近親姦の真実〈1〉 娘を虐待する父親

手と手 

6~8人に1人が経験している、と言われる近親姦
もっとも多いとされるのは、「父と娘」の関係です。


 性とエッチの《雑学》file.96   R15 
このシリーズは真面目に「性」を取り上げるシリーズです。15歳未満の方はご退出ください。

【今回のキーワード】 近親姦 虐待  345
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 前回は、強大な富や権力を手にした一族の間では、その権力や富の分散を避けるために、近親間で婚姻を繰り返す傾向がある――という話をしました。
 では、婚姻ではなく、性行為そのものはどうなのか? つまり、「近親姦」についてはどうなのか?
 この問題は、とても複雑でデリケートな問題なので、何回かに分けてお話しようと思うのですが、最初に、筆者が懸念していることをひとつだけ、申し上げておきます。
 親子の間で、確実に増えていると思われる「虐待」の問題です。
 虐待によって親が子を死なせてしまう。あるいは、逆に子が親を殺傷してしまう。そんな陰惨な事件が、最近、多発しています。
 そういう事件の背景には、何かしら性的な問題が潜んでいるケースもあるのではないか?――筆者は、そう思っています。
 そういう事実は、通常、警察発表などでは伏せられてしまうのですが、報道などによって明らかにされたケースもあります。

 たとえば、1980年11月に神奈川県で起こった金属バットによる両親殺害事件。犯人として検挙されたのは、息子である予備校生だったのですが、実は、この息子と母親の間には、近親姦があったのではないか――ということが、一部のワイドショーなどで指摘されました。
 2000年7月に奈良県で起こった長女薬殺未遂事件では、法廷に立った被告女性が、父親に近親姦を強要されていたことを証言して、情状を酌量されています。
 2001年に起こった池田小児童殺傷事件でも、犯人とその母親の間に近親姦があったようだ、と報道されました。
 海外でも、近親姦が絡んでいると思われる事件は、いくつも報じられています。
 こういう事件の背景となる近親姦は、いずれも強要されたもので、それゆえに、被害者の人格に重大な障害を引き起こしていたことが指摘されています。

 こういう問題は、事件になって初めて世間の注目を集めることになるのですが、その根っこはもっと広がっているような気がします。

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女は過去恋を「初期化」し、男は「保存」しようとする


 不純愛トーク   第265夜  
 何回か続けてお届けしている、「性体験」をめぐる話。前回、男が「更地=処女」を好むのは、自分の血統を守りたいからだ――という話をしました。それに対して女性は、新しい男と出会うたびに、過去の体験を「初期化」しようとします。それはなぜか、というのが今回のテーマ。男と女の恋愛のあり方にも大きくかかわる話をご紹介します――。

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AKI ねェ、哲ジイ。前回、哲ジイは、女のほうが「初期化」が得意だとおっしゃいましたよね?

哲雄 ハイ、申し上げました。

AKI それって、女のほうが「過去」を消去するのが得意だってことですか?

哲雄 そうじゃありませんか? 自分の胸に手を当てて、よぉく考えてごらん。

AKI 手は当てましたけど、どうも……身に覚えがないというか……。

哲雄 ま、その小さな胸じゃ……いくら当てても、何も浮かび上がっちゃあこないかもしれませんねェ。

AKI どうせ、小さな胸でございますよ。

哲雄 ホッ、自覚はしてるんだ。それで、「初期化」の話なんだけど、女性のほうが得意というのは、実は、「ある条件下では」って話なんだよね。

AKI ある条件……? 何です、それ?

哲雄 「新しい男」の存在です。

AKI エッ!? 新しい男……? それって、新しい恋が始まったら――ってことですか?

哲雄 そう言ってもいいでしょうね。

AKI じゃ、始まらなかったら?

哲雄 その場合は、いつまでも引きずる場合もあるでしょうね。少なくとも、嫌いになって別れたのではない、むしろ、男のほうが心変わりしたのだけれど、自分はまだその男が好き――なんていう場合には、ずーっと、その思いを引きずることになります。ヘタすると、ストーカーになる場合もある。

AKI そうならないためには、いつまでも古い恋にしがみつかないで、新しい恋を始めなさい――ってことですね。

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ミセス・ボディショット〈15〉 妻をよろしく

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車椅子の幸恵の夫・伸男に「善戦を」と期待された決勝戦。
しかし、ゲームは苦しい展開。そのとき、聡史の目に、
ガラス窓越しにエールを送る、伸男の姿が見えた――


