「差別」や「いじめ」を生み出すのは、「弱い心」
不純愛トーク 第305夜
前夜まで11夜にわたって、社会の中に存在する「差別」の問題を取り上げ、アメリカでの黒人差別から日中・日韓の差別にまで言及してきました。さて、今夜からは、そういう差別を生み出す「心の問題」に踏み込んでいきます。実は、人の中には、他者を差別しなくては生きていけない「弱い心」が潜んでいる、という話をご紹介――。
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哲雄 さて、ここまで11夜にわたって、差別の問題を取り上げてきました。
AKI 最後は、日韓の間に横たわる差別感情がどこから来るか――まで、お話したんですよね。
哲雄 かなり政治的な話もしました。特に、日韓・日中の問題に関して言うと、「政治の過ち」という面が、かなり大きいだろうという話もね。でもね、これ、恋愛講座だし……。
AKI そうですよね。
哲雄 ただし、AKIクン。これだけは言っておきたい。日本人だから、韓国人だから――のような差別をする人は、きっと、もっと身近な個人的な関係の中でも、「男だから」「女だから」みたいな差別をする。「あいつは高卒だから」「オレは大卒だから」みたいな差別もする。
AKI 「彼女はバツイチだから」みたいな差別も、するかもしれませんよね?
哲雄 するでしょうねェ。私はね、
「差別」というのは、人間の「弱い心」の中に潜んでいる、

と思っているんですよ。
AKI 「弱い心」ですか? 「強い心」じゃなくて?
哲雄 正確に言うと、「差別しないと生きていけない弱い心」です。
AKI 「弱い心」は、差別しないと生きていけないんですか?
哲雄 「弱い」くせに、自分は「弱くない」と思いたい心。「弱い」からこそ、「強いフリ」をしたがる心です。そのためには、何が必要か?
AKI そうか……。「自分より弱い人間」だぁ。
哲雄 そうですね。「弱い心」の持ち主は、「自分より弱い人間」を作り出すために、人を「差別」しようとするわけです。
AKI ねェ、哲ジイ。もしかしたらそれって、「いじめ」の心理にも共通してるんじゃありませんこと?
哲雄 おっしゃるとおりです。私は、「いじめ」も、「弱い心」が生み出す行動だと思ってるんですよね。
AKI どういう心が「弱い心」だと、ジイはお考えなのでしょう?
哲雄 いちばん「弱い」と感じるのは、
人に「評価」されないと、自分の存在意義を確認できない心
ですね。
AKI 「評価」ってことは、「周りにどう思われているか?」を気にする――ってことですね。
哲雄 そうだね。たとえば、職場や学校などで、みんなから「まったく、あの人は……」と非難の対象になっているような人がいるとしましょうか。「評価」に依存する心は、こんなとき、どういう行動をとるか?
AKI ヘタに、「でも、あの人、案外、いいところもあるのよ」なんてかばったりすると、自分も「嫌われ者」に分類されてしまうかもしれないから、そこは、「そうよねェ、困ったものよねェ」と、周囲の声に合わせてしまうかもしれませんねェ。
哲雄 でしょ。それが、「差別」や「いじめ」を生んでしまう「心の構造」だ――と言っていいと思います。つまり、その原因を作っているのは、周りの「評価」を気にする「弱い心」というわけです。思うんだけどね、日本人っていうのは、統計的にも、この「評価を気にする性質」が、世界一、強い。
AKI エッ、世界一……ですか?
哲雄 テレビとか新聞でも、よくやってるじゃないですか? 「日本人は、世界でどう思われているか?」とか、「日本人は好かれているか? 嫌われているか?」なんてアンケートを、しょっちゅう取ったり、発表したりしてますよね。まったく、子どもじゃあるまいし……と思うわけですよ、このオヤジは。
AKI 子どもですか、そういうのって?
哲雄 子どもですよ。親に「いい子」と思われたいと思ってる子どもみたいだと、私は思います。エゴグラムでは、そういう性質を「AC(Adapted Child)=順応する子ども」と呼んでるんですが、日本人は、この「AC」要素が異常に高い民族だ――と言われてるんですよね。
AKI 「AC」は、「差別」や「いじめ」に走りやすい性質でもあるわけですね?
哲雄 そうです。自分を「いい子」と思わせておくために、あるいは、周りの人間たちから「あいつは変だ」などと思われないために、「いじめ」や「差別」の列に加わる可能性が高い――と、私は思っています。
AKI 困ったもんですなぁ。
哲雄 もっと弱い心もありますよ。
AKI ホウ、それはどんな心?
哲雄 「地位や序列にこだわる心」でしょうね。
AKI エッ、どうして「地位」や「序列」が、「いじめ」や「差別」を生み出すの?
哲雄 じゃ、お尋ねしますがね。自分の「地位」を上位にキープしておくために必要なものは、何でしょう?
AKI 「力(ちから)」じゃないですか。
哲雄 でもね、AKIクン。ほんとに力がある人は、放っておいても、周りがその地位を保証してくれるわけだから、自分から「オレ、○番!」なんて主張する必要はないわけでしょ?
AKI それもそうですわねェ。ウーン……何だろう?
哲雄 簡単です! 「上位」が「上位」でいるために欠かせないもの、それは「下位」の存在です。「1位」でいるためには、2位以下の人間を、「2位」でいるためには、3位以下の人間を、「49位」でいるためには、50位以下の人間を必要とします。
AKI ナルホド、ナルホド。
「美人」が「美人」として君臨するためには、
「無数のブス」を必要とする

っていうのと、同じですね。
哲雄 オウオウ。キミの歩いた後には、幾千、幾万のブスの屍が、累々と横たわっていることでありましょうなぁ。
AKI 完全に、バカにしてるし……。でもね、その話、なんとなくわかる。私はそんなことしないけど、世の中の「美人」と言われる人たちって、自分の周りに「不細工な女」を集めたがる傾向があるんですよね。そういう子たちの「女王さま」でいることによって、彼女たちは、自分の「地位」を守ろうとしてるのかもしれませんね。
哲雄 男だって似たようなことしますよ。「頭のいい男」は、周りに「バカな男」たちを集めたがるし、「仕事ができる男」の中には、「できない男」たちを子分のように従えて、肩で風を切りたがるのがいたりします。しかしね、この程度なら、まだかわいいもの。「いじめ」や「差別」にまではいたりません。
AKI エッ、「いじめ」や「差別」に走る人たちって、もっとひどいことするんですか?
哲雄 ハイ。もっとひどいことです。いやね、それが、だれが見ても、「彼女は美しい」とか「あいつは仕事ができる」と、評価が定まっている人は、あまりそういう露骨なことはしないと思うんですよ。でもね、「美人ランキング33位」とか「頭がいい度、社内26位」という人だったら、どうだろう?
AKI そりゃ、少しでも自分のランキングを上げたい――と思うでしょうねェ。
哲雄 そんなとき、キミだったら、何をする?
AKI 自分磨きとか……じゃないですか?
哲雄 エラいッ! それで、ときどき「You Can」の資料とか見てるんだ?
AKI いや、あれは……つか、そんなことどうでもいいから、何をするのか、その正解は?
哲雄 「下位」を作り出そうとします、自分の「序列」を上げるためにね。
AKI あ、そうか。自分よりちょっと上にいる人間とかは、足引っ張ったりとかして?
哲雄 ウン。それもあるけど、それが極端になったのが、「いじめ」や「差別」ではないか――と、私は思っているわけです。
AKI なるほど……。それで、いじめられたのか、私も……?
哲雄 ハ……? いま、何と?
AKI いえ、こちらの話です。


2012年11月リリース
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