2011年、イヴ。あなたに「メリー・リトル・クリスマス!」
小さな愛の「いい話」〈3〉

きょうは、2011年のクリスマス・イヴ。
私たちの社会に大きな不幸と苦難を
もたらした今年のクリスマスを、
私は特別の思いで迎えています。
みなさんのクリスマスが、少しでも
暖かく、明るい笑顔で満たされますように
心からの願いを込めての
これは、管理人・長住からみなさまへの
クリスマス・カードです。

どうぞ、みなさま、
よいクリスマスを!
私たちの社会に大きな不幸と苦難を
もたらした今年のクリスマスを、
私は特別の思いで迎えています。
みなさんのクリスマスが、少しでも
暖かく、明るい笑顔で満たされますように
心からの願いを込めての
これは、管理人・長住からみなさまへの
クリスマス・カードです。

どうぞ、みなさま、
よいクリスマスを!
かつて経験したこともない不幸に見舞われた日本列島。
悲しみも、苦痛も、傷めつけられた大地の傷も、癒えないままに、2011年という年が終わろうとしています。
そんな私たちにも、クリスマスがやって来ました。
わけあって、2年前から住むようになった、私の粗末なアパートにも、小さなクリスマスが訪れています。
階下に住む、60代半ばと思われるひとり暮らしのKさんは、一日中、苦しそうに咳き込んでいます。
末期の肺がんだそうです。
もはや手の施しようがない――と医者も匙を投げ、あとは、残り少ない日めくりの暦を、一枚一枚、剥がしていくだけの人生。
それでもKさんは、朝になると、アパートの自分の部屋の前を、箒できれいに掃き清めます。
顔が合うと、ニコリと微笑み、自分の胸を指差して、力なく首を振ります。
「苦しい?」と訊くと、ウンウン……とうなずきながら、目は「しょうがないよな」と笑っているようにも見えます。
もう、Kさんは、声が出せなくなっているのです。
向かいのテラスハウスに住んでいる一家の小さな男の子が出てきて、「おじちゃん、風邪ひいてるの」と、声をかけます。
Kさんがうなずくと、「風邪のときはね、ハチミツとレモンのお湯を飲むといいんだよ。ばあちゃんが教えてくれたよ」と、無邪気な目を輝かせます。
諦めることを悟った男の目に浮かぶ笑みと、すべてを貪欲に吸収してこれからスクスクと育っていくであろう男の子の目に浮かぶ笑み。
どちらの笑みにも、濁りのない光が宿っています。
その光が祝福されますように――。
★ ★ ★ ★
メリー・リトル・クリスマス!
悲しみも、苦痛も、傷めつけられた大地の傷も、癒えないままに、2011年という年が終わろうとしています。
そんな私たちにも、クリスマスがやって来ました。
わけあって、2年前から住むようになった、私の粗末なアパートにも、小さなクリスマスが訪れています。
階下に住む、60代半ばと思われるひとり暮らしのKさんは、一日中、苦しそうに咳き込んでいます。
末期の肺がんだそうです。
もはや手の施しようがない――と医者も匙を投げ、あとは、残り少ない日めくりの暦を、一枚一枚、剥がしていくだけの人生。
それでもKさんは、朝になると、アパートの自分の部屋の前を、箒できれいに掃き清めます。
顔が合うと、ニコリと微笑み、自分の胸を指差して、力なく首を振ります。
「苦しい?」と訊くと、ウンウン……とうなずきながら、目は「しょうがないよな」と笑っているようにも見えます。
もう、Kさんは、声が出せなくなっているのです。
向かいのテラスハウスに住んでいる一家の小さな男の子が出てきて、「おじちゃん、風邪ひいてるの」と、声をかけます。
Kさんがうなずくと、「風邪のときはね、ハチミツとレモンのお湯を飲むといいんだよ。ばあちゃんが教えてくれたよ」と、無邪気な目を輝かせます。
諦めることを悟った男の目に浮かぶ笑みと、すべてを貪欲に吸収してこれからスクスクと育っていくであろう男の子の目に浮かぶ笑み。
どちらの笑みにも、濁りのない光が宿っています。
その光が祝福されますように――。

メリー・リトル・クリスマス!
Kさんの隣の部屋には、中学2年生の女の子が、両親とともに住んでいます。
この部屋では、イザコザが絶えません。
父親と母親がののしり合う声が、深夜まで響くこともあります。
父親は、自分の娘である女の子にも手を出すことがあるらしく、「止めて!」「さわらないで!」と叫ぶ声が、2階まで聞こえてきたりします。
この寒い冬の夜、「おまえなんか死んでしまえ」と叫びながら、女の子が部屋を飛び出していったこともありました。
それでも、親子は、翌日になるとケロッとして、3人でどこかへ出かけていきます。
そして、この元気のいい中学生は、私と会うと顔をクシャッと崩して、「おはようございます」「こんにちは」と、気持ちのいいあいさつを交わしてくれます。
その笑顔と元気が、いつまでも失われることがありませんように――。

メリー・リトル・クリスマス!
近くのコンビニで、電気料金と電話料金の払い込みをすませると、いつもレジに立っている店員が、領収票を両手で渡しながら、「大事にお持ち帰りください」とニッコリ。
「いいこと言うねェ」と感心してみせると、「マニュアルですから」。照れくさそうに、チロッと舌を出したあとで、おそらくはアルバイトだろうと思われるその若い店員が言うのです。「でも、ちょっとだけ、心を込めて言いました」。
その「ちょっとだけ」を生み出す、やさしい心の働きが、これからも曇ることがありませんように。

メリー・リトル・クリスマス!
そして、何よりも――。
家族や友人、恋人、仲間……そんな愛する人たちを失い、家を失い、その喪失の悲しみから癒されずにいる人たち。
その悲しみが、少しでも癒されますように――。
仕事を失い、生活の術を奪われ、いまだ復興の目途も立てられないまま、途方に暮れている人たち。
そんな人たちの希望の灯が、少しでも早く灯されますように――。
それらの苦しみの中から何とか立ち直ろうと、不屈の精神を振るい起こしてガンバっている人たち。
その闘志が折れることなく、続きますように――。
そして、そのガンバリの報われる日が、一日も早く訪れますように――。
そして――。
こうして悲しみ、苦しんでいる人たちの救いになれば……と助力を申し出、心を砕き、連帯の精神を忘れまいとする、すべてのやさしい心。
その深く、広い、愛情のあり方が、失われることがありませんように――。
これらすべての祈りを込めて、

メリー、メリー、メリー、
メリー・リトル・クリスマス!
すべての愛し合う人たちの愛が、いついつまでも消えてなくなることがありませんように――。
すべての憎しみ合う心が融解し、この世のすべての争いが収まって、
手を結び合う日が訪れますように――。
本日は、クリスマス・イブ。
管理人・長住哲雄、これらの祈りを胸に、みなさまのイブが愛と喜びに満ち溢れたものとなることを願って、眠りに就きたい(永遠の…じゃありませんよ!)と思います。
最後に、もう一度、 すべてのみなさまに

メリー・リトル・クリスマス!

管理人は、常に、フルマークがつくようにと、工夫して記事を作っています。
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