 マリアたちへ   第16話 
ミセス・ボディショット〈15〉

 前回までのあらすじ  40歳でテニスを始めた海野聡史は、レッスンのラリー練習で、有賀幸恵のボディショットに下腹部を直撃される。幸恵はクラスに4人だけいる女子の中でも、ちょっと目を引く美人だった。幸恵には夫がいて、テニスもふたりで始めたのだが、その夫は体を壊して、いまは休んでいるという。ある日のラリー練習で、聡史は幸恵とペアを組んで、見事なフォーメーション・プレーを見せ、相手ペアを下した。至福の瞬間だった。なぜか、幸恵と組むと、聡史の足は燃えた。その数週間後、「関東地区ASK杯争奪テニス大会」のエントリー受付が発表された。「オレと組まない」と誘いかけてくる大沢の誘いを断って、幸恵がパートナーに選んだのは、聡史だった。「サーブに不安がある」と言う聡史を、幸恵はプライベート・レッスンに誘い、さっさとコートを予約。それは、聡史のオフィスのすぐ近くにある都営のコートだった。練習が終わると、幸恵が「オフィスのシャワーを借りたい」と言い出した。トレーナーの下から湯上りの脚をのぞかせて立つ幸恵。ふたりの唇は、どちらからともなく近づき、ふたりは小さな罪を犯した。やがて大会の予選が始まった。1回戦の相手は、格上のUMペア。しかし、海野・有賀ペアは、絶妙のフォーメーション・プレーで、その強敵を下した。続く2回戦を快勝して、3回戦は、またもUMペアとの対戦。ゲームはデュースを繰り返して20-20の熱戦となった。疲れはピーク。ファースト・サービスをミスった聡史に幸恵が耳打ちする。「このゲーム取ったら、お尻触らせてあげる」。燃えた聡史のサーブが決まって、3回戦突破! 「ふたりだけで祝勝会しない?」と幸恵が言い出した。「亭主公認だから」と言う幸恵は、聡史の手を取ると、それを自分の尻に導いた。「約束だから」と。幸恵は、これも、亭主に報告するのだろうか? そして、自分は、亭主公認の遊び相手という存在になるのか? やがて、予選の決勝の日がやってきた。「紹介するね」という幸恵の声に振り向くと、そこには車椅子の男がいた。幸恵の夫・伸男だった。「善戦を期待します」と差し出された手を、聡史は握り返した――

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このシリーズは、筆者がこれまでに出会ってきた思い出の女性たちに捧げる「ありがとう」の短編集です。いま思えば、それぞれにマリアであった彼女たちに、心からの感謝を込めて――。


  この話は連載15回目目です。この小説を最初から読みたい方は、こちらから、
    前回分から読みたい方は、こちらからどうぞ。


 「善戦を」と有賀伸男にエールを送られたUペアとの対戦だったが、コートで実際にその球を受けてみると、力の差は歴然だった。
 聡史が打ち込んだ渾身のサーブは、簡単にリターン・エースになってしまう。相手が打ち込んでくるサーブは、幸恵のラケットにかすりもしない。
 あっと言う間に、0-5と追い込まれ、聡史が後衛としてレシーブに回ることになった。バックラインやや深めで何とかサーブを拾おうと構える聡史に、幸恵が近寄ってきた。

 「あの人のサーブ、スウィングしてもクリーン・ヒットしないと思う。前に出て、当てるだけにしたほうがいいかもしれないよ」

 幸恵がたまにささやいてくるアドバイスは、聡史も驚くほどに的を射ている。
 ナルホド……と、聡史は思った。
 下がってハード・ヒットするのではなく、前に出て軽打。聡史は、バックラインを越えて、二足分ほどサービスライン寄りにポジションをとってラケットを構えた。
 そこへ相手サーバーのファーストが、サイドへ鋭く伸びてきた。下がって待っていたのでは、おそらく、サイドへ大きく逃げていく球に追いつくことができなかっただろう。しかし、前に出ていた分だけ、何とか足は追いつけそうな気がする。
 聡史は、バックスウィングをとらず、最初からラケットを体の前方に構えて、フェースだけを球の軌道に合わせる打法をとった。そのフェースに少しアングルをつけた。
 手ごたえがあった。
 スイートスポットにヒットした打球は、ショート・クロス気味に、相手コートのネット際、サイドラインぎりぎりに飛んでいく。サーバーがダッシュしてくる姿が見えた。その姿を視界に捉えながら、聡史はセンターのケアに走った。
 聡史がセンターに走るのを見て、幸恵はラインを締めた。相手サーバーは、聡史のリターンに追いつくのがやっとだった。力ない球がネットを越えてくるところに、幸恵がボレーで飛びついた。その球が、相手コートのセンターを抜けていく。
 有賀伸男が指摘したとおり、相手ペアのセンターはガラ空きだった。そのガラ空きのセンターをあざ笑うように、幸恵のボレーはエースとなって相手コートに転がった。
 「やったー」と、幸恵が両手を突き上げ、聡史はその手とハイタッチを交わした。
 その1ポイントでゲームの流れが変わった。続くポイントを連取して2-5。再び、サーブ権が聡史に戻ってきた。

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ミセス・ボディショット〈14〉 見守る車椅子の人

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幸恵は聡史との一部始終を亭主に報告していると言う。
自分は、亭主公認の「遊び相手」なのか…?
決勝の日、ロビーには車椅子の男の姿があった――  


