が愛し合った時代へ。感謝をこめて

高城が見せたのは、「火炎瓶の作り方」だった。
その火炎瓶で人民を解放できるのか?
自分は、火炎瓶も石も投げないという信念を
敏は高城にぶつけた。昌子に影響を与え続ける
この男には負けられない、と敏は思った――。


 愛を駆ける急行   第3章 京都に吹く風 
〈2〉 愛と火炎瓶

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 火炎瓶は、もっとも単純な構造だと、石油やガソリンを詰めたビンの口に布などを詰めて栓とし、その布に火をつけて、対象物に投擲する。
 対象物にぶつかってビンが割れると、飛散した石油やガソリンに火がついて燃え上がる。爆発力はないが、大戦中には対戦車のゲリラ戦などに使われて、効果を発揮した。
 もう少し複雑な作りになると、着火剤として硫酸などを使う仕組みになる。
 冊子には、そうした火炎瓶の作り方やその投げ方などが、ていねいに解説されていた。
 「これ、ネタ本があるんや。何やと思う?」
 「山村工作隊でしょ?」
 「おう、さすがやなぁ。50年代の日本共産党や。こんなもん配って、ほんまに、日本で武力革命やる気やったんやで」
 「しかし、その後の路線転換で、武装闘争路線は放棄した。そのときの分裂で、第1次ブントが誕生したんですよね。関西は、いまでもブントの影響が強い、と聞いてます」
 「そのとおりや。しかし、東京でも、明大ブントや中大ブントが、組織として残って、いまでは社学同と名乗ってるやろ?」
 「高城さんも、その路線なんですか? 日本で武力革命を起こそうっていう……」
 「大衆の蜂起による政治的革命という理想は持ってるよ。それは、武力革命というのとは、ちょっと違う。ただな……あ、こうゆう話してると、昌ちゃんに怒られてしまうなぁ。洗脳せんといて、言われてるしなぁ」

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男も女もダメにする「××してくれない」という「依存症」


 不純愛トーク   第322夜  
前回、「自虐史観」などと口にする人たちには、「小児病」が潜んでいる、という話をしました。この「小児病」は、実は、男と女の世界にもまん延している。その典型が、「〇〇が××してくれない」と、うまくいかないことを「相手のせい」にしてしまう「くれない病」。今回は、かつて「くれない族」と揶揄された「共依存」な男と女の話をしてみます――。

【今回のキーワード】 くれない族 共依存
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AKI 「自虐史観」なんて言葉を口にする人たちは、「小児病」である。前回は、そんな意義あるお話をお聞きしたんですわね。

哲雄 意義深いかどうか……。ある種の人たちにとっては、耳が痛いだけの話だったかもしれませんよ。

AKI ところで哲ジイ。その中で、哲ジイは気になることを言いましたよね。男と女の世界にも、その「小児病」が蔓延しているのではないか――と?

哲雄 そうですね。この人たち、「小児病」ではないか――と思えるようなカップルが、多いような気がしますね。

AKI つまり、「子ども」ってことですか?

哲雄 ハイ。「おとなの男」と「おとなの女」として向き合っているとは言えない。そう感じられるカップルが、夫婦でも、恋人同士でも、多いような気がするんですね。

AKI 哲ジイがそう感じるのは、どんなところですか?

哲雄 いちばん感じるのは、「してくれない」かな?

AKI してくれない……?

哲雄 キミも、口にしたことがあるのではありませんか? 「カレ、ちっとも××してくれないの」なんて言葉を?

AKI ま、ないと言えばウソになりますかねェ。でも、それが何か……?

哲雄 一時期、何かと言うと、この「××してくれない」を口にする人たちのことを、「くれない族」と呼んだことがありました。元々は、80年代に放映されて人気になったTBSの連ドラ 『くれない族の反乱』 から生まれた言葉なんですけどね。

AKI 知らない、そのドラマ……。だれが出てたんですか?

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