 マリアたちへ   第16話 
ミセス・ボディショット〈14〉

 前回までのあらすじ  40歳でテニスを始めた海野聡史は、レッスンのラリー練習で、有賀幸恵のボディショットに下腹部を直撃される。幸恵はクラスに4人だけいる女子の中でも、ちょっと目を引く美人だった。幸恵には夫がいて、テニスもふたりで始めたのだが、その夫は体を壊して、いまは休んでいるという。ある日のラリー練習で、聡史は幸恵とペアを組んで、見事なフォーメーション・プレーを見せ、相手ペアを下した。至福の瞬間だった。なぜか、幸恵と組むと、聡史の足は燃えた。その数週間後、「関東地区ASK杯争奪テニス大会」のエントリー受付が発表された。「オレと組まない」と誘いかけてくる大沢の誘いを断って、幸恵がパートナーに選んだのは、聡史だった。「サーブに不安がある」と言う聡史を、幸恵はプライベート・レッスンに誘い、さっさとコートを予約。それは、聡史のオフィスのすぐ近くにある都営のコートだった。練習が終わると、幸恵が「オフィスのシャワーを借りたい」と言い出した。トレーナーの下から湯上りの脚をのぞかせて立つ幸恵。ふたりの唇は、どちらからともなく近づき、ふたりは小さな罪を犯した。やがて大会の予選が始まった。1回戦の相手は、格上のUMペア。しかし、海野・有賀ペアは、絶妙のフォーメーション・プレーで、その強敵を下した。続く2回戦を快勝して、3回戦は、またもUMペアとの対戦。ゲームはデュースを繰り返して20-20の熱戦となった。疲れはピーク。ファースト・サービスをミスった聡史に幸恵が耳打ちする。「このゲーム取ったら、お尻触らせてあげる」。燃えた聡史のサーブが決まって、3回戦突破! 「ふたりだけで祝勝会しない?」と幸恵が言い出した。「亭主公認だから」と言う幸恵は、聡史の手を取ると、それを自分の臀部に導いた。「約束したものをあげる」と――

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このシリーズは、筆者がこれまでに出会ってきた思い出の女性たちに捧げる「ありがとう」の短編集です。いま思えば、それぞれにマリアであった彼女たちに、心からの感謝を込めて――。


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 自分は、亭主公認の遊びの対象なのか、それとも……?
 店を出て駅までの道をたどる間、聡史は、ずっとそのことを考えていた。

 「海野さんのマンション、ここから近いの?」

 聡史の腕に腕をからませながら、幸恵が顔をのぞき込んでくる。
 もし、幸恵の夫の話を聞いていなければ、「ちょっと寄っていく?」と声をかけたところだろうが、なんだか、それはフェア・プレーに反するような気がした。

 「近いよ。いつか、カレを連れて遊びに来るといい」

 聡史の返事に、幸恵は、「フーン」と意味ありげにうなった。

 「それ、言っちゃうよ、旦那に。けっこう、本気にするわよ、うちの人」
 「いいよ」
 「変なこと、お願いされるかもしれないし……」
 「変なこと?」
 「変わってるから、私の旦那」

 その「変なこと」が何だかは、幸恵の口からは語られなかった。
 そんなことを話しているうちに、あっという間に駅に着き、幸恵は、「きょうは楽しかった、ありがとう」と、右手を差し出してきた。
 聡史がその手を握ると、幸恵は倍の力で聡史の手を握り返してきた。

 「いい日だったわ。ゲームも感動的だったし、お酒もおいしかった。ほんとは……あ、いや、何でもない。来週の決勝戦、ガンバろうね。じゃ……」

 握り合った手から力が抜けていく。
 しかし、すぐには離れない。
 名残惜しそうに指を絡め合いながら、ゆっくりと離れていく手と手。やがて、幸恵の指の最後の一本が、スルリ……と、聡史の手を離れた。
 メトロの階段を上っていく幸恵の姿が見えなくなると、聡史はフゥと息を吐いて、体を反転させた。

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セレブは「近親婚」がお好き――の理由

手と手 

血縁同士のエッチや結婚は、どこまで許される?
実は、この基準、世界的にはマチマチなのです。


 性とエッチの《雑学》file.95   R15 
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 世の中には「禁断の」と呼ばれる「愛」があります。
 数ある「禁断」の中で、もっとも「禁断」の度合いが強いのが、「近親者間の性愛」でしょう。
 「近親者」間のSEXは、通常、「近親相姦」と呼ばれますが、「相姦」と言うと、「双方、合意の上で」という意味合いが強くなるため、最近は、「近親姦」という言葉が用いられることが多くなりました。
 世界には、近親者間の性行為そのものを禁止しているところもあります。ドイツでは、直系の血族や兄弟姉妹間の性交は処罰の対象としていますし、アメリカでも、州によっては、処罰の対象とされます。
 日本にも、1873年にそれを禁止する法律が制定されましたが、1881年に廃止され、現在は、近親者同士の間で性行為が行われたからと言って、それを罰する規定はありません。それが「強制」によるものであれば、「強姦罪」や「児童虐待防止法」が適用されるだけです。
 しかし、「婚姻」は禁止されています。日本の法律によれば、直系の血族と傍系でも三親等以内の血族との婚姻は、禁止です。具体的には、下記の通り(×は婚姻不可、○は婚姻可の関係です)。

 結婚できる関係とできない関係

 自分の父親・母親(一親等)……………………×
 自分の息子・娘(一親等)………………………×
 自分の祖父・祖母(二親等)……………………×
 自分の孫(二親等) …………………………… ×
 自分の兄弟・姉妹(二親等)……………………×
 自分の姪・甥(三親等)…………………………×
 自分のオジ・オバ(三親等)……………………×
 自分のいとこ(オジ・オバの子=四親等) ……
 自分の姪・甥の子ども(四親等)………………
 自分の妻・夫の両親……………………………×
 自分の妻・夫の兄弟姉妹………………………

 「近親婚」を禁止するのは、もっぱら、遺伝的理由から――とされてきました。
 近親者同士であれば、その遺伝的性質も似通っており、そうした遺伝子同士が結ばれると、本来なら劣性である重大な遺伝性の疾患(ヨーロッパなどでは、「血友病」が懸念されました)が発症する恐れがある――などとされたのですが、これについては、学問的にも意見が分かれています。
 劣性遺伝子同士の結合を問題視するのなら、同様の危険性は、非血縁同士の婚姻にも潜んでいるではないか――というものです。
 実際、「近親者同士の婚姻の禁止」は、けっして世界的なスタンダードというわけではありません。「禁止」とされる「近親」の範囲についても、世界の基準はまちまちです。
 実は、この近親婚の禁止については、遺伝的理由以外に、もっと重大な理由があるのではないか――と、筆者は考えています。
 本日は、そんな話をしてみようかと思います。

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ミセス・ボディショット〈13〉 そのタッチは亭主公認…?

smile.jpg 

本大会出場権を決めた聡史と幸恵は、ふたりだけで
祝勝会をやることになった。「亭主公認だから」と幸恵。
「約束したものをあげる」と腰を浮かせた幸恵は――


 マリアたちへ   第16話 
ミセス・ボディショット〈13〉

 前回までのあらすじ  40歳でテニスを始めた海野聡史は、レッスンのラリー練習で、有賀幸恵のボディショットに下腹部を直撃される。幸恵はクラスに4人だけいる女子の中でも、ちょっと目を引く美人だった。幸恵には夫がいて、テニスもふたりで始めたのだが、その夫は体を壊して、いまは休んでいるという。ある日のラリー練習で、聡史は幸恵とペアを組んで、見事なフォーメーション・プレーを見せ、相手ペアを下した。至福の瞬間だった。なぜか、幸恵と組むと、聡史の足は燃えた。その数週間後、「関東地区ASK杯争奪テニス大会」のエントリー受付が発表された。「オレと組まない」と誘いかけてくる大沢の誘いを断って、幸恵がパートナーに選んだのは、聡史だった。「サーブに不安がある」と言う聡史を、幸恵はプライベート・レッスンに誘い、さっさとコートを予約。それは、聡史のオフィスのすぐ近くにある都営のコートだった。練習が終わると、幸恵が「オフィスのシャワーを借りたい」と言い出した。トレーナーの下から湯上りの脚をのぞかせて立つ幸恵。ふたりの唇は、どちらからともなく近づき、ふたりは小さな罪を犯した。やがて大会の予選が始まった。1回戦の相手は、格上のUMペア。しかし、海野・有賀ペアは、絶妙のフォーメーション・プレーで、その強敵を下した。続く2回戦を快勝して、3回戦は、またもUMペアとの対戦。ゲームはデュースを繰り返して20-20の熱戦となった。疲れはピーク。ファースト・サービスをミスった聡史に幸恵が耳打ちする。「このゲーム取ったら、お尻触らせてあげる」。燃えた聡史のサーブが決まって、3回戦突破! 「ふたりだけで祝勝会しない?」と幸恵が言い出した――

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このシリーズは、筆者がこれまでに出会ってきた思い出の女性たちに捧げる「ありがとう」の短編集です。いま思えば、それぞれにマリアであった彼女たちに、心からの感謝を込めて――。


  この話は連載13回目目です。この小説を最初から読みたい方は、こちらから、
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 駅前に炉端焼きの店がある。
 炉端と言っても、炉の前のカウンター席に座れるのはせいぜい6、7人で、あとは、小さな座敷に仕切られている。
 聡史は、たまに、遅い夕食をとるために立ち寄ることがあったが、そういうときはカウンターに座って、中ジョッキを傾けながら刺身と好みの焼き物を2、3品頬張り、茶漬けで腹を満たして、さっと席を立った。
 「いつも素早いですね」とマスターにはからかわれていたが、「早メシも芸のうちだから」と笑ってかわしていた。

 「おや、珍しい。どうしたんですか、こんな美人とご一緒に? 初めてじゃないですか、女性と一緒にお見えになるなんて?」

 聡史が有賀幸恵を伴って暖簾をくぐると、マスターが冷やかすように声をかけてきた。
 まったく口の軽いオヤジだ――と思ったが、その無駄口のおかげで、幸恵の顔がちょっとほころんだ。無駄口も、まるっきりムダというわけではないらしい。
 「たまに、座敷なんかどうです?」とマスターに勧められて、店の奥のいちばん小さな個室を使うことにした。
 4人用に作られた個室だが、4人で使うには、ちょっと狭い。
 その部屋に聡史と幸恵は向かい合って腰を下し、中ジョッキを一杯ずつと、刺身の盛り合わせ、串焼き5種類を2本ずつ注文した。

 「いつも、ひとりで来てるんですか?」
 「おしゃべりなマスターがそう言ってましたねェ」
 「ほんと、おしゃべりな人。じゃ、きょうは、いつもの分まで、パッ……と盛り上がります?」
 「ふたりで?」
 「そうね。じゃ、ほっこりと」
 「できることなら、しっとり系のほっこりでお願いします」
 「しっとりしてたら、私、酔っちゃいますよ」
 「いいですよ。ご主人を心配させない程度だったら……」
 「海野さんって、変な人」
 「どうして?」
 「ふつう、心配しないでしょ、そんなことまで?」
 「一応、これでも、良識は持ってるつもりなんで」
 「じゃ、その良識、きょうは私が預かっちゃう。いいんですよ、きょうは、海野さんと飲んで帰る――って言ってあるから」
 「エッ、エーッ!? ボクのこと、知ってるんですか、ご主人?」
 「私、話してるし……。1回戦も見てたのよ」
 「エッ、どこで?」
 「上のロビーから。ときどき見に来てるの、カレ。車椅子だから、コートまでは下りて来られないんだけど……」
 「ク、車椅子? 体、壊されてるって聞いたけど、そんなに……?」
 「ちょっとね、脊椎を痛めてしまったの。テニスも原因だと思うんだけど、でも、クルマの運転とかは、できるんだよ。あ、そうそう。海野さんのテニス、ホメてましたよ。いいプレーするね……って。きょうは、海野さんと祝勝会だよ――って言ったら、楽しんでおいで、だって。だから、きょうは、亭主公認」

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不格好な「ヴァレンタインさま」へ

ヴァレンタイン・チョコ 雑感   小さな愛の「いい話」〈8〉 
本日は、ヴァレンタイン・デー。管理人からみなさまに
ささやかなプレゼントをお届けします。


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 きょうは、ヴァレンタイン・デー
 まずは、管理人・長住から、いつも拙ブログをご訪問くださるみなさまに、ささやかなヴァレンタイン・デーのプレゼントをお贈りしたいと思います。
 長住の愛唱曲のひとつ、『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』。歌っているのは、チェット・ベイカー。チョット・バーカーなオヤジからのプレゼントとして、受け取ってくだされば幸いです。



 このチェット・ベイカーという人、ジャズ界ではトランペット奏者として知られているのですが、ボーカルも手がけていて、その中性的ボイスには根強いファンもいます。
 何より、その風貌。屈折した青春を思わせる面立ちは、しばしば、ジェームス・ディーンと比較されたりもしました。
 ちなみに、この曲で歌われている「ヴァレンタインさま」は、不格好な男として描かれています。長住流に訳した詞の全文をご紹介しておきますので、どこかで、この曲を耳にしたときは、「ああ、そういうことを歌っているのか」と思い出してください。

『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』の詞 訳詞・長住哲雄

わたしのおかしなヴァレンタインさま。
甘い、でも、滑稽なヴァレンタインさま。
あなたは、わたしを心から笑わせてくれるわね。
ルックスときたら笑っちゃうほどで、ちっとも写真向きじゃないけど、
それでもあなたは、わたしの大好きな芸術作品なの。

その姿は、ギリシャ彫刻みたいにカッコよくないし、
口元だって貧相。
その口を開いて語られる言葉だって、ちっともおしゃれじゃない。

でも、どうか、その髪の毛一本だって変えないでね。
もし、わたしのことを大事に思ってくれるのなら、絶対に。
そのままのちっちゃなヴァレンタインさまでいてちょうだい、ずっとそのまま。
そうすれば、毎日が、ヴァレンタイン・デーになるんだから。

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遺伝子は、「処女」がお好き…!?


 不純愛トーク   第264夜  
 前回は、「男が彼女の『前の男』を気にするのは、なぜか?」という話をしました。今回は、その遺伝子的理由を解明してみます。実は、男が女の「処女性」にこだわるのは、「自分のコピーを残せ!」と要求する遺伝子のわがままによるのだ、という話をご紹介します――。

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AKI やっぱり、あれですか? 哲ジイも、できれば、彼女にする女性は処女のほうがいい――とお考えなのでしょうね?

哲雄 ハイ? 突然、何を言い出すんですか、キミは?

AKI だって、前回、おっしゃったではありませんか? 男は女に「白いキャンパス」であってほしい、と望むものだ――と。

哲雄 ある種の男は……と申し上げたつもりですが。

AKI あ、そうか。哲ジイは、女に「前の男の影」を感じて、ファイトを燃やしたりするんでしたよね?

哲雄 別に……ファイトってわけじゃありませんけど……。

AKI でもね、哲ジイ。私が知る限り、男の中には、相手に「処女であってほしい」という願望、強いようですよ。私の周りにも、そういうことを言う男、けっこういますもの。

哲雄 ま、人間のオスも動物ですからね。

AKI エッ、動物のオスも、「処女かどうか」にこだわるんですか?

哲雄 全然。だいいち、「処女」というコンセプトそのものが、動物の脳の中には存在しないでしょう。ただね、精子戦争にはこだわります。

AKI 精子戦争……? 何、それ?

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ミセス・ボディショット〈12〉 闘い終えてハグされて…

smile.jpg 

3回戦は、デュースを繰り返してスコア20―20となった。
疲れはピーク。サーバーとなった聡史に幸恵がささやいた。
「このゲーム取ったら、お尻、触らせてあげる」――


 マリアたちへ   第16話 
ミセス・ボディショット〈12〉

 前回までのあらすじ  40歳でテニスを始めた海野聡史は、レッスンのラリー練習で、有賀幸恵のボディショットに下腹部を直撃される。幸恵はクラスに4人だけいる女子の中でも、ちょっと目を引く美人だった。幸恵には夫がいて、テニスもふたりで始めたのだが、その夫は体を壊して、いまは休んでいるという。ある日のラリー練習で、聡史は幸恵とペアを組んで、見事なフォーメーション・プレーを見せ、相手ペアを下した。至福の瞬間だった。なぜか、幸恵と組むと、聡史の足は燃えた。その数週間後、「関東地区ASK杯争奪テニス大会」のエントリー受付が発表された。「オレと組まない」と誘いかけてくる大沢の誘いを断って、幸恵がパートナーに選んだのは、聡史だった。「サーブに不安がある」と言う聡史を、幸恵はプライベート・レッスンに誘い、さっさとコートを予約。それは、聡史のオフィスのすぐ近くにある都営のコートだった。練習が終わると、幸恵が「オフィスのシャワーを借りたい」と言い出した。トレーナーの下から湯上りの脚をのぞかせて立つ幸恵。ふたりの唇は、どちらからともなく近づき、ふたりは小さな罪を犯した。やがて大会の予選が始まった。1回戦の相手は、格上のUMペア。しかし、海野・有賀ペアは、絶妙のフォーメーション・プレーで、その強敵を下した――

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このシリーズは、筆者がこれまでに出会ってきた思い出の女性たちに捧げる「ありがとう」の短編集です。いま思えば、それぞれにマリアであった彼女たちに、心からの感謝を込めて――。


  この話は連載12回目目です。この小説を最初から読みたい方は、こちらから、
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 ペアで闘っていると、不思議な錯覚に陥る。
 コートを走り回りながら、常にパートナーの存在を確かめようとする幸恵の姿が、寝ながらも手を探し求めてくる愛しい生きもののように見えてくる。
 足元を相手の打球に抜かれるたびに、「お願い」と聡史を振り返る姿が、「助けて!」と救いを求める捕らわれのプリンセスのように見える。
 そういうときの聡史の足は、補助エンジンを作動させたかのようなスピードで、すり抜けようとする球を追った。
 聡史のラケットがその球を捉え、相手コートにエースとなって突き刺さると、幸恵は歓喜に顔を崩して、手とガットを打ち合わせた。
 その瞬間、聡史は、ふたりはひとつになれたのだ――と感じることができた。

 そういう喜びが、翌週の2回戦でも続いた。
 3回戦の相手は、UM同士のペアだった。個々の打球の速さ・正確さでは、Mレベルの海野・有賀ペアの一枚上を行っている。しかし、フォーメーション・プレーの組み立て方、その呼吸が合っていることでは、聡史たちのほうがすぐれているようにも見えた。
 ゲームは、熱戦となった。
 6-6のデュースとなり、相手が7-6とアドバンテージを握ったが、すぐに幸恵のライジングが相手前衛のボディに決まって、7-7と追いついた。
 次には、8-7と聡史たちがアドバンテージを握ったが、今度は、相手のボレーが幸恵のボディに決まって、8-8と追いつかれた。
 決まりそうで決まらない。それからも、10回のデュースを繰り返し、なんとスコアは18-18にまで伸びた。
 すでに、他のコートのゲームは終わり、対戦を終えた両隣のコートの対戦者とギャラリーが、ネットの外から聡史たちのゲームを見学していた。ジャッジを務めるコーチが「すごい試合」と声を上げ、ポイントが入るたびに、ネットの外から拍手が起こった。
 聡史の足は、すでにパンパンになり、つりそうになっていた。
 20-20からの41ポイント目。
 サーバーは聡史だった。それまで順調に入っていたファーストが、サービスラインを大きくオーバーした。

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「何億光年 輝く星」って、どんな星?

聞き耳 変な日本語――その〈8〉 

「何億光年 輝く星」

最近、CMで流されている曲に、胸を打たれたファンも
多いのではないかと思います。かつて山口百恵が、
芸能生活の「ラストソング」として選んだ 『さよならの向う側』。
しかし、この曲、歌詞がちょっと変! なのです。

          

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 最近、CMで流されている曲に、「オッ」と思われた方も多いかと思います。
 スポンサーは「旭化成」。カバーして歌っているのは、「A Hundreds Bird」というグループの「TeN」というボーカリストだそうですが、管理人はよく存じ上げません。
 印象的なのは、最初のフレーズです。

何億光年 輝く星にも 寿命があると
教えてくれたのは あなたでした

 現在、40歳以上の方なら、「ああ、あのときのあの歌だ」と、ピンと来るかと思います。
 そうです。この曲は、『さよならの向う側』という曲。
 歌ったのは、山口百恵。詞を書いたのは、阿木燿子。曲は、宇崎竜童
 三浦友和との婚約を発表し、芸能界を永久に引退する決意を固めた山口百恵が、1980年10月、武道館でファイナル・コンサートを開いたとき、その最後の曲に選んだのが、この曲でした。
 というより、この曲は、引退する百恵のために、阿木燿子さんが書き下ろした曲と言ってもいいかと思います。
 ご存じない方もいらっしゃろうかと思いますので、「You Tube」で公開されている映像を、貼り付けておきます。



 号泣しながらこの曲を歌い終えた山口百恵は、ステージの中央にマイクを客席に向けて静かに置き、後ろ姿を見せて、舞台を去っていきます。
 そのあと、一度だけ、TVの特番に出ているのですが、それから32年、山口百恵は、二度と大衆の前にも、マスコミの前にも、姿を現すことがありませんでした。
 歌詞の中に、

 Last song for you
  Last song for you
  約束なしのお別れです
  Last song for you
  Last song for you
  今度はいつと 言えません

 という一節が出てくるのですが、この「今度はいつ」は、いまだに明らかにされていません。
 これほど見事に、これほど美しく、礼儀正しく姿を消した人を、筆者は他に知りません。
 辛口で知られた評論家・平岡政明さんをして「菩薩」とまで言わしめた山口百恵の、それが最後の姿でした。
 そして、このとき歌われた『さよならの向う側』という曲の、詞の見事なこと。
 作詞家・阿木燿子という人の才能に、嫉妬を覚えたりもしたものです。
 なのですが――と、きょうは、この曲を初めて聞いたときから感じ続けてきた疑問を、ちょっとだけぶつけてみたいと思います。

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「処女」が、「神」に捧げられた時代

手と手 

日本でも、西欧でも、「処女」をいったん聖職者の手に
委ねる風習がありました。その理由とは……。


 性とエッチの《雑学》file.11   R15 
このシリーズは真面目に「性」を取り上げるシリーズです。15歳未満の方はご退出ください。

【今回のキーワード】 初夜権 魔女狩り ジャンヌ・ダルク 345
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 前回に続いて、「初夜権」の問題を取り上げてみます。
 「初夜権」とは、新婚夫婦が誕生する際に、新郎よりも先に、その土地の領主や、聖職者などが、新婦と交わる権利を指す言葉です。
 現代まで残されている痕跡や伝聞によると、「初夜権」を行使したのは、主に、次の3種類の男性たちとされています。

 [1]国王、領主、酋長などの政治的権力者。
 [2]神父、神主、シャーマンなどの聖職者。
 [3]庄屋、土地の長老、親族の代表などの世俗の権力者。


 前回は、[1]の「政治的権力者による初夜権の行使」について解説しましたが、今回は、[2]の「聖職者による初夜権」と、[3]の「世俗の権力者による初夜権」について考えてみます。
 この問題については、西欧と日本では、やや考え方が違っているようです。

悪魔女
西欧の場合
「処女の血」は、悪魔の好物……?

 中世までの西欧などの社会には、処女が流す血を「不吉」として忌み嫌う風習や迷信がありました。特に16~17世紀に盛んに行われた「魔女狩り」の中では、「悪魔が処女の血を好む」とされたため、それを回避するためにも、出血の可能性がある初夜の性交は、「悪魔祓い」の技能を持った聖職者や祈祷師が行った――という説が残されています。
 クソーッ、エロ坊主どもめ――と、長住などは思うのですが、当時の人たちは、ほんとうに「悪魔の災厄」を信じていたのかもしれません。
魔女裁判
 ちなみに「魔女裁判」にかけられたジャンヌ・ダルクも、この迷信の犠牲となりました。
 当時、悪魔と交流した娘は、処女を失うとされていたので、ジャンヌが処女であるかどうかを確かめる必要がありました。その頃のカトリック教会は、「糾問法」と呼ばれる方法で、処女検査をしていましたが、その方法というのは、目で見て確かめる「視診」と手で触れて確かめる「触診」でした。
 ジャンヌ・ダルクにこの検査を実施したのは、ジャンヌを捕えたイギリスのベッドフォード公爵とその夫人。おいしい役目だったわけです。その結果は、白。ジャンヌは「処女」でした。
 しかし、一方で、処女に死刑判決が出た場合には、死刑執行までに第三者が性交をすませておかないと、災厄が降りかかるという迷信もありました。ジャンヌが火あぶりになる前に、だれかによって破瓜されたのかどうかは、残念ながら記録が残っていません。

 それにしても、西欧の中世は、暗くて残酷だ――と、筆者は、こういう話を聞くたびに思います。
 余談ですが、ジャンヌの火刑は、服に火が燃え移った段階でいったん中断され、その生焼けの裸体を、陰部まで公衆の目にさらした上で、完全に灰になるまで焼き尽くして、セーヌ川に流した、と言われています。

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ミセス・ボディショット〈11〉 子犬のように

smile.jpg 

幸恵のボレーは、じゃれつくように聡史のボディに
飛んでくる。そこに聡史は、幸恵の愛を感じた。
やがて、ASK関東テニス大会の予選が始まった――


 マリアたちへ   第16話 
ミセス・ボディショット〈11〉

 前回までのあらすじ  40歳でテニスを始めた海野聡史は、レッスンのラリー練習で、有賀幸恵のボディショットに下腹部を直撃される。幸恵はクラスに4人だけいる女子の中でも、ちょっと目を引く美人だった。幸恵には夫がいて、テニスもふたりで始めたのだが、その夫は体を壊して、いまは休んでいるという。ある日のラリー練習で、聡史は幸恵とペアを組んで、見事なフォーメーション・プレーを見せ、相手ペアを下した。至福の瞬間だった。なぜか、幸恵と組むと、聡史の足は燃えた。その数週間後、「関東地区ASK杯争奪テニス大会」のエントリー受付が発表された。「海野さんも、出ましょうよ」と声をかけてきた幸恵だったが、その幸恵の肩に手を回しながら「ペア組もうよ」と誘いかけてきたのは、大沢だった。「もう、決まってるから」と答える幸恵。その視線が捉えたのは、聡史だった。有賀・海野ペアは、なりゆきで誕生した。「サーブに不安が…」と言う聡史を、幸恵はプライベート・レッスンに誘い、さっさとコートを予約。それは、聡史のオフィスのすぐ近くにある都営のコートだった。「あなたのオフィスって、シャワーある?」。練習が終わると、幸恵が言い出した。コートのシャワーが、あまりきれいじゃないから、と言うのだった。聡史は、幸恵を、だれもいないオフィスに案内した。「海野さん」と呼びかけられて振り向くと、シャワーを終えた幸恵が、トレーナーの下から湯上りの脚をのぞかせて立っていた。その裾をゆっくりと引き上げる幸恵。「お約束のお尻、見せてあげる」というのだった。やがて、ふたりの唇は静かに近づき、ふたりは小さな罪を犯した――

【リンク・キーワード】 エッチ 官能小説 純愛 エロ
このシリーズは、筆者がこれまでに出会ってきた思い出の女性たちに捧げる「ありがとう」の短編集です。いま思えば、それぞれにマリアであった彼女たちに、心からの感謝を込めて――。


  この話は連載11回目目です。この小説を最初から読みたい方は、こちらから、
    前回分から読みたい方は、こちらからどうぞ。


 もしかしたら、自分たちのペアは文字通り、小山コーチの言った「愛のあるペア」になるのかもしれない――と、聡史は思った。
 スクール・レッスンでも、聡史と有賀幸恵は、おたがいを意識して行動することが多くなった。
 ウォーミング・アップのボレー&ボレーでは、目と目で合図を送り合ってペアを組んだ。幸恵のボレーは、以前にも増して、聡史のボディに飛んでくるようになった。
 体にじゃれついてくる子犬のようにボディに飛んでくる幸恵のボレーを、聡史はていねいに、幸恵のフォアに返した。幸恵がもっともボディを打ちやすいであろうと思う位置に、可能な限りのきれいな球筋で――。
 サーブ練習でも、ふたりは、隣同士に並んで、1回3球ずつの持ち球を打ち込んだ。聡史のサーブが正確にクロスに入るのを見て、幸恵は「調子いいね」と声をかけてきた。
 聡史のサーブの精度が上がったのは、幸恵のアドバイスのおかげだったが、その成果は小山コーチの目にも留まったようだった。

 「海野さん、サーブ、よくなりましたね。この状態がキープできたら、来季はUMですよ」

 ホメ言葉としてはありがたかったし、UM昇格もうれしい話ではあったが、そうなると幸恵とは離れ離れになる。それが少し、寂しくはある――と思っていたら、練習後に幸恵が声をかけてきた。

 「ね、コーチから何か言われた?」
 「ウン。このままいけば、来季はUMだって」
 「私も言われた」
 「エッ!?」
 「そろそろ、UMですねって」
 「よかった」
 「よかった……って?」
 「いや、何でも……」
 「もし、UMが決まったら、同じクラスでやりません?」
 「よかった。実はね、UMに上がったら、有賀さんとは離れ離れになるなぁ……って思ってたから」
 「自分ひとりだけ上がったら……って思ってたわけ?」
 「ま、そうだね」
 「ンもぉ。まったくノーテンキねェ。海野さんもそろそろ上でいいんじゃないですか――って、コーチに進言したの、私なんだからね」
 「エッ!? エ――ッ!」

 それだけ言うと、有賀幸恵はサッとスコートの裾を翻して、更衣室に消えていった。
 その姿を呆気にとられて見送っていると、後ろからポンと肩を叩かれた。

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テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト

禁断の問い=「何のため?」には、もともと答えがない

抱き枕 心の抱き枕 〈5〉 

これを問い始めたら、土ツボにはまってしまう。
人生には、そんな「禁断の問い」があります。
なぜ禁断か――と言うと、「答え」がないから。
その「問い」とは、「何のために?」です。
そんな「問い」は捨てなさい――が、今回のテーマ。


【リンク・キーワード】 メンタル エロ 恋愛観 男の心理 女の心理 官能小説

 「何のために?」

 何をするにも、そんな疑問の言葉を口にする人がいます。
 筆者も、幼い頃からたびたび、そんな言葉を浴びせられてきました。

 「そんなことして、何になるとや?」

 発言の主は、父親です。
 徹底的に「実利の人」であった父親は、「役にも立たないこと」を嫌悪していました。父親にとって、「役にも立たない」は「何の得にもならない」と同義語でした。
 私が、小説を読みふけっていると、「そんなもん読んで、何になるとや?」。
 星に夢中になって、夜な夜な「星座早見盤」を片手に夜空を眺めていても、「そんなもん見て、何になるとや?」。
 長じて、私がデモに参加したりしていると、「そんなことして何になるとや?」。
 父親が発する「何のために?」は、「何の得に?」という実利の言葉でしたが、もっと大きな「何のために?」を口にする人もいます。
 この「何のために?」は、自分自身に向かっても発せられます。

 「こんなことしてて、何になるんだろう?」
 「私は、何のためにこんなにガンバっているんだろう?」


 やがて、この問いは行き着くべきところへ行き着きます。

 「私は、何のために生きているんだろう?」

 ここまで来ると、この問いには答えが見つからなくなります。
 というか、私は、この問いは「問うてはいけない問い」だと思っています。
 何かと言うと、「何のために?」と問う人は、最後にはこの問いに行き着き、答えに行き詰ってしまいます。
 なので私は、「何のため?」を問う生き方が好きではないし、しきりにその問いを他人に向かって発する人間や組織が、好きではない……というより、「嫌い」です。

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テーマ : 愛し方・愛され方
ジャンル : アダルト

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長住哲雄…独自の人間関係論を元に、数々の著書を刊行してきたエッセイスト&編集者。得意ジャンルは、恋愛論やコミュニケーション論。